お金の基礎知識

【あるある】年末調整済でも確定申告をした方が良いケース

「年末調整が済んだ後に、わざわざ確定申告をした方が良いケースってある?」

「年末ギリギリで保険に入った場合は、確定申告が必要?」

この記事は、そんな疑問をお持ちの方向けの内容です。(2~3分程度でお読みいただけます。)

会社員や公務員の方は、勤務先で毎年11月頃に「年末調整」の手続きがあり、申告書や証明書等の提出を求められます。

※一般的に11月末~12月上旬を提出の締切としている企業が多いようです。

この手続きで「給与から天引き(源泉徴収)される税額」と「実際に納めるべき税額」を計算し、その後の給与支給時に調整してもらえるため、原則として「確定申告」をする必要はありません。

ただ、その年末調整が済んだ後に「税金がお得になる制度」を活用できる場合も考えれます。

いろんなケースがあり得ますが、今回は「よくある」事例に絞ってお伝えしたいと思います。

とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。

そもそも確定申告が必要なケース

前述の通り、会社員や公務員の方で給与収入を得ている方は、原則として確定申告をする必要がありません。

ただ、一定の条件を満たすと確定申告が必要になるため、まず先に確認しておきましょう。

ここでは、代表例のみを列挙しておきます。

  1. 給与収入が2,000万円を超える場合
  2. 給与以外の所得が20万円を超える場合
  3. 「医療費控除」や「雑損控除」の適用を受ける場合
  4. 「住宅ローン控除」の適用を受ける場合(1年目のみ)
  5. ふるさと納税をした際に、「ワンストップ特例」を利用しなかった場合

※③④⑤のケースは「必須」ではありませんが、確定申告をしないと各種控除の適用を受けることができません。①②は「必須」です。

※他にも、会社員や公務員の方でも確定申告が「必須」とされるケースがあります。詳細は国税庁のHP(↓)でご確認ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm

上記に当てはまる場合は、年末調整済であろうとなかろうと確定申告が必要、と覚えておきましょう。

年末調整済でも確定申告をした方が良いケース

いよいよここからは、年末調整が済んだ後に「税金がお得になる制度」を使える事例を見ていきたいと思います。

事例① 11~12月に、保険(共済)に加入した

保険や共済に加入していると、支払った保険料(掛け金)の額に応じて所得控除(一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除のいずれか)の適用を受けることができます。

その保険料の額を証明する書類として、保険会社から「保険料控除証明書」が毎年10月頃に送られてきます。

しかし、11~12月に新しく加入した契約については、契約手続き完了後に「随時発送される」ことになるため、年末調整の手続きに間に合わない可能性があります。

それでも、原則として12月31日までに納めた保険料はその年の「保険料控除」を使うことができますから、自ら確定申告をして保険料控除の「異動申請」をした方が有利になるのです。

※保険料控除は種目(一般・介護医療・年金)に応じて適用できる限度額があるため、既に限度額に到達している人が同じ種目の保険に追加で加入した場合は、確定申告をしてもその点のメリットはありません。

事例② 10~12月に、iDeCo(イデコ)に加入した

iDeCo/イデコ(個人型確定拠出年金)に加入していると、払った掛け金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除の適用対象になります。

こちらの掛金納付を証明するものとして、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が毎年10月下旬頃に送られてくるのですが、保険・共済と同じく年後半に新規加入した場合はスケジュールが異なります。

詳細はこちらの記事(↓)で解説しましたが、10月に初回引落しがあった時で11月下旬なのでおそらくギリギリのタイミング。

iDeCoは加入手続きに1ヶ月程度の時間もかかるため、9月以降に加入した場合は年末調整に間に合わない可能性があると考えておくべきです。

それでも、12月引落し分までの掛け金はその年の所得控除を使うことができるので、自ら確定申告をして「異動申請」をした方が有利になります。

保険・共済と違って、iDeCoは払うこと(拠出)ができる掛け金の「全額が控除になる」ため、加入したら必ず所得控除を利用した方が良いでしょう。

【iDeCo(イデコ)】年後半に加入した時の控除証明書発行タイミング 「10月にiDeCo(イデコ)に加入したけど、控除証明書はいつ送られてくるのかな?」 「年末調整に間に合わなかったら、どう...

事例③ 年末に「ふるさと納税」をした

ふるさと納税をすると寄付金額に応じた「税額控除」を受けることができますが、本来は確定申告が必要です。

それだと利用者が減ってしまうということで、一定の条件の下で「ワンストップ特例」が設けられていて、年末調整を受けている人は原則この制度を利用すると「確定申告が不要」となります。

ところが、このワンストップ特例にも手続きの締め切りがあるため、ふるさと納税をしたタイミング次第では間に合わない可能性があるのです。

詳細はこちらの記事(↓)で解説しましたが、ワンストップ特例の締め切りは1月上旬頃。

手続きに必要な書類は寄付先の自治体から送られてきますが、届くまでにかかる時間はまちまちで、「12月中旬~下旬に駆け込みで寄付した場合」は間に合わない可能性も十分にあります。

12月31日までに寄付した分は当年の税控除を受けられますので、もしそうなったら必ず確定申告をすると良いでしょう。

ふるさと納税のやり方(投稿日:2020年9月1日) 「ふるさと納税のやり方が知りたい!」 「ふるさと納税を利用する時の、流れと手続きは?」 ...

終わりに

年末調整の書類提出締め切りに間に合わなくても、勤務先によっては「再年末調整」と言ってもう一度提出チャンスを設定してくれている場合もあります。

ただ、多くの企業や自治体は実施していないので、基本的に年末調整に間に合わなければ確定申告が必要と考えておきましょう。

正直、「自分で確定申告はめんどくさいな」と感じる人もいるかと思いますが、、、

実は年末の駆け込み加入でも大きな税メリットを得られる可能性もあります!

最後にご参考までということで、保険料控除やiDeCo加入時の所得控除を使った際のシミュレーションを掲載しておきました。

年末にかけてこうした制度・商品を利用した方は、多少手間がかかってもぜひ確定申告をしてくだいね!

<参考> 保険料控除やiDeCo加入時の所得控除を使った際のシミュレーション

●年収700万円の会社員の方が、年末に「年払い保険料10万円の終身保険」に加入した場合

一般保険料控除の限度額:所得税4万円、住民税2.8万円

所得税4万円×税率20%=8,000円

住民税2.8万円×税率10%=2,800円

合計の税メリット=10,800円

●年収700万円の会社員の方が、10月頃に「年払い(12月引落し)掛け金27.6万円のiDeCo」に加入した場合 ※掛け金の限度額が27.6万円

小規模企業共済等掛金控除の額:所得税27.6万円、住民税27.6万円

所得税 所得控除額27.6万円×税率20%=55,200円

住民税 所得控除額27.6万円×税率10%=27,600円

合計の税メリット=82,800円

※上記はあくまでも一定の条件の基に算出した概算値です。個別具体的な税計算につきまていは、最寄りの税務署または税理士事務所のお問合せください。

※所得税率表はこちら

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

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