こんにちは、ファイナンシャルプランナーの福永です。
本記事は、実際にFP相談をお受けした事例を基に、「お金について悩みや不安などを抱えて悶々としている方に少しでも参考にしていただきたい!」との思いで解決・ステップアップへのヒントをまとめました。
ぜひご参考ください。
※個人が特定されることを防ぐため、情報を一部改変しています。
【36歳独身】転職をきっかけに自分を変えたい!
【相談者のプロフィール】 ウミネコさん 36歳女性、独身。東京都品川区在住。 年収450万円、預貯金200万円。 毎月の平均支出額23万円(家賃8万円)。 憧れの旅行業界で働きたくて半年前に旅行代理店に転職(前職はメーカーの事務職)。
マイノート持参で相談に来られたお客様、ウミネコさん。そのノートには、びっしりメモ書きがありました。
すごいですね!何が書かれているのですか?
勉強メモです。昔からお金を貯めることをちゃんと考えないと!とずっと思っていて、少し時間ができたら色々調べてメモしています。
でも調べたらなんとなく満足して、何も始めないまま時間が過ぎて・・・を繰り返しています。
ウミネコさんは、お金を貯めたいと思い続けてきたものの、貯めるための具体的な行動を起こせないでいました。
貯め方が色々あることは見えてきたのですが、自分にとって何が良いか決められなくて結局何もしていないから貯金も増えない。この歳で貯金が少ないのは本当に恥ずかしいです。
そうでしたか、ぜんぜん恥ずかしいことじゃないですよ。自分で調べてメモしてきたマイノートも貴重な財産です。では今回を機に、何かアクションを起こせるよう一緒に考えていきましょうか。
まずは!お金を貯める目的を明確に
将来、困ると思うので!貯金はあった方が安心です。
では、まず毎年お手元に届くねんきん定期便の内容をチェックをしたいですね。老後受け取る年金の目安がわかりますから、ご自身の目安を確認した上で不足しそうなお金の準備を今から始めましょうか。
会話の中で、ウミネコさんのお金を貯める目的が明確になってきました。
まずは、老後の資金づくりを始めることが必要で、不安の解消にもつながりそうです。 ウミネコさんと同世代の独身女性は、同じような不安を持って相談に来られる方が少なくありません。
誰でもお金が貯められる「コツ」とは
お金を貯めなければ!と情報収集をして、マイノートも作ってきたウミネコさんですが、実際はなかなか上手くお金を貯められずにいます。
それはなぜなのでしょうか?
シンプルかつ最強の「先取り」
今ある預貯金は、どのように貯めてこられたのですか?
特に何も意識していません。お給料が入ってきたらそこからお金を使って、余った分が貯まっている感じです。
なるほど、それだとなかなか貯めるのは難しかったかもしれませんね。
お金を貯めるコツは実にシンプルで、先取りが鉄則です。
わかりやすい例で言うと「給与天引き」が挙げられますが、お給料が入ってきたら毎月自動的に決まった金額が引き去られるという仕組みです。
この仕組みを使えば、お給料から引き去ったお金は貯まっていき、引き去った後に残るお金で日々の生活を送ることになります。
人間は本能的に、お金があればあるように使ってしまうという性があります。 新入社員の時は初任給の金額で生活できていたのに、昇給して手取りが増えたら「使えるお金が増えた!」と支出も比例して増えるものです。
貯蓄に回したいお金は使う前に引き去り、もともと無いものと考えて別の場所に移すのが先取りです。
意外と苦痛を感じることなく貯めていける方法ですから、先取りはぜひ活用してください。
支出(固定費)の見直し
ウミネコさんは、ふだん無駄使いしていると感じていることはありますか?
実はあまり感じていないのですが、思いつくのはワインかも。ワインが好きで、お店によく飲みに行きます。
それは趣味の支出ですね。どれくらい使っているかにもよりますが、楽しみのためのお金はあえて無駄使いと考えなくてもよいかもしれません。人生を豊かにしてくれる使い方でもあるからです。
その他に、例えば毎月定期的に支払いが発生するもの(固定費)で無駄はなさそうですか?
サブスク的なものということですね。え~と・・・。
ウミネコさんの支出の中で、毎月の固定費を確認してみたところ、気になるものがいくつか出てきました。
*動画配信サービス *料理レシピの会員サービス *スポーツクラブ会費
実は、毎月定期的に支払う費用(いわゆる固定費)の中には、無駄が潜んでいることが多いのです。
あまり使っていないサービスや支払っていること自体忘れてしまっているもの等、心当たりはありませんか?
あまり自覚が無いものこそ、無駄が隠れていたりします。
ウミネコさんの場合、上記に挙げたものは最初無料で利用し始め、解約しなければ途中から有料になるタイプのサービスで、現在は利用頻度も少なく必要性もあまり感じていないとのこと。ここは見直す余地がありそうです。
また、固定費の代表的なものとしては、「保険」「光熱費」「通信費」「住宅ローン」等もあります。
支払い過ぎていないか、今一度確認してみることをおすすめします。
金額の大小に関わらず、無駄になっているお金を貯めていけば、確実に手元に残るお金は増えていきます。ぜひ「固定費」を実際に書き出してみて、貯められるお金がないかチェックしてみましょう。
貯める方法は「お金が必要になる時期」で決める
ウミネコさんのマイノートには、貯める方法が色々まとめられていると思うのですが、気になっている方法はありますか?
最近よく聞くNISAやiDeCoは、ぜひ使ってみたいです。あとは銀行の積立預金も良さそうと思っています。
どの方法も、お金を使う時期に応じて有効活用できそうですよ。
10年以上先の資金はNISA・iDeCoを活用
NISAやiDeCoは、税金の優遇を受けながら長期的な視点で資産づくりができる国の制度です。
制度についてはこちらもご参考ください。
投資と聞くと、「なんとなく怖い」「ギャンブルの一種」「知識がないと手を出してはいけない」と思われている方も多いかもしれません。
ですが、実は多くの方がイメージしている投資は「投機」であり、それは価格の上げ下げを予測しながら短期的に儲けるための行為を言います。
投機は儲けた人がいる分、必ず同じだけ損をしている人もいるといういわゆるゼロサムの世界。
かたや、国や私たちNISA・iDeCo相談センターのFPがすすめる「投資」は、長い時間をかけてじっくりと資産形成をしていくことを指します。
付加価値を産み出す資産に時間を分散してお金を投じることで、そこに投資をした人全員の資産が増え、みんなで豊かになっていくことができるプラスサムの世界です。
これからの時代、長期目線で将来のためのお金を増やしていくには、成長する資産への投資は必須です。
ウミネコさんが目指す「老後のための資金づくり」であれば、お金が必要になるまでに時間はまだたくさんありますから、ぜひNISAやiDeCoのような制度を活用して、長期投資をスタートされることをおすすめします。
短期的な緊急資金は預貯金を活用
長期目線でお金を貯めて増やすには、前述のようにNISAやiDeCoを活用したいですが、短期的な緊急資金として預貯金も生活費の半年分くらいは確保しておくと安心です。
ウミネコさんの場合は、現在の預貯金が200万円ですから、生活費の半年分以上のお金が確保されており、さらに預貯金を増やすことに集中する必要はなさそうです。
ただ今後預貯金が減って、貯める必要が出てきた時には「積立定期預金」の活用は有効な手段です。
毎月決まった日に預金の積み立てをしていく仕組みなので、お給料の振込日に積立設定をしておけば「先取り」貯蓄ができますね。
低金利時代の今は、銀行にお金を預けているだけでは昔のようには増えません。
また物価上昇(物やサービスの値段が上がる)により、預貯金の額面は確保されてもその額面で買えるものは少なくなっていくため、利息がほぼつかない預貯金に長期間預けていたら、お金の購買力は下がっていく可能性が高くなります。
お金を貯める目的や使う時期を明確にした上で、投資と預貯金を上手に活用することが重要ということを忘れないでください。
まとめ
今回のご相談では「将来のお金づくりに本気で取り組みたい」というご希望のもとで具体的な話に入る前に、まずはお金との向き合い方から一緒に考えてみました。
その後、固定費の見直しとともにNISA・iDeCoを活用した積立投資をスタートされています。
また、ウミネコさんにはもう一つ、「今後キャリアアップによりさらに収入を増やすことにも取り組んでほしい」と伝えています。
憧れの業種に転職したわけですから、やりたいこと、やれることはまだまだあるはずです。
「自身が働いて稼ぐ+投資でお金に働いてもらう」の両輪で、将来の資産形成を考えてみていただければ嬉しいです。
この記事を読んで「私もウミネコさんに似ているかも・・・」と思った方がいらっしゃるかもしれませんね。
私たちは、ご相談者それぞれの希望や背景に寄り添い、知識のみならず様々な経験値をもとに個々に合ったアドバイス&サポートを実施しています。どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あしたばFP・福永
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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