「ジュニアNISAの、おすすめの活用法ってある?(みんなどうしてる?)」
「ジュニアNISAも気になるけど、他の制度や商品と比べたらどうなのかな?」
この記事では、そんな疑問・ニーズにお答えします。
ジュニアNISAとは、未成年者向けに投資のすそ野を広げ、資産運用・資産形成を後押しする目的でスタートした「少額投資非課税制度」です。
前回に続いて、具体的な使い方・活用法をアドバイスさせていただきます。
※母体となるNISAも出てきますが、これ以降は区別しやすくするために「一般NISA」と表記します。
※ジュニアNISAの制度概要・ポイントを確認したい方は、こちら↓の記事をご覧ください。
(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご容赦ください。)
ジュニアNISAを「活用すべき」事例
どのように活用すると良いのか、執筆者のFP安藤がお受けした相談事例も含め、事例形式で解説していきます。
活用すべき事例① 子ども名義の資金が貯まっている
「出産時や誕生日のお祝い、お年玉などを子どもの口座に入れておいたら、いつの間にか50万円以上のまとまった資金になっていた」
「児童手当をひたすら子どもの口座に移しておいたら、100万円を超えていた」
「じじばば(祖父母)が『●●ちゃんに』とちょこちょこ贈与してくれた資金が、200万円くらいあるはず」
個別相談をお受けしていると、こんなケースがよくあります。
上記に当てはまる方で、「今後5年以内には使わない資金」が50万円以上*あるのであれば、ジュニアNISAを活用して投資・運用をした方が良いと考えられます。
※あくまでも目安です。
活用すべき事例② 親(祖父母)名義の資金で「子ども(孫)のために」と貯めている資金がある
「●●のために、と作っておいた定期預金が200万円ある」
「じじばば(祖父母)が、○○と△△のために100万円ずつ用意してあると言っていた」
こんなケースも、“あるある”です。
事例①と同様に、「今後5年以内には使わない資金」があるのであれば、ジュニアNISAを活用した投資・運用を検討すべきと考えられます。
ただし、上記ケースはあくまでも元々は親(祖父母)の資産ですから、親(祖父母)が他にどの程度の資金を持っているかによって、プランは大きく変わってきます。
事例②-A:子ども(孫)用の資金以外に、いざという時の緊急資金と余裕資金を合わせて500万円以上ある
このような場合は、親(祖父母)名義の資金が十分にあるので、子ども(孫)のために作った資金を「一部でもその子(孫)の名義に変える=贈与する」のも問題ないと考えられます。
資金を子ども(孫)名義に変えた上でジュニアNISAを活用するのと同時に、親(祖父母)が将来使う資金を一般NISA等で投資・運用していくことも検討すると良いでしょう。
事例②-B:子ども(孫)用の資金以外には、まとまったお金は100~200万円くらいしかない
逆にこうした場合は、「子ども(孫)のために使う予定だが、いざという時は親(祖父母)自らの必要支出に充てる」つもりで投資・運用を検討する方が無難といえます。
そのため、あくまでも資金を親(祖父母)名義のままにしておきつつ、一般NISA等で投資・運用を検討すると良いでしょう。(ジュニアNISAは利用しないということです。)
このように、ジュニアNISAを検討する際には、「子ども(孫)名義の資金」だけでなく「親(祖父母)名義の資金」も含め総合的に判断する必要があります。
ぜひ一度、私たちのようなFPに「総合的かつ客観的な視点で」アドバイスを受けてみることをお勧めします。
ジュニアNISAの「具体的な活用方法」の事例
いよいよここからは、ジュニアNISAの具体的な活用方法について「実際にあったケース」を基に解説していきます。
具体的な活用事例①
両親35歳・子ども4歳
子ども名義の資金が100万円あり、高校~大学くらいまで使う予定はない
親名義の資金も他に300~500万円はある
まずは、こんなオーソドックスな事例から見ていきます。
おすすめの投資法=分割投資
こうしたケースでは、基本的に「投資信託等で月2万円ずつ投資にまわしていく」、分割投資をベースにするのがオススメ。
時間分散効果が働き、万が一の暴落によって「資産価値が長期間下落したままになる」ことを防ぎやすくなります。(ドルコスト平均法)
それに加えて、一括(スポット)で数十万円分の投資信託を購入したり、個別株式等を購入すると良いでしょう。
※ドルコスト平均法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
商品が原則、投資信託で
なお、商品は原則として投資信託を活用することをお勧めします。
投資信託は自分で情報収集して株式を選んだりする必要がありませんし、個別の企業が破綻した場合の影響を抑えることができるので、初心者にピッタリだからです。(投資信託の基礎知識はこちら↓)
子どもの資産を長期目線で育てる訳ですし、投資教育の意味合いも考量すると、まずは初心者向けの投資方法で始めるのがベターです。
もちろん前述の通り個別の株式を購入するのもありですが、「最悪潰れても構わないくらい、応援したい(子どもが好きな)会社」を選ぶようにしてくださいね。
親名義の資金も、出来るだけ投資・運用にまわそう
このケースでは親名義でも「緊急資金以外の余裕資金がある」といえるため、一般NISAやつみたてNISAを活用して、出来るだけ投資・運用で資産を育てていくことをお勧めします。
具体的なやり方としては、前述の「投資信託を使った分割投資」がハマるケースが多いでしょう。
資金が何千万円単位である訳ではありませんので、まずは月2万円とか少額から始めてみると良いですね。
具体的な活用事例②
両親45歳・子ども12歳
子ども名義の資金が200万円あり、大学の時に使うかもしれないが、学資保険等でまかなえると思う
親名義の資金も他に1200万円程度はある
活用事例①よりは個別具体的な内容ですが、こんなケースもよくあります。
おすすめの投資法=分割投資+一括(スポット)投資
こちらは事例①よりも「子どもの資金を使う時期が近い」ため、どこまで運用に回すべきか難しいケースと考えられます。
ただ、「大学の時に使うかもしれないが、学資保険等でまかなえると思う」ということで、他にも子ども用の資金を準備できているため、ある程度積極的に投資・運用に踏み切って良いといえるでしょう。
やはりベースは投資信託で分割投資をするのをお勧めしますが、親名義の資金も十分にありますし、一括投資もセットで取り入れると良いですね。
個別の株式を買っての投資教育も、子どもがある程度大きい方が伝わりやすい部分もあるためオススメです。
※分割投資と一括投資を組み合わせ時の効果については、こちらで詳しく解説しています。
他の制度・商品との組み合わせ
活用事例①よりも親名義の資金が潤沢にあるので、親名義の資金も一般NISA等を利用して「どんどん投資・運用にまわしていくべき」ケースと考えられます。
また、これは昔からよく利用される方法ですが、「子ども名義の積み立て保険」に加入して、10~30年スパンの長期積み立てを”始めさせてあげる”のもオススメです。
保険商品はいろいろありますが、積み立て保険は「かなり長い時間をかけて、コツコツと資産を育てていく」ことに向いています。
子どもの大学までの教育費だけでなく、大学院や留学の費用・結婚支援資金・マイホーム購入支援資金など、かなり長い目で見て必要な資金をふやしていく手段として、十分に検討する価値があるでしょう。
※あくまでも一般論でお伝えしています。個別具体的な商品等につきましては、初回カウンセリングで資産状況やお考えのマネープランを伺ってから、必要に応じてアドバイスさせていただきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「活用すべき事例」「具体的な活用事例」をいくつか見ていただきましたが、実際にジュニアNISAを活用する時の“最大のポイント”は、
出来るだけ早くスタートすること
これに尽きます。
僕(FP安藤)自身もですが、長女が4歳の時に「活用すべき事例①の1つ目」くらいに資金が貯まってきたため、直ぐにジュニアNISAをスタートしました。
(ちなみに、今回の記事でお勧めした「投資信託で分割投資を月2万円+個別の株式1銘柄」です^^)
銀行や郵便局の預貯金口座に眠らせておいても、資金がふえる期待値はほぼありません。ぜひ早めに行動を起こして、資産を育てていきましょう!
また、前回までの繰り返しになりますが、ジュニアNISAで投資できるのは2023年までです。
残り僅かの期間ですが、「引き出し制限」という最大のネックがなくなった今がチャンス!
今年(2020年)も入れれば「あと4年分」はありますので、ぜひ積極的に活用を検討してみてください。
僕も2児の父ですし、弊社のFPは「子どものいる家庭」のアドバイスを得意としています。
教育資金の貯め方や児童手当の活用法など、気になることがあれば弊社のセミナー・FP相談をお気軽にご利用くださいね♪
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、NISA・ジュニアNISAやiDeCo/イデコ・企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なNISAやiDeCoの活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
大好評の「無料オンラインセミナー」も随時開催中!
↓↓↓弊社推奨の「低コストiDeCo加入窓口」はこちら↓↓↓