- 値上げ続きで家計管理が大変…
- 値上げの原因はなに?いつまで続くの?
- 給料が上がらないのに物価は上がっていく…何か対策はないの?
この記事では、このような疑問にお答えします。
昨年からさまざまな物の値上げが続き、2023年2月には加工食品を中心とした5463品目が一気に値上げされ、家計を圧迫しています。
買い物へ行くと、「これってこんなに高かった!?」と驚くことも多いのではないでしょうか?
この値上げラッシュにはさまざまな要因があり、今後もしばらく続くと考えられます。
このような現況ですが、この値上げの波は家計を見直す良い機会ともいえます。
そこでこの記事では、主に以下の項目について解説します。
- 値上げラッシュのさまざまな要因
- 値上げラッシュが家計へ与える影響
- 値上げに負けない家計対策
値上げの背景や影響を知り、対策をすることで値上げラッシュに負けない家計を作ることができますよ!
値上げラッシュはなぜ起きる?主な要因とは?
2022年から現在も続いている値上げラッシュにはさまざまな要因がありますが、中でも「原材料価格の高騰」「ロシアのウクライナ侵攻の長期化」「急激な円安」の3つが主な要因です。
①原材料価格の高騰
昨今の異常気象による供給不足に加え、2021年にはコロナで落ち込んでいた世界経済が回復し、一気に需要が増えたことで生産物流が追いつかない状況になりました。
日銀が算出した下記の「輸入物価指数」の資料をご覧ください。
2021年から2022年にかけグラフが大きく右肩上がりになっていることがわかり、2022年は前年比39.1%も上昇しています。
つまり、原材料価格の高騰が光熱費や食料品の値上げの原因の1つとなっていることがわかります。
②ロシアのウクライナ侵攻の長期化
2022年2月からのロシアによるウクライナ侵攻が長期化している点も、天然ガス・石油などの高騰に大きく影響しています。
ロシアは世界でも天然ガスや石油など化石燃料の輸出国としてのシェアを大きく占めていたものの、ウクライナ侵攻をきっかけに各国はロシアへの経済制裁を決定し輸出制限をかけました。
その影響から原油などの価格が高騰し、それらを原料とするさまざまな物の値上げに繋がりました。
例えば、電気料金の値上げを例に考えると、
電気の大半は火力発電から作られており、火力発電には大量の天然ガスを使用されていることによって天然ガスの高騰で電気代が高くなる
という流れが値上げに繋がっています。
その他にも、
- パン・麺の値上げは、小麦の値上げ→農業機器の燃料費の値上げ→原油が高騰
- 家電製品の値上げは、金属の値上げ→生産時に大量の電力を使用→電気代の値上げ→天然ガスが高騰
というように、ロシアのウクライナ侵攻による化石燃料の高騰は身の回りのさまざまな物の値上げへと繋がっていることを覚えておきましょう。
③急激な円安
2022年6月以降の急激な円安も、値上げラッシュに大きく影響を与える一因です。
円安になるということは円の価値が下がり、輸入コストが大きくかかってしまいます。
日本は、原油などのエネルギー資源や食料の多くを輸入に頼っているため、輸入コストの増加の影響はさまざまなものに波及します。
なお、過去記事で円安の要因についてを詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
このように、値上げラッシュにはさまざまな要因がありますが、では実際の値上げ幅はどれくらいなのでしょうか?
次は、各項目の値上げ幅を見ていきましょう。
実際はどのくらい値上げされているの?値上げの推移を調査!
じわじわと値上げされるため、実際にどれくらい値段が上がったのかわからないという人もいるでしょう。
そこで、昨年から値上げが深刻な「電気代」と2022年12月の「消費者物価指数」について、どのくらい上がっているのか調べてみました。
電気代
下記は電気料金単価を表したグラフです。
電灯(一般家庭)を表す緑色のグラフの推移を見ると、1番単価の低い2021年1月(19.46円/kwh)に比べ、2022年10月(29.25円/kwh)は1kwhあたり9.79円値上がりしています。
一般家庭の1年間の平均電力使用料は4322kwh(環境省調べ)ですので、1か月あたり360kwh使用している計算です。
これを一般家庭の平均電気使用量に置き換えて計算してみましょう。
【2021年1月】360kwh×19.46円=7,005円(小数点以下は切捨)
【2022年10月】360kwh×29.25円=10,530円
2021年1月と2022年10月の差は3,525円です。
電気代は徐々に値上がりし、約2年の間に1か月あたり3,525円も値上がりしていることがわかりました。
そして、2023年4月からも大手電力会社各社は電気料金値上げを発表していますので、電気料金の値上がりはこれからも続く可能性があります。
値上げばかりで不安になりますが、政府も「2023年1月~9月までの電気料金の補助」の値上げ対策を決定していますので、電気料金の負担は少し軽減できるかもしれません。
2022年12月の消費者物価指数
続いて、2022年12月の消費者物価指数を確認しましょう。
消費者物価指数とは、かんたんに言えば私たちが購入しているモノの価格の平均的な動きを測定したものをいいます。
上記より、2020年4月を基準として、2022月年12月は前年同月比4%も上がっていることがわかります。
では、それぞれの費目はどうなのでしょうか。
表を見ると、2022年12月は「光熱・水道費」が123.3%と最も上昇し、続いて「家具・家事用品」108.6%、「食料品」107.9%が上昇という結果です。
毎日利用する光熱費や食料品の値上げ幅が最も大きく、家計を日々圧迫していることがわかりますね。
実際の値上げ幅を確認した上で、続いては値上げが家計に与える影響について確認します。
値上げラッシュの家計への影響は?いつまで続く?
2023年2月には5463品目の値上げが行われ、3月以降も食料品を中心に配送料なども値上げが予定されています。
みずほリサーチ&テクノロジーズの調べでは、22年度は値上げの影響で前年と比べ1世帯当たり9万6368円の負担増となり、23年度は22年度より3万9750円の負担増が見込まれています。
これは政府の電気代補助を加味しての金額であり、21年度と比較すると23年度は13万円超の負担増です。
これまで企業は、利益部分の削減や実質値上げでなるべく値上げしないよう努力してきましたが、原材料価格の高騰でいよいよ立ちいかなくなり、値上げに踏み切る企業も徐々に増えています。
今後も、電気や食料品、お酒などの値上げが発表されていることから、まだ値段へ転嫁できていない企業がこれから値上げをしていくでしょう。
値上げの要因である、物価の高騰やウクライナ情勢も先行きは不透明であり、すぐに改善する問題ではないため、今後も値上げは続き家計への負担が増えることが予想されます。
何も対策を取らなければ大事な資産が減っていく一方となるため、自分の資産は自分で守る力が必要です。
ここからは、今からでもできる値上げ対策を紹介しますのでぜひ取り入れてみてください。
値上げラッシュへの対策4選
ネガティブに考えてしまう値上げラッシュですが、家計見直しのいい機会です。
値上げの推移でお話ししたように、昨年の消費者物価指数は前年比104%でした。
4%生活費が上がると、1か月の生活費30万円の世帯では、月の支出が1万2千円増え、年間で14万4千円も増える計算です。
食費や光熱費をコツコツ節約することも大切ですが、その効果は数百円と労力の割に節約効果は微々たるもので、気にしすぎると続かない原因にもなりかねません。
そこで、生活全体の見直しをすることがとても有効であり、固定費を改めて見直すことで一気に節約効果も得られます。
具体的な値上げラッシュ対策を以下で4つを紹介しますので、ぜひ取り入れてみましょう!
①家計簿をつけてお金の流れを把握する
まずは、家庭全体でのお金の流れを把握してみましょう。
そして、固定費・変動費に分け、それぞれ具体的に書き出してみてください。
支出をすべて洗い出すことで、お金の流れが見える上、不要な支出に気づくこともできます。
「携帯の契約時につけたオプションを外し忘れて、そのまま払い続けていた」ということもよくある話ですので、さまざまな契約をチェックして必要のないものはすぐに解約しましょう。
その際には家計簿アプリも便利です。
家計簿アプリについては、こちらの記事を参考にしてください。
②固定費を見直す
次は、上記で書き出した固定費を1つずつ見直します。
固定費は、一度見直すとそのあともずっと節約効果は続くため効果は絶大です。
見直す項目は、
- 電気・ガス代の契約内容や契約会社
- 大手キャリアから格安simへ切り替える
- 住宅ローンの金利見直し
- 保険内容の見直し
- 必要なサブスクに絞る
上記の項目をそれぞれ見直すだけでかなりの節約効果があります。
特に、大手携帯キャリアから格安SIMへの切り替えは簡単にでき、時には数千円の節約効果が得られるかもしれません。
また、今では電気やガスも自由に会社を選ぶことができ、ネット上で最安値を見つけることも可能です。
固定費の見直しを詳しく知りたい方は、ぜひ過去記事を参考にしてください。
③上手に支出を抑える
普段の買い物を、少し気を付けるだけでも支出を抑えることができます。
ネットで最安値を探す
現在では様々なサービスや日用品、食品などもネット上でお得に購入することができます。
ショッピングサイトやフリマサイトなどさまざまなサービスがあり、交通費や時間を気にせず探せるため、忙しい人でも利用しやすいこともがメリットです。
ポイントを活用
ポイントを貯めて買い物に利用することで、ポイント分の出費を抑えることができます。
ポイントには「お店やサービスのポイント」「クレジットカードのポイント」の2種類があり、上手に貯めると、年間数千円~数万円を節約することも可能です。
また、携帯や水道料金などの固定費もクレジットカード払いにすれば毎月ポイントを効率よく貯められ、ポイントアップ期間を利用して日用品などをまとめて購入することで、さらにポイントを貯めることができます。
また、貯めたポイントを投資することもできるため、積極的に活用しましょう。
ポイントは分散すると貯まりづらいため、よく利用するお店や決済用のクレジットカードをあらかじめ決めておくことが上手に貯めるためるポイントです。
ポイントを貯めることが目的ではなく、支出を減らすことを念頭におき、必要なものだけ購入しましょう。
自治体の補助情報をチェックする
生活を支える補助やクーポン、ポイントなど、自治体ごとにさまざまな割引特典が用意されていることもあります。
ポイントやクーポンなどを定期的に発行している自治体もありますので、利用できるサービスはないか広報誌やHPで情報をチェックしてみましょう。
④投資を始める
日本でもようやく賃上げの話題が出てきましたが、すぐに収入が増えるという人は少ないのではないでしょうか。
物価が上がれば資産の価値は目減りする一方であり、「資産は銀行預金だけ」という人はこの機会に投資を検討してみても良いかもしれません。
今は低金利時代であり、銀行に置いておくだけではほとんど金利がつかない状況です。
このような状況下では、投資は資産を増やすために重要な手段といえます。
現在は、政府も貯蓄から投資への流れを後押ししており、初心者の人も利用しやすいようNISA制度が来年改正されるなど、投資を始めやすい環境へと変化しています。
NISAやiDeCoは税金面での優遇措置があり、これを機に投資について知ることから初めてみるのもよいでしょう。
NISAやiDeCoの詳細は、以下の記事を参考にしてください。
値上げに負けない家計を作ろう!
今回は値上げの原因から家計への影響、そして値上げ対策の詳細を解説しました。
値上げはさまざまな要因で起こり、値上げによる家計への影響は1年間で約10万円とも試算できます。
そして、支出が増えるこのタイミングでは、生活全体を見直した上での値上げ対策が不可欠です。
値上げラッシュも家計全体を見直すいいきっかけと捉えて家計を見直し、大事な資産を守ることが大切です。
「家計の見直し方法がわからない」
「このところ支出が増えて貯蓄が減っていくばかり」
など、値上げによる家計・貯蓄への影響に悩まれている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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