お金の基礎知識

【FPに聞く】これさえおさえれば怖くない!投資のキホンとは?

前回のおさらい

漠然とした不安を抱えてFPに不安をぶつけてみたマツノさん。お金のことを教わるかと思いきや、まずは生き方を考えるところから。そして、先取り貯金のやり方を教わりました。そして最後に「投資」というキーワードが。

でも投資って、なんだか怖い…?

そもそも投資をやる必要性って…?

今回はそんなモヤモヤだらけの「投資」に関するお話をしていきます。

※前回はこちら!

【FPに聞く】20代、お金のこと今から考えたほうがいいの?20代×あしたばFP座談会をお送りします。「これから先、どんなお金がかかってくるの?」「将来のこと、どうやって考えたらいいの?」「上手くお金を貯めるコツは?」そんなギモンにお答えしていきます!...

モノの値段が上がると、お金の価値が下がる?

マツノさん
マツノさん
そもそも、どうして投資をしなくちゃいけないんですか?
安藤FP
安藤FP
将来、まとまったお金がかかるタイミングがあるとお伝えしましたよね。例えば教育資金や老後資金…。負担するお金って、実は増えていってるんです。
マツノさん
マツノさん
エッ!?
安藤FP
安藤FP
教育資金は単純に上がっています。そして日本は少子高齢化で年金の水準は減っていかざるを得ず、自分で確保しなきゃいけないお金は増えてきています。
肩車はする方もされる方もキツイ…。
安藤FP
安藤FP
それに加えて、物価が上がっていき、税金の負担も増えていくと言われています。
マツノさん
マツノさん
税金はなんとなくイメージできますけど、物価が上がると言われてもあまりイメージが…。
安藤FP
安藤FP
そうですよね。

では、突然ですが質問です。最近、お菓子や食べ物が小さくなったなと感じませんか?

すかすか…?
マツノさん
マツノさん
たしかに小さくなっている気がします。クッキーとか、アイスクリームとか。
安藤FP
安藤FP
値段は同じなのに、中身が小さくなっているということは、実質物価が上がっているということですよね。
マツノさん
マツノさん
なるほど!
安藤FP
安藤FP
経済用語ではシュリンクフレーションといって、物価上昇のひとつなんです。

ではもう一つ質問です。今年の春に、某テーマパークの入園料が8200円に値上げしました。開業したときは、いくらだったと思いますか?

マツノさん
マツノさん
う~ん…6000円ぐらい?
安藤FP
安藤FP
実は、3900円です。
マツノさん
マツノさん
や、安い!!2回いけますね。
安藤FP
安藤FP
僕も知ったときはかなりびっくりしました!こんなふうに、長い時間かけると物価が2倍、3倍になる可能性は十分にあります。例えば、いまなら1000円で食べられるランチも、20年後には2000円になっててもおかしくはないんです。
マツノさん
マツノさん
そっか!モノの値段が上がっていくと、お金の持つ買える力が落ちちゃう、ということなんですね。
安藤FP
安藤FP
おっしゃるとおりです。勝手にお金の価値が下がるようなことが起きていくと、せっかく持っていた貯金の価値が半分になるということも起きてしまいます。
安藤FP
安藤FP
もし1億貯金したら半分になっても5000万だからいいかもしれないけど、1億円こつこつ貯金していく…って効率が悪いですよね。
マツノさん
マツノさん
なにもしてないのに減っちゃうなんて…。ちょっとずつでも投資して、お金に働いてもらうってことなんですね。
安藤FP
安藤FP
そうですね。それに「投資をしましょう」と言っているのは、実は、国の方針なんです。確定拠出年金とかつみたてNISAとか、聞いたことありませんか?
マツノさん
マツノさん
さいきんよく聞きます!
安藤FP
安藤FP
あれは国が用意した制度で、

税金をお得にするので、「つみたて投資」でお金を増やしていってください。そうしないと年金の減少や物価の上昇に耐えられないですよ!

…という国からのメッセージなんです。

マツノさん
マツノさん
なるほど、そういう背景があったんですね…。
安藤FP
安藤FP
こちらよくセミナーでお見せしてるんですが、右側の「各国の家計金融資産の推移」というグラフをご覧ください。これは「過去20年で一般の家庭がどのくらい資産を増やせたか」というデータです。日本はちょこっと。アメリカやイギリスは2倍3倍に増やせています。
出所:平成29年度 金融庁 税制改正要望項目
マツノさん
マツノさん
すごい差ですね…。
安藤FP
安藤FP
この差は”投資をしたかしてないか”の違いなんです。投資のやり方はいろいろありますが、ギャンブルみたいな話をしているわけじゃありません。あくまでも国がすすめているということをご理解いただきたいなと思います。

モノの値段が上がっていくと、お金の買える力が落ちる。

それに負けないためにはお金を増やすことが必要。国も制度を作って投資を推奨している!

「怖くない投資」って?

マツノさん
マツノさん
お金を増やさなきゃ、というのはなんとなくわかりました。でもやっぱり投資って、まだちょっと怖いイメージがあります。
安藤FP
安藤FP
投資なので、元本割れリスクはあります。短期的に大きなお金をドーンと投資したらもちろん怖いですが、国がすすめているように長期的にお金を分散させて投資すれば、思ったより怖いものじゃないんですよ。
マツノさん
マツノさん
本当ですか?
安藤FP
安藤FP
はい。国も検証データを出しています。投資期間5年だとマイナスが出るケースもありますが、投資期間20年でしっかり分散投資をすると、プラスに収まっていきますよという結果が出ています。
出所:平成28年 金融庁 平成27事務年度金融レポート
安藤FP
安藤FP
絶対ではありませんが、長い時間やればしっかり資産を成長させられるというのが過去のデータからの答えです。なので、結婚資金をあと4年で作るという場合は、投資で準備するのはおすすめできません。将来の教育資金やマイホーム、老後資金なら、ぜひ「つみたて投資」を活用してください。
マツノさん
マツノさん
とにかく長い時間をとることが大事なんですね。

長~~く!(※イメージです)
マツノさん
マツノさん
さっき分散とおっしゃってましたが、どんなものに投資したらいいんですか?
安藤FP
安藤FP
投資する対象を大きく分けると株式と債券があります。難しい話はここではしませんが、ざっくりと「株式は成長する資産、債券は安定した資産」とイメージしてください。この4分割がひとつの目安になります。
安藤FP
安藤FP
皆さんの年金を運用している国の機関、GPIFもほぼこのような分散投資をしています。詳しくはこちらの記事でもお話しています。
「公的年金●●兆円損失」のウソホント日本の公的年金は、給付の財源となる「年金積立金」を管理・運用して、年金の持続性・安定性を高める仕組みをとっています。 その管理・運...
マツノさん
マツノさん
私は今、株も外国の資産も持っていないから、このグラフから見るとバランスが悪いのかなぁ。
安藤FP
安藤FP
4分割はあくまでも基本スタイルなので厳密に守る必要はありません。マツノさんの場合はまだ20代なので、株式を多めにしたバランスでもいいかもしれません。投資する時間があればあるほど、長い時間かけて成長していく株式の力を取り入れることができます。
マツノさん
マツノさん
そうなんですね。さっきまでとにかく怖いと思っていたけど…そんな事なさそうだし、なんだか投資をやりたくなってきました!

~次回へ続く~

今回のまとめ
  1. 物価上昇に負けないためにお金を増やしていく(投資をする)ことが必要。
  2. 投資は”長期分散”が鉄則!

次回はいよいよ実践編初めてでも安心してできる投資のやり方をお伝えします。

※次回はこちら

【FPに聞く】だれでもできる!らくちん投資のやり方とは?前回のおさらい 「そもそもどうして投資をやらなければいけないの?」背景には、将来必要になるお金がどんどん増えてきているというこ...

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問5 : ふるさと納税を活用している
問6 : 毎月の収入と支出を把握している
問7 : 5年以内に保険を見直した
問8 : ねんきん定期便を毎年チェックしている
問9 : 入院・通院費などの医療費が多くかかった年は、確定申告をしている
問10 : 金銭面で不安なこと・モヤモヤすること(複数選択可)