みんなどうしてる?お金のこと

「コロナを機に投資を始めた人」の目的は?

今年2月から3月にかけて世界的に株価が大幅下落し、ピークからの下落率は日経平均が▲30%、NYダウが▲37%と、過去10年に1度くらいしかない「大暴落」となりました。

こういった時に、一般個人の方の思考として「あるある」なのが、

「いま株が安くなってるから、投資を始めたら儲かるのでは!?」というものです。

ある意味合理的な考えですから、実際、今回の“コロナショック”でも多くの方が投資を始めています。

証券口座の新規開設数は爆発的な伸び

ネット証券大手の新規口座開設件数は大きく伸び、SBI証券は3月の新規口座開設数が12万、楽天証券は16万といずれも過去最高になったようです。

(これは世界的な潮流でもあり、米最大手のネット証券「チャールズ・シュワブ」は、3月の新規口座開設数が28万で前年同月比倍増。イー・トレード・フィナンシャルでも口座開設数が5倍になったとのこと。)

本当のところ、それだけ多くの方が始めた理由は何だったのでしょうか?興味深いアンケート調査があったので取り上げてみます。

今年投資を始めた人の主目的は?

宝

雑誌「日経マネー」の調査*によると、今年投資を始めた人の50.7%が「自分で老後資金を確保したい」という目的だったようです。

*個人投資家を対象として4月15日~5月6日にWEB上で実施し、3万4973人から有効回答。

昨年「老後資金2000万円不足問題」が大きな話題となりましたが、多くの方が公的年金・老後資金に対する不安を抱えていることが浮き彫りになっています。

2019年10月のカルチュア・コンビニエンス・クラブとSBIネオモバイル証券の「投資にアンケート調査」でも、

お金を増やしたいと思ったことが『ある』だった人にその理由を尋ねたところ、「老後の生活資金のため」が63.4%にのぼったという結果が出ています。

後者の調査は投資未経験者も含まれていますが、「老後」のお金に関する悩みは国民全体に広がっていると言っても過言ではなさそうです。

今年始めた人に、「気を付けてほしい」と願うこと

前述の日経マネーの調査結果で、執筆者安藤が注目している点が別にあります。

それは、得票率2番手の「投資でもうけたい」が50.6%と、非常に僅差だったことです。(回答方式は複数選択)

分かりやすく「コロナショックで株価が大きく下がったから」という回答も28.9%だったようで、やはり多くの方が“投機的志向”になっていることが見て取れます。

冒頭の「あるある」でお伝えした通り、これだけの株価暴落があったときはみなさん「今こそ儲けるチャンス!」と投機的志向になりがちなのは、ある意味仕方ないことです。

人間は“爬虫類脳”とも言われる、「欲求のままに飛びつく」性質を本能的に誰しも持っているので。(僕もです)

しかし、投資は「長期分散」が鉄則です。

期間が2・3年程度の「短期投資」や、FXやビットコインをはじめ「一極集中投資」は“投機”といってギャンブルに近いもの。

これでプラスの成果が出たら【運がよかっただけ】という話で、投機を繰り返している人は中長期的にはマイナスになっていることがほとんどなのです。

(世間に「●●で儲かった」みたいな人が出ては消え、出ては消えを繰り返すのは、それだけ長期的に投機で儲かり続けた人がいないことの証左ですね。)

前述の「長期分散」に加え、できれば「積み立て」でコツコツ増やしていくのが一番!

次の金融庁作成のデータでも、「長期分散積み立て投資」であれば、ある程度のリターン(成果)を得られていることがほとんどです。


左図の継続期間5年の場合だと、プラスとなるケースも十分多く出ていますが、マイナスのケースもたくさん出ています。

でも右図の継続期間20年の場合だと、ほとんどのケースが一定の利回りに収まっていますね。(収斂=しゅうれん といいます。)

※長く続ければ必ずプラスの成果が出る、ということではありません。ご注意ください。

なぜ「長期投資」だと一定のリターンを得られる可能性が高いのか、詳細の説明は他の記事やセミナーでとさせていただきますが、データを見るだけでも「短期投資」は損失を被るリスクが大きいのは明らか。

今年投資を始めた人には、ぜひとも「長期視点を持ってくださいね」とお伝えしたいです!

この記事を読んでくださった方がまさにその人だったら、本当に本当に大事なことなので、ぜひ覚えておいてください。(もし周りに始めた方がいらしたら、ぜひ教えてあげてくださいね。)

「これから始めよう」と考えている人も同様です。

コロナを機に投資を始めること自体は大賛成ですが、インターネット上の「煽る情報」等には惑わされず、「目的を持って」「長い目でじっくり資産を育てていくマインドで」投資をスタートすることをお勧めします。

目標設定や投資金額、NISA/つみたてNISAの活用や金融商品についてなど、できれば長期視点のFPから一度アドバイスを受けてみると良いでしょう。

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」のファイナンシャルプランナーも、収入・資産状況や考え方など「人それぞれの状況やニーズに応じた具体的な方法・プランの立て方」をしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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