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宝くじの当せん金は非課税?税金の疑問から受け取り方法まで徹底解説

悩めるくん
悩めるくん
宝くじって本当は税金取られるんじゃないのかな?
迷いさん
迷いさん
調べたら税金取られるって書いてあったから、たぶんそうなんじゃないかしら…

宝くじで高額当選を果たしたとしても「税金はどれくらいかかるのか?」という疑問を抱く方は少なくありません。

たとえ、数億円の当選金を手にしても、税金で大幅に減額されるのではないかという不安が募ることもあるでしょう。

インターネットで調べると「宝くじは非課税」という情報もあれば「贈与税に注意」「確定申告が必要」といった相反する情報も存在します。

仮に、間違った情報に基づいて行動してしまうと、思わぬ税負担が発生したり、必要な手続きができなかったりする可能性も否定できません。

本記事では、宝くじの当選金に対して税金がかかるかどうかを、法的な根拠から解説するだけでなく、実際の手続きの方法まで幅広く解説していきます。

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宝くじ当選金は所得税・住民税ゼロ!確定申告も不要

 宝くじの当選金に税金が掛かるかどうかを心配する方が多いものの、結論として所得税や住民税は一切かかりません。

金額の大小に関わらず、たとえ数億円の高額当選であっても同様です。

当選金全額を手にすることが可能で、さらには税務署への確定申告も必要ありません。

宝くじの当選金が非課税となるのは、法律によって明確に定められているからです。

とはいえ、当選金の使い方によっては別の税金が発生する可能性もあるため、正しい知識を身につけておきましょう。

宝くじ当選金が非課税になる理由と仕組み

宝くじの当選金が非課税扱いとなる理由は、宝くじの収益構造によるものです。

宝くじの売上金は当選金の支払い以外に、地方自治体の公共事業の財源として活用されるなど、売上の約40%が地方自治体に納められています。

具体的には、地域の福祉や教育、防災対策などへの活用です。

仮に、宝くじの当選金に課税してしまうと、購入者は購入時点と当選時で二重に税負担しなければならず、法律で二重課税を防ぐ狙いがあります。

宝くじ当選金が非課税となる法律・法的根拠とは?

宝くじの当選金が非課税となる理由には、法的な根拠があります。

「当せん金付証票法」第13条によって「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と規定されているからです。

「当せん金付証票」とは宝くじ券のことで、当選金品には現金の賞金だけでなく、車や家電製品などの賞品も含まれます。

ジャンボ宝くじ、ロト、ナンバーズ、スクラッチなど、国内で正規販売される全ての宝くじが非課税の対象です。

所得税が課されないということは、所得税を基準として計算される住民税も同様に非課税となります。

法律による明確な規定があるため、高額当選時でも税金の心配をする必要はありません。

参照:法令リード|当せん金付証票法

宝くじ当選金は確定申告が必要?一時所得との違いを解説

宝くじの当選金は非課税であるにもかかわらず、インターネットなどでは「一時所得に該当する」という記事を見かけますが、これは正しくありません。

宝くじの当選金は税法上の「一時所得」には分類されず、確定申告の対象外です。

通常、懸賞金競馬の払戻金などは「一時所得」として扱われ、年間50万円の特別控除を超えた場合に確定申告が必要となります。

しかし、宝くじの当選金は所得税を課さないと明確に定められているため、所得とはみなされません。

たとえ高額当選の場合でも、税務署への申告義務は一切発生せず、他の臨時収入と大きく異なる点です。

宝くじ当選金で贈与税・相続税が発生するケースに注意!

宝くじの当選金自体は非課税ですが、当選金の取り扱い方によっては別の税金が発生する可能性があります。

注意すべきケースは、当選金を家族や友人に分けた場合の「贈与税」と、当選者が亡くなった際の「相続税」です。

これらの税金は、当選金そのものに課税されるわけではなく、当選金が人から人へ移る行為に対して課税されます。

こうした例外的なケースを正しく理解しておかないと、後々思わぬ税負担に直面するかもしれません。

ここでは、宝くじ当せん金に関連して税金が発生しうる主なケースを説明します。

宝くじ当選金を家族や友人に分けるとかかる「贈与税」の考え方

当選金を家族や友人に無償で分け与える行為は、税法上「贈与」とみなされるため、受け取った側に贈与税が課される可能性があります。

贈与税は、個人から個人へ財産が無償で移転した場合に、財産を受け取った人に対して課税される制度です。

贈与税の基礎控除額は年間110万円で、この金額を超える贈与を受けた場合に課税対象となります。

例えば、500万円の当選金を家族に贈与した場合、掛かる贈与税は以下の通りです。

(計算式)

課税対象:500万円-基礎控除110万円=390万円

贈与税額:390万円×税率20%-25万円=53万円

贈与税の税率は贈与額や贈与者との関係により異なり、累進課税制度が採用されています。

当選金を分配する際は、受け取る側の税負担も考慮し、基礎控除額の範囲内で行うか、税理士に相談することをおすすめします。

(贈与税の早見表)

基礎控除後の課税価格税 率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

参照:国税庁|No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

宝くじ当選金を相続した場合の「相続税」の取り扱い

宝くじの当選者が亡くなった場合、なくなった時点の財産は相続財産として扱われ、相続税の課税対象となる可能性があります。

相続税は、亡くなった方の財産を相続や遺贈により取得した場合に課される税金で、当選金も他の預貯金や不動産と同様の評価です

相続税の基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算されます。

例えば、配偶者と子供2人が相続人の場合を見ていきましょう

(計算式)

課税対象:財産5,000万円-基礎控除3,000万円-(600万円×3人)=200万円

贈与税額:200万円×10%=20万円

相続財産の総額が基礎控除額を超える場合に、相続税の申告と納税が必要となります。

当選金を含む相続財産の総額が基礎控除額を超える場合、相続税が適用されるため、相続税対策についても検討することが必要です。

 

(相続税の早見表)

基礎控除後の課税価格税 率控除額
1,000万円以下10%
1,000万円超から3,000万円以下15%50万円
3,000万円超から5,000万円以下20%200万円
5,000万円超から1億円以下30%700万円
1億円超から2億円以下40%1,700万円

参照:国税庁|No.4155 相続税の税率

 

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宝くじ当選金の受け取り方と手続き方法

宝くじに当選した際の受け取り方法は、購入場所と当選金額により異なります。

適切な手続きを行わないと当選金を受け取れない可能性があるため、事前に正しい手順を把握しておくことが大切です。

ここでは、代表的な購入方法である「宝くじ売り場・コンビニ購入」「ネット購入」「ATM購入」のパターンについて、具体的な受取方法を解説します。

高額当選の場合は「受け取り場所の制限」「本人確認書類の提出」が必要となるため、事前準備が必要です。

当選の確認から実際の受け取りまでの流れを理解し、スムーズに手続きを進めることで、確実に当選金を手にすることができるでしょう。

【宝くじ売り場・コンビニ購入】当選金額で変わる!受け取り場所と全手続き

宝くじ売り場やコンビニで購入した宝くじの当選金は、1口あたりの金額によって受け取り方法が細かく分かれています。

1万円以下の当選金は、みずほ銀行の本支店でも受け取れますが、宝くじ売り場で当選券と引き換えに現金で受け取る方法が最も手軽です。

1万円超から10万円以下の当選金は「10万円マーク」が表示されている売り場で換金できます。

全ての売り場で対応しているわけではないため、事前に確認しておきましょう。

10万円超から50万円未満の当選金は、原則としてみずほ銀行本支店での受け取りとなります。

一部の高額対応売り場でも可能な場合もありますが、確実に受け取るのであればみずほ銀行での受取がおすすめです。

50万円以上の高額当選の場合では、みずほ銀行本支店のみでの受け取りとなり、当選券と本人確認書類の提示が必須となります。

なお、高額当選の手続きには1週間程かかることもあるため、事前に確認しておくとスムーズに手続きが進むでしょう。

【ネット購入】高額当選でも安心!指定口座へ自動でラクラク振込

近年、スマホやPCによるインターネット経由で宝くじを購入するケースが増えています。

ネット購入の大きなメリットが、当せん金の受け取りが非常にスムーズな点です。

たとえば、宝くじ公式サイトや提携金融機関のオンラインサービスで購入した当選金は、購入時に登録した受取口座へ自動的に振り込まれます。

当選券を紛失するリスクがなくなるだけでなく、換金のために売り場や銀行窓口に足を運ぶ必要なく当選金を受けとることが可能です。

ただし、サービスによっては一定額に達するまで「お預かり当選金」として一時保管され、基準額に達した時点で自動振込される仕組みもあります。

一方、高額当選の場合でも、支払開始日から約1週間程度で登録口座への振込が完了するため、非常に便利な購入方法と言えるでしょう。

【ATM購入】手間なし!利用口座へ自動で当選金をお届け

銀行のATMを利用してロトやナンバーズなどの数字選択式宝くじを購入できる「ATM宝くじサービス」も、当せん金の受け取りが手軽で安心です。

ATM宝くじサービスでは、購入した宝くじが当せんした場合、当せん金は購入時に利用したキャッシュカードの金融機関口座へ自動的に振り込まれます。

そのため、当せん金の受け取りのために特別な手続きをする必要はありません。

ただし、当せん金が振り込まれるタイミングは金融機関で異なる場合もあるため、各金融機関のサイト等で確認することをおすすめします。

また、振込前に口座を解約すると当せん金を受け取れない可能性もあり、高額当せんの可能性がある場合は注意が必要です。

まとめ

宝くじの当選金は「当せん金付証票法」により法的に保証されているため、所得税・住民税も非課税かつ、確定申告も不要という大きなメリットがあります。

ただし、当選金を家族に分ける際の贈与税や、相続時の相続税については別途注意が必要です。

これらの税金は当選金自体ではなく、財産の移転に対して課税されるため、税金の仕組みを理解しておく必要があります。

受け取り方法は購入場所により異なりますが、ネット購入やATM購入では自動振込により手続きも不要の場合が多く、便利な方法です。

正しい知識を身につけることで、高額当選時にも冷静に対応でき、安心して利用することもできるでしょう。

なお、当選金の使い道などは多岐にわたるため、困った際はファイナンシャルプランナーなどの専門家へ相談することをおすすめします。

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています

収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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