結婚すると、改姓や引っ越しに伴って様々な手続きや届け出が必要です。
生命保険に加入している場合は、保険契約においても改姓や住所変更の手続きをしなければなりません。
結婚して姓が変わったのに、名義変更の手続きをせずにいると、入院時に保険金や給付金をスムーズに受け取れない恐れがあります。
そのため、生命保険の手続きは後回しにせずできるだけ早く行いましょう。
この記事では、結婚した時に必要な生命保険の手続きをまとめていますので、ぜひ参考にして下さい。
まずは加入状況を確認
結婚したら、まずはご自身と配偶者が加入している保険を確認しましょう。
「実は親が加入してくれていた」、「勤めている会社で入っていた」など、自分が加入している保険について改めて知ることもあるでしょう。
病気やケガで入院した時、保険会社にすぐに連絡できるよう、夫婦で保険の情報を共有しておくことは非常に大切です。
手続きの漏れがないよう、まずはしっかりとお互いの保険の加入状況を棚卸しておきましょう。
結婚した時に必要な生命保険の手続き
結婚したものの、生命保険に関してどのような手続きが必要かわからないという人も多いでしょう。
結婚した時は、主に改姓や住所変更の手続きが必要です。
保険契約者や、保険金の受取人、指定代理請求人を変更するときなどには、夫、妻、親などの間で意思確認が必要なものもあります。
同時にいくつかの手続きをする必要があるため、漏れがないように手続きしたいものです。
ここからは、それぞれの手続きについて、詳しく解説します。
名義変更(改姓)
日本では、結婚すれば原則として夫婦は同じ姓(苗字)を名乗るため、どちらかが姓を変更しなくてはなりません。
(結婚して改姓した場合は)独身時代に旧姓で加入していた保険の名義変更が必要です。
何か起こったときに、スムーズに保険金・給付金が請求できるよう、できるだけ早く改姓手続きを済ませるとよいでしょう。
契約者の変更
結婚に伴って、自分自身で保険料を負担する=契約者になる場合は、契約者の変更手続きが必要です。
例えば、子供のころから親がかけてくれた保険を引き継ぐ、といったケースがこれに該当します。
保険の契約者の変更は、被保険者(保険をかけられている人)の同意が必要であり、自分が被保険者になっていれば、被保険者欄は自分で記入しましょう。
死亡保険金受取人の変更
独身時代に加入した保険の場合、死亡保険金の受取人を親にしている場合が多いでしょう。
もちろん、結婚後もそのまま(死亡保険金受取人を)親とすることはできますが、「自分自身に万が一のことがあれば配偶者が困らないように」との思いから、死亡保険金受取人を配偶者に変更することが一般的です。
結婚後も受取人を変更しなければ、万が一のときの保険金が配偶者に支払われません。
結婚すると家族構成が変わるため、新しい家族構成に応じて保険金受取人を変更すると、家族の安心感も増すでしょう。
結婚し、万が一の際には配偶者に保険金を受け取ってほしいと考えるなら、保険金受取人を夫・妻に変更する手続きが必要です。
なお、受取人の変更には被保険者の同意が必要です。
指定代理請求人の変更
指定代理請求人を指定している場合、希望があれば結婚後に指定代理請求人の変更が可能です。
指定代理請求人とは、被保険者が存命中に保険金の請求をする事情が発生した場合に、被保険者が保険金などを請求できない特別な事情があると保険会社が認めたとき、被保険者に代わって保険金を請求できる人です。
例えば、被保険者が不慮の事故で意識不明の状態になってしまった時、あらかじめ指定した指定代理請求人が「高度障害保険金」の請求を代理で手続きできます。
結婚前に加入した保険の場合、保険金受取人と同様、指定代理請求人が親になっている場合が多く、死亡保険金受取人の変更と同時に指定代理請求人の変更が必要か確認すると良いでしょう。
結婚後に自分が病気やけがをしたときに、保険会社に連絡してもらいやすい人を改めて考えましょう。
実家と離れて新生活を始めるといった場合などは、配偶者に変更した方が適切かもしれません。
なお、指定代理請求人の変更は契約者が行い、被保険者の同意が必要です。
住所の変更
結婚を機に引っ越しする場合は、保険会社からの郵便物がきちんと届くように住所変更の手続きも必要です。
転送手続きを済ませたとしても、転送されるのは1年間のみで、住所変更がきちんとできていないと、保険会社から重要なお知らせが届かない可能性があります。
例えば、何らかの事情で保険料が支払われなかった時に郵送されるのが、「保険料の支払いに関する書類」です。
書類が届かず、保険料の支払いができていないと、保険が失効してしまう可能性があります。
引っ越しをしたら、早めに住所変更しましょう。
保険料の支払い方法の変更
生命保険料を給与からの引き去りに設定している場合に、結婚に伴って勤務先が変更になったり、退職するときは手続きが必要です。
この場合、新しい勤務先で給与引き去りの設定をしたり、口座引き落としやクレジットカード支払いに変更の手続きが必要です。
なお、保険料を銀行の口座振替やクレジットカード引き落としで払っている場合には、結婚して姓が変わると引き落としができなくなる場合がありますので、改姓後の口座情報・クレジットカードの登録も忘れず済ませましょう。
どのような手続きが必要か、自分が加入している保険会社のコールセンターや保険会社・代理店の担当者に照会しましょう。
手続き方法
保険会社によって手続き方法は異なりますが、一般的な手続き方法としては、インターネットで完結する手続きと、保険会社に連絡して対面や郵送等で行う手続きがあります。
手続きの内容によって提出する書類も異なりますが、一般的に下記のようなものが必要です。
- 保険証券もしくは契約番号
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証等)
- キャッシュカードやクレジットカード等
また、変更手続きの際には、保険証券が必要な場合もあります。
提出は不要でも、必要書類の取り寄せ時などに、証券番号(契約番号)を伝えるとスムーズです。
必要書類は、保険会社や変更手続きの種類によっても違うため、実際に変更する際には契約先の保険会社に確認しましょう。
改姓手続きをしなければどうなる?
改姓の手続きは少し面倒な作業ですが、手続きを済ませていないことが原因でさまざまな問題が起きる場合もあります。
例えば、所得税の年末調整や確定申告の際に、税の優遇を受けるために「生命保険料控除証明書」の提出が必要ですが、生命保険控除証明書が旧姓のままだと、提出先によっては使用できない場合があります。
中には旧姓で記載されている控除証明書を使用できる場合もありますが、姓が変わった事実を証明する書類を一緒に提出しなければならないなど、ひと手間必要になると想定されます。
使用できるかどうかは、勤務先や管轄の税務署への確認が必要です。
また、生命保険が旧姓のまま、病気やケガで入院をしたり、手術をしたりして給付金を請求すると同時に名義変更手続きも必要となり、通常よりも受け取りに時間がかかる可能性があります。
急な病気やケガをしたときに、家族に負担をかけないためにも、すみやかに名義変更を済ませておきましょう。
保険の手続きはできるだけ早く済ませると安心
結婚すると、保険の各種手続きだけでなく、適切な保障に加入できているか今一度確認する必要があります。
生命保険は、突発的な病気やケガ、死亡時の備えであり、できるだけ速やかに現状に即した内容に変更して、万が一のときに備えると安心です。
いざというときにどのような保障・保険が必要か、ライフプランや家族の意向を踏まえながら話し合って手続きを進めましょう。
あしたばでは、保険の見直しはもちろん、保険にまつわるご相談を受けておりますので、お気軽にご相談ください。
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