こんにちは。あしたばアシスタントFP(ファイナンシャルプランナー)の舘野です。
岸田首相は、先日のイギリスでの講演で”貯蓄から投資へ”の流れをさらに加速させる方針を示すなど、投資という言葉を耳にする機会が増え、これまで以上に投資を身近に感じる人も増えたのではないでしょうか。
しかし、「投資ってギャンブルのようなものでしょう?」と考えている人も少なくありません。
投資や資産運用に興味があるものの、投資はギャンブルのようなものと恐れるあまり、投資を始められないのは非常にもったいない!
投資と似た言葉に投機という言葉がありますが、これらの意味を混同していませんか?
今回は投資と投機の特徴・違いについて、できるだけ分かりやすく丁寧に解説します。
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投資と投機の違い
資産運用を考える上で、投資と投機という言葉の違いはしっかりと理解しておくことが大切です。
しかし、それぞれの言葉について、何か具体的な数字や数値で区別されているというわけではありません。
それぞれの特徴を正しく理解し、混同しないようにしましょう。
投資とは
将来が有望な投資先に資金を投じること(将来的な利益を期待して出資すること)をいいます。
言い換えると、何らかの価値を生み出すと考えられる資産を購入し、(長期的に)保有するということですね。
投資する先として、不動産・投資信託・株などさまざまな種類があります。
いずれも、投資したあとに価値が高くなることを期待して(見越して)購入します。
「投資はギャンブル」と考える人がいますが、投資は価値の向上を期待して(長期間)保有するという特徴があり、時間を味方につけることでリスクを小さくできることを理解することが大切です。
しかし、保有したとしても、投資したお金の元本を超える金額が戻ってくる保証はない点には注意しましょう。
投機とは
”機会(タイミング)に投じる”と書く通り、値上がりを見込んで(狙って)手元の資金を投じることをいいます。
つまり、投機とは価格(相場)の変動を利用して利益を得ようとする取引で、上がるか下がるかに賭けるものです。
投資とは異なり、短期間で結果が出ることが多く、早ければ当日、数日後や数週間後に利益が出ることが一般的です。
例えば、ギャンブルといわれる競馬やパチンコは、その日に勝ったのか負けたのかが決まり、短時間で結果が出るという意味では投機といえます。
投機の場合、1回の取引で得られる利益はそこまで大きくありません。
そのため、大きな利益を得るためには頻繁に取引を行ったり大きなレバレッジをかけることが必要となり、その分リスクが大きくなることにつながります。
レバレッジ(Leverage)とは、直訳するとてこの原理という意味です。金融におけるレバレッジとは、借入れを利用することでリターンを高める効果が期待できることを指します。
レバレッジを効かせるということは、それだけ大きなリターンが狙えるという一方で、リスクも大きくなる点には十分留意しなければなりません。
ここで簡単に投機と投資の違いをまとめると、
投機は「お金を投じた先の価格が上下に変動することによってそこから利益を得る」ことを目的にしているのに対し、投資は「お金を投じた先の価値が上がる(高くなる)ことで利益を得るもの」です。
つまり、投資と投機は「価格の変動」か「価値の上昇」かという点で大きく異なることを覚えておきましょう。
株やFXは投資?投機?
では資産運用の手段である株やFXは投資なのでしょうか?投機なのでしょうか?
株
株の取引を考えてみましょう。
株は、今日買ってその日のうちにすぐに売却するなど、短期間で利益を出すことは可能です。このように短期間での株の売買は投機的な取引だといえます。
しかし、年単位で株を保有し続ける場合は、長期になればなるほど投資的なものになります。
つまり、株は投機にも投資にもなりうるものであり、資産形成における投資という側面から考えると短期的な取引(投機)は避けましょう。
FX
「Foreign EXchange」の略称であるFXは、外国為替証拠金取引をいい、通貨を買ったり売ったりするときに発生する差額で利益を狙う取引です。
実際の取引の際には現在のレートをチェックし、その後「上がる」のか「下がる」のかを予想して取引をします。
このとき、手持ちの資金を担保に為替取引を行い、ここでレバレッジという仕組みを使います。
少ない資金でも大きな金額の取引ができるため、手持ちの資金以上の取引ができるという点が特徴といえます。
少額な資金で大きな利益を得られるメリットがあると同時に、大きな損失を被るリスクも高く、FXは短期間での取引が多く価格変動が大きいため投機に分類されると言われています。
資産形成には投機ではなく「投資」を選ぼう
投機は短期的な取引を指しています。
一方の投資は、株の場合、会社の成長に応じて利益が膨らむ可能性があるほか、さらに配当金や株主優待を受けられる可能性があります。
このように表現すると、「投機=悪」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、決して投機は悪いことではありません。
FXや株の短期売買(デイトレード)でも利益を出すことはできますし、娯楽として競馬やパチンコを楽しむ人もいるでしょう。
しかし、先述の通り、投機は短期間における価格の上下で利益を得ようとするものであり、(長期的な)投資と比べるとギャンブル要素が強くなるのも事実。
そのため、資産形成を考える上では(長期)投資を活用することをおすすめします。
資産形成のために、安心して投資を行うには長期・積立・分散という3つのコツを意識することが大切と言われています。
長期
資産形成に投資を取り入れる際には、投資期間をできるだけ長くすることを意識しましょう。
投資期間を長くすることで投資による価格変動リスクが小さくなり、安定した収益が期待できるからです。
また、投資を中長期的に行うことで、複利効果も期待できます。
複利効果は、投資資金を運用して得られた利益がさらに運用によって増えていくことをいいます。投資期間と複利効果は深く結びついているため、投資期間が長くなればなるほど複利効果も大きくなる傾向があります。
たとえば、つみたてNISAの場合、非課税期間は20年に設定されています。
1ヶ月や1年といった短期間ではなく、10年20年といった長期間にわたって投資を行うことでリスクを小さくし、さらに複利効果をより高めることができます。
つみたてNISAについては過去記事をぜひご覧ください(↓)
積立
そして、資産形成で投資を利用する際には積立(つみたてること)も非常に大切です。
投資の成績は数量(口数)×価格で決まります。
投資は数量(株数・口数)を買う行為であり、ついつい価格(株価や基準価格)を気にしてしまいますが、実はどれだけ買うかという点のほうがむしろ重要です。
価格が変われば買える数量(口数)も変わるため、たとえ価格が下がっていたとしても「損した」などと考える必要はなく、むしろ「値段が低いときにたくさん買えた!」と喜ぶべきタイミングといえます。
この考え方をドルコスト平均法と呼び、積立投資の考え方の基礎となっています。
ただし、下がったときにやめる(売却する)と損してしまいますので、ぐっと堪えて淡々と積み立てていきましょう!
ここはまさに「長期で」積み立てることを意識すると良いですね。
ドルコスト平均法については、過去記事で詳しく解説していますので要チェックです!
分散
仮に長期で積み立てていたとしても、例えばたった1つの会社の株に全財産を投資していては、その会社が倒産すれば株の価値はゼロになって資産を失うことになります。
そのため、投資先を分けることも非常に重要ですが、「じゃあどの会社・銘柄・商品に投資すればいいの?」という疑問を抱くのも無理はありません。
それぞれの会社の決算書を読み込んで、さらに今後の国内外の成長率を調べて、物価や地政学リスクも加味した上で将来性を予測する…なんてなかなかできません。
そこで利用したいのが投資信託です。
投資信託は「投資を信じて託す」という文字通り、多数の投資家から集めたお金を運用の専門家がいろんな商品に投資するものです。
運用をプロに一任し、投資先はプロが株や債券などを選んでくれますので、投資信託で資産を運用することで投資先を分散していることになります。
ただし、運用をプロに任せているため手数料がかかる点には注意が必要です。
投資信託について詳しく解説している過去記事をぜひご覧ください(↓)。
投資については金融庁や日本証券業協会などのホームページでわかりやすく解説しているので、参考にすると良いでしょう。
- 金融庁「投資の基本」
- 日本証券業協会「投資の時間」
- 一般社団法人 投資信託協会「投資信託を学ぼう」
まとめ
今回は投資と投機の違いについて解説しました。
それぞれの特徴を理解することで、「投資はギャンブルだ!」などといった誤解は解けたのではないでしょうか。
資産運用を考える上では投資の仕組みを利用しつつ、長期・積立・分散の3ポイントを意識することが大切です。
もちろん、余剰金の範囲内であればFXや短期的な株の売買などの投機をやってみるのも良いでしょう。
弊社あしたばでは、日頃から投資・資産運用の初心者・未経験者向けに積立投資セミナーを開催しています。
オンライン開催のため、自宅から参加頂くことができると大変好評のセミナーですので、ぜひお気軽にご参加ください。
また、オフィスでの対面相談・オンラインでの個別相談も適宜承っています。
まずは投資と投機の違いを正しく理解し、その上で資産形成に向けた投資を始めてみませんか?