学資保険をすすめられたんだけど、学資保険ってそもそもどんなもの?
学資保険はいらないって話も聞くけど、ホントにいらないの?
この記事は、そんな疑問にわかりやすくお答えしていきます。
子どもが生まれたら、進学するための教育資金を用意してあげたいと思うのは当然の親心です。教育資金をどうやって準備するか悩んでいる人も多いと思います。
保険の担当者に「学資保険に入っておくといいよ」とすすめられたけど迷っている人や、インターネットで「学資保険はいらない」という記事を見て不安になったという人は、この記事を読んで勉強してみませんか?
結論からいうと・・・「学資保険には向いてる人と、向いていない人がいます!!」
大切な子どものための教育資金、決して安い金額ではありませんから、正しく知って納得して決めたいですよね!
(とにかく、“カンタンに・分かりやすく”説明するため、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご了承ください。)
※この記事は、2021年8月時点に販売されている商品の情報をもとに執筆しました。
教育資金っていくら必要なの?
教育資金を準備するためには、まず教育資金としていくら貯めなければならないのかを知っておかなくてはなりません。
幼稚園から高校までにかかる費用
文部科学省では「子どもの学習費調査」では、学校教育費(授業料や教材費など)だけではなく、給食費、修学旅行費、クラブ活動費、習い事の費用などのすべてを含めた教育資金の平均総額を発表しています。
それによると、幼稚園から高校までに必要になる総額はだいたいこのくらいになります。
幼稚園(3年間) | 小学校(6年間) | 中学校(3年間) | 高等学校(3年間) | |
公立 | 67万円 | 193万円 | 147万円 | 137万円 |
私立 | 158円 | 959万円 | 422万円 | 291万円 |
出所:文部科学「子どもの学習費調査(平成30年度)」
大学にかかる費用
大学の教育資金は、進学先によって差が大きいです。医学部や歯学部などの特殊な進路を考えている場合は、教育資金の額はかなり大きくなりますので、計画的に準備する必要があります。
国公立大 | 私立文系 | 私立理系 | 私立医歯系 | |
入学金+授業料(初年度) | 83万円 | 117万円 | 154万円 | 482万円 |
授業料(次年度以降) | 54万円 | 94万円 | 129万円 | 375万円 |
在学期間の合計 | 245万円 | 399万円 | 541万円 | 2357万円 |
出所:文部科学省「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査(平成30年度)」、文部科学省「国立大学と私立大学の授業料等の推移(2017年)」、文部科学省「学生納付金調査結果(2020年)」
一番多い進路のパターンは、私立幼稚園→公立小学校→公立中学校→公立高校→私立文系大学です。このパターンの教育費の総額は約1034万円です。
だからコツコツ貯めておくことが大切なんですよ。
幼稚園から大学までの年間の教育費で、一般的に最も負担が大きくなるのは大学入学の初年度です。学資保険などの教育資金は、この大学入学初年度に向けて積み立てているのが一般的ですよ。
入学の初年度は、入学金と授業料に加えて、教材費や通学定期券、自宅から離れた大学に進学する場合には下宿にかかる初期費用も必要になります。
最低でも200万円準備しておきたいところです。
学資保険とは?
学資保険とは、子どもの教育資金を貯めるための「保険商品」です。
契約するときに決めた保険料を払い込み、子どもが一定の年齢に達したときに「祝い金」や「満期保険金」として、まとまった金額を受け取ります。
保険料の目安は?
学資保険を開始する時期や、受け取る金額によって変わります。
例えば6歳のときに加入して、18歳の大学入学時に合わせて200万円を準備するためには、月々の1万3000円くらいになります。
学資保険は必要な資金をコツコツ積み立てるイメージですから、受けとりたい金額と年齢から逆算して、保険料の目安をつけることができますよ。
保険料 = 受け取りたい金額 ÷(18 – 子どもの年齢)÷ 12 |
0歳から中学卒業までの子どもをもつ親は、月々5000円から1万5000円ほどの子ども手当を受け取ることができます。子ども手当をそのまま学資保険料にあてると、家計の負担も軽減できますね。
万が一に備えられる
学資保険は保険商品ですので、学資保険には貯蓄と保障、2つの機能があります。
契約者である親に万が一があったときには、一般的に保険料の払い込みは免除になり、子どもに教育資金を遺すことができます。
また、親に万が一があったときに毎年一定額を受け取れる「育英年金特約」や、子どもの病気やケガに備える「医療特約」などの特約をつけることもできます。
特約をつけると、受け取る金額が払い込んだ金額よりも少なくなる元本割れになることがあります。
払い込んだ保険料以上のお金を受け取れるかも
銀行の口座にコツコツ貯金しているだけでは、低金利のためほとんど増えません。学資保険の利率も決して高いとはいえませんが、預貯金よりは資金を増やすことができるかもしれません。
どれくらい資金を増やすことができるかは保険商品の「返戻率」を確認しましょう。
受取総額は、以下の式で試算することができますよ。
受取総額 = 支払総額 × 返戻率 ÷ 100 |
学資保険は、長期固定金利の商品です。現在のような超低金利ではうまみが少なく、高い返戻率は期待できません。学資保険を検討するときは、できるだけ「返戻率」の高い商品を選ぶといいですよ。
ただし、途中解約すると元本割れすることがあります。
税制の優遇が受けられる
学資保険は、「一般の保険料控除」として所得税と住民税の優遇が受けられます。
ただし「一般の保険料控除」には上限があるので、定期保険や終身保険などの加入状況によっては、学資保険の税制優遇をほとんど受けられない場合もあります。
インフレに弱い
インフレとは、インフレーションの略で、モノやサービスの値段が上がって相対的にお金の価値が下がることです。
もしも、10年後に教育資金などの値段が今より高くなっていても、学資保険は受け取る金額が決まっている商品なので、物価の上昇に対応することができません。
学資保険のメリット | 学資保険のデメリット |
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学資保険が必要な人、必要ない人
学資保険が必要な人
計画的にコツコツ貯金するのが苦手
受けとる金額と年齢を決めて契約してしまえば、あとは月々の保険料をコツコツ支払っていくだけです。解約すると元本割れしますし手続きも面倒ですから、よっぽどのことがない限りは目標の金額を準備できます。
「計画的な貯金が苦手」「あったらあるだけ使ってしまう」という人は、先どり貯金のつもりで学資保険に加入するのはアリですよ。
万が一の保障もほしい
学資保険は、支払期間中に契約者に万が一のことがあったら、受け取りまでの支払いが免除になります。
「親に万が一のことがあっても、大学の入学費用だけは確実に準備してあげたい」という場合は、学資保険に加入しておくことで確実に教育資金を遺すことができますよ。
学資保険が必要ない人
計画的に資金を貯めるのが得意
学資保険は強制的に教育資金を準備できる一方で、途中解約すると元本割れして損する仕組みとなっています。
学資保険は利率は固定で、現状の返戻率が高いとはいえません。インフレや金利上昇したときに気軽に乗り換えがしにくい側面もあります。
計画的に貯金することが得意なら、あえて学資保険に加入する必要もないでしょう。
万が一の保障はいらない
すでに定期保険や終身保険、貯蓄や資産運用などで万が一に備える資金を準備できているなら、学資保険の保障は必要ないといえます。
学資保険は貯蓄と保障を兼ね備えていることがメリットですが、保障をつけることで利率が低く抑えられています。
保障が必要ないのならば、学資保険に加入するのはオススメできません。
学資保険よりも高利回りを期待できる商品もありますので、検討の余地アリですよ。
学資保険以外で教育資金を準備する方法
- 貯蓄
- 終身保険
- 個人年金
- 変額保険
- 資産運用(NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA)
おわりに
いかがでしたか?
インターネットでは「学資保険はいらない!」といったコンテンツを目にすることがあります。そういった極端な情報に左右されず、まずは正しく知って「あなたにとってはどうなのか?」を考えて選択しましょう!
保険屋さんや証券会社のファイナンシャルプランナーには営業のノルマがあるので、どうしても偏ったアドバイスになってしまうことがあります。
もし「特定の商品」ばかりを強く勧められたら、ハッキリとお断りしましょう。
どんな商品にも、メリットとデメリットがあります。家族の将来設計と資産状況を総合的にみて、バランスよくベストな選択は何かを考えることが大切です。
相談者の目線に立って、相談者のメリットを一番に考えてくれているのか、その姿勢を見て相談するファイナンシャルプランナーを選ぶようにしてくださいね。
次回は、「学資保険以外で教育資金を準備できる商品」と「どんな人に向いているのか」をご紹介していきます。
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