「iDeCo(イデコ)を始めようと思うけど、まず何から始めたらいいの?」
「とりあえずiDeCo加入の資料請求をしてみたものの、やり方がよく分からない…」
この記事は、そんな疑問・ニーズがある方向けの内容です。
iDeCo/イデコ(個人型確定拠出年金)とは、国が用意している「じぶん年金(老後資金)をつくるための制度」です。
今回から複数回にわたって、「iDeCoの始め方(やり方)」を詳しくお伝えしていきます。
※制度そのものについて確認したい方は、こちら(↓)の記事をご覧ください。
正直なところ、一般的な制度説明チラシやネット上の記事など他では書かれていない視点も取り入れています。
私たちは「FP兼 金融証券仲介業者(IFA)兼 保険代理店」として現場で実務をこなしているから、お伝えできるのです。
ぜひ、しっかりと確認しておきましょう!(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご容赦ください。)
iDeCoを始める時の流れ(全体像)
iDeCo(イデコ)を始める時の大まかな流れは、下記の通りです。
- iDeCoを始める目的を確認する
- 必要最低限の「長期投資の基礎知識」を身につける
- 他の制度・商品と比較検討する(「つみたてNISA」や勤務先の積み立て制度、積み立て保険など)
- 窓口(金融機関等)を選ぶ
- 自分に合った運用配分と商品を決める
- 掛け金の払い方・金額を決める
- 必要書類に記入・捺印して提出する
- スタートしたら、長い目で続けていく
今回はステップ①②を解説していきます。1つずつ見ていきましょう。
ステップ① iDeCoを始める目的を確認する
iDeCo(イデコ)は、自分で老後資金を貯める・ふやすための制度ですが、この記事をお読みいただいてるみなさんはなぜiDeCoに興味を持たれましたか?
- 老後のお金が心配。今のうちにどんどん積み立てしたい
- 節税目的。iDeCoは税金面でお得と聞いたので!
ほとんどの方は、このどちらかです。
結論から言うと、iDeCoは①のように「老後資金を貯める・ふやすため」という明確な目的を持って始めるのに適した制度。
キッカケは「節税に興味があったから」でも構いませんが、「そんなはずじゃなかった」となる可能性もありますので、注意してください。
老後資金づくりに欠かせない「強制力」を活用しよう
iDeCoは「原則60歳まで受給(引き出し)できない」という強力な引出制限がついています。
これは、大きなデメリットと感じている方も多いのですが、それは誤解です。
「引き出しが出来ないからこそ、貯まる(続けられる)」のです。
人間の脳は、「長期的視点を持つことが苦手」と言われており、「将来のことよりも今どうするか」にばかり目を向けてしまう傾向があります。
猿やライオンが「10年・20年後に向けて食料を貯蔵する本能がある」なんて聞いたことがないですよね?
人間も基本的には同じ。
老後資金のような長期的な資金作りは苦手なのです。(人によりますが、多くの人は40代くらいまでは難しいですね)
よって、その“苦手”を克服するためには、「強制的」に「仕組み」をセットするしかありません。
それを実現するために国が創ったのがiDeCo、というわけです。
iDeCoは毎月強制的に積み立てをしながら「60歳まで引き出しができない」という、「入口の強制力」と「出口の強制力」がバシッと備わっている制度。
「しっかりと長期的な目線で、老後資金をふやしていくぞ!」
iDeCoは、この目的・目標をもって歩んでいくための制度であり、節税はあくまでも「おまけ・ボーナス」です。
まず最初に、上記をしっかり認識しておきましょう。
60歳までの引出制限による「デメリット」
しかし、「原則60歳まで受給できない」という強力な引出制限がついている以上、それまでに必要な資金(人によりますが、教育資金やマイホーム購入資金など)としては活用できません。
あまりにも長期的視点に偏ると、今・数年後といった「短期」の必要資金に困ってしまう可能性がありますから、やはり預貯金のようにすぐ引き出せる資金も必要です。
その点は重々ご理解のうえで、iDeCoを活用しましょう。
※iDeCoの引出制限の詳細については、こちらの記事(↓)をご確認ください。
ストップはいつでもできるが、手数料はとられ続ける
引出は制限されていますが、掛け金の支払い(拠出)をストップすることはいつでも可能です。(「加入者」から「運用指図者」に変更する手続きが必要)
しかし、所定の手数料はその後も継続してかかります。
ストップすると肝心な「所得控除」による節税メリットがなくなる反面、手数料をとられ続けるという“本末転倒”な話になります。
しっかりと中長期的に掛け金を払い続ける前提なら問題ありませんが、「転職」「出産」などで収入が減る場合など、積み立てを継続できる可能性がある場合は注意が必要です。
※iDeCoの拠出ストップ後の手数料については、こちらの記事(↓)をご確認ください。
投資・運用の視点からも、節税だけを目的にしない方が良い
ここでは詳細の説明を省きますが、投資・運用は「長く続けることで成果が期待できるもの」ですので、その視点からもiDeCoは節税だけを目的にしないことをお勧めします。
実際のところ、節税だけを目的で始める方はこんな行動を起こしがちです。
- 「収入や支出の変化があったので、始めてすぐに掛け金の支払いをストップ」
- 「最初は投資性商品を選んだけど、株価が下がった時に元本確保型に切り替え」
これは長期投資・長期運用の観点からすると、「あまり合理的ではない行動」になります。
これまで他の記事でも繰り返しお伝えしていますが、投資・運用はしっかりと適正な配分にしていれば長い目で資産価値を大きく成長させられる可能性が十分にあります。
(特に上記の「株価が下がった時」こそ続けていれば、口数を多く買えるチャンスなので更なる成長が期待できます。)
節税だけを目的にするのではなく、ぜひ「長い目でコツコツと老後資金をふやすため」という目的を持って、じっくり積み立て投資を継続していただきたいと思います。
ステップ② 最低限の「長期投資の基礎知識」を身につける
「老後の資金を貯める・ふやす」という目的を明確にしたら、次は「最低限の長期投資の基礎知識」を身につけましょう。
iDeCoは基本的に、商品ラインナップから「投資性商品」を選んで「長期投資」をしていく制度ですので、やはり基礎知識を学んでおく必要があります。
(「元本確保型」に100%配分する場合は投資をしないことになりますが、運用成果が全く期待できません。非常に勿体ないので、しっかりと「投資性商品」を選ぶましょう!)
「投資の始め方」や「つみたてNISAの始め方」の記事でもお伝えしましたが、おさえておきたいポイントは下記の通りです。
- だれでも投資・運用を生活に取り入れるべき理由
- 長期投資と短期投資の違い
- 時間(タイミング)の分散=ドルコスト平均法
- 投資する対象(アセットクラス・銘柄)の分散
- 投資信託(ファンド)の分類
これ以上の細かい知識を身に付けても、一般生活者の方が投資をする際にはほとんど役立たないと思われますし、
むしろ知識を付け過ぎることで「もっといいやり方があるのでは」と考えるようになって新たな一歩を踏み出すタイミングを逃してしまうケースも多いです。
知識は最低限で問題ない、と覚えておいてくださいね。
上記ポイントについては、こちらの記事(↓)や弊社オンラインセミナーで解説していますので、ご参考ください。
まとめ
大まかな流れと目的を中心にお伝えしましたが、iDeCoを始める上では「老後資金をしっかりつくるために、強制力的に積み立てていく」という目的・意思の明確化がとても重要です。
今一度、強く認識しておきましょう。
次回はiDeCoを始める時の「他の制度・商品との比較」について解説します。
ぜひ、合わせてご覧ください!
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