「少しでも貯金しないと…」そう思って時間ばかり経ってしまったなんて経験ありませんか?収入の何割を目安にするか、具体的にどう始めるかなど、イメージがわかない人も多いと思います。
そもそも、貯金を建設的に始めるには、目標額や期間の設定や収入・支出の正確な把握など、下準備が大切。いきなり始めても失敗に終わることはよくある話なのです。
そこでこの記事では、収入に対する貯金の目安額や具体的な方法、貯金ゼロからでも始められる貯金のコツなどを解説します。
貯金の平均額はどれくらい?
まず、各年代における平均貯金額を見てみましょう。厚生労働省の2019年 国民生活基礎調査によれば、世帯主の年齢を20~50代に分けた場合の1世帯当たりの平均貯蓄額は以下のようになっています。
世帯主の年齢別にみた1世帯当たり平均貯蓄額
- 20代:179.8万円
- 30代:530.0万円
- 40代:650.9万円
- 50代:1,075.4万円
年齢が上がるほど貯蓄額が増えていることが分かります。同条件で借入金額の平均額も見てみましょう。
世帯主の年齢別にみた1世帯当たり平均借入額
- 20代:248.0万円
- 30代:1071.1万円
- 40代:1002.7万円
- 50代:546.8万円
30代・40代の平均借入額が特に高いことが分かります。30代・40代は教育費や住宅ローンなど多くの固定費がかかる世代でもあるため、借入金と上手に付き合いながら貯金をしていくことになります。
貯金額は収入の2~3割が目安と言うが…
貯金額の目安の話題になると、よく「2~3割が目安」という話が出てきます。世帯の手取りが合計40万円なら8~12万円、50万円なら10~15万円を貯金する計算です。
しかし、実際手取り40万円のうち、8~12万円を貯金に回せるでしょうか?住宅ローンや教育費、自動車ローンなどを支払っている世帯の場合、現実的な数字ではないかもしれません。
実際、2017年に金融広報中央委員会によって行われた、年間手取り収入に対する貯蓄割合のアンケートでは、5~10%、10~15%と回答した割合が多く、20~30%は大きく割合が減る結果となっています。
理想としては2~3割貯金できれば安心ですが、実際は難しい現状があるようです。ではどうしたらもっと貯金ができるのか、次からは具体的な方法を考えていきましょう。
貯金に取り組むための具体的な手順
借入金と付き合いながら、日々の生活の中でコツコツ貯蓄を増やしていくのは予想以上に難しいもの。それだけに、貯金を始める際には十分な準備と適切な手順が必要です。
貯金をするまでの具体的な方法
- 目標額を決める
- 期間を決める
- 収入と支出を把握する
- 貯金の方法を検討する
- 計画と現状のギャップを確認する
- 必要に応じて計画を変更する
貯金は闇雲に始めてもなかなか貯まらないもの。1つの事業を行うように、具体的な目標額と期間を設定し、達成に向けて具体的な方法を検討していきましょう。
難しく感じるかもしれませんが、じつはしっかり準備をするほど後が楽になります。無計画に始めると、常に考えながら貯金をしないといけませんが、しっかり計画をすれば、あとは計画通りに動くだけでよいのです。
ただ、必ず計画通りに進むとは限りません。現状とのギャップがある場合は、その都度計画を変更する必要があります。
ゼロから無理なく貯金を始める5つのコツ
ここからは、貯金を始めるときの手助けとなるコツを紹介します。
貯金をより多くするには、基本的に収入を増やすか支出を減らすかの2択になります。では、毎月限られた収入の中で、どう実現していくのか、誰でも始められる方法を6つ紹介します。
収入と支出を正しく把握する
必ず取り組んでもらいたいのが、現時点の収入と支出を「正しく」把握することです。
すべての基礎となる収入と支出に認識のズレがあると、思ったような結果が出ません。さらに、結果が出ないとやる気も削がれてしまうため、計画と結果のズレはなるべく減らした方が良いのです。
収入と支出を改めて洗い出してみると、認識のズレが意外と多いことに気付くはずです。また、家計の見直しにも繋がるため、余計な支出の削減にも繋がります。
固定費の削減をする
収入と支出の把握とセットで取り組みたいのが、固定費の削減です。固定費とは家賃や水道光熱費、通信費などの定期的に支出される項目で、削減すれば毎月節約効果を発揮します。
固定費削減のメリットは、一度だけ取り組めばいい点です。食費や交際費などの変動費を節約しようとすると、その都度考えないといけませんが、固定費は一度取り組めば、その後はずっと自動で節約が続きます。
固定費の削減は、固定費の現状を知るところから始まります。
こちらの記事で詳しく説明しているので、ぜひチェックしてみてください。
先取り貯金する(つみたてNISA、財形貯蓄など)
ついお金を使ってしまうという方には、つみたてNISAや財形貯蓄といった「先取り貯金」がおすすめです。これらの積み立て商品は、給与天引きや口座振替で毎月掛金を支払えるため、半ば強制的に貯金ができます。
主な先取り貯金の種類
- つみたてNISA:積み立て系商品を非課税で運用できる制度。年間40万円、20年間で800万円まで積み立て可能
- 財形貯蓄:一定期間、給与天引きで定期的に貯蓄を行う制度
- 自動積立定期預金:毎月決まった金額を定期預金に預け入れる制度
- 社内預金:会社が主体となる先取り貯金制度。給与天引きで会社がお金を預かる。実施している企業としていない企業がある
これらの中で注目したいのがつみたてNISAです。つみたてNISAは非課税で運用でき、NISA口座を持っている18歳以上の方なら誰でも運用できます。銀行に預け入れるよりも利率が高く、金融商品の中ではリスクが比較的低いため、資産運用の入り口としてもおすすめです。
老後資金ならiDeCoを使う
貯金の目的が老後資金なら、iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用しない手はありません。
iDeCoとは、老後資金の積み立てを目的とした個人年金制度です。積み立ての方法は資産運用で、毎月一定額を拠出して金融商品を購入します。購入した商品は利子も運用に回す「複利運用」で運用されるため、月数万円の拠出でも、年利3%で計算すると30年で1,000万円以上積み立てられる計算になります。
また、iDeCoの大きなメリットに、「掛金の全額所得控除」「運用益の非課税」「受取時の税制優遇」という3つの税制優遇制度があります。この中で注目したいのは「掛金の全額所得控除」です。掛金を拠出した年の年収から控除され、年末調整や確定申告で所得税と住民税の還付が受けられます。
年間万単位で還付を受けられるため、還付されたお金を貯金に回すのもおすすめです。
ポイ活を活用する
ポイ活(ポイント活動)も、立派に貯金の手助けになります。「たかがポイント」と思っている方もいるかもしれませんが、もはやポイントは一つの資産として価値を持ち始めています。
有名なポイントには、TポイントやPontaポイント、楽天ポイントなどがあり、これらのポイントは提携店で1ポイント=1円で使えるほか、各種キャッシュレス決済のポイントと交換もできます。キャッシュレス決済は現金とほぼ変わりなく使えるため、ポイントも実質収入として考えられるのです。
ほかにも、ポイントをさまざまな商品と交換したり、ポイントを使った投資ができる場合も。ポイントの付与率は一般的に0.5~1%程度ですが、条件によっては5%前後付与される場合も。賢く活用して可処分所得を増やしていきましょう。
貯金は正確性と計画性を大切に
上手に貯金をするための基本は、正確な現状把握と具体的な計画です。今回5つのコツを紹介しましたが、これらはあくまで基本が整ったうえで行う貯金の手助けとなるものです。
もし長期的に貯金をしたい場合、FP(ファイナンシャルプランナー)の手を借りるのもおすすめです。FPはお金の知識を持った専門家であり、家計の見直しや長期的なライフプランニングを得意とします。
大きなことを始めるときほど基本が重要です。貯金を資産形成を始める一つのきっかけとして考え、今後のライフプランニングと合わせて計画していきましょう。
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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