「夫婦でお金の価値観が異なっていてすり合わせるのにいつも苦労してしまう」
「お金をかけたい部分がお互い違っていて揉めがち…」
今回はそんな方へ向けた記事です。
夫婦と言えど、育ってきた環境も趣味・嗜好も異なるのは当たり前。
価値観を合わせる、というのは難しいものです。
特にお金の話はデリケートなので、結婚後も話題にしづらい…という方も多いのではないでしょうか。
しかし、お金の使い方や貯金の目標などは共有しておかなければ家族の将来にも影響が出てきます。
今回の記事では、お金についての価値観のすり合わせ方について、筆者の体験談を基にお伝えします。
結局財布は一緒か別かどうするのがいい?
財布を一緒にする、というのはこの記事では「双方(共働きでない場合はどちらかの)収入を家族のお金とする」という意味合いです。
その上で生活費や住居費等の支出・貯蓄・各々が自由に使える金額に振り分ける、という考え方を示しています。
財布を一緒にするか否かというのは、多くの夫婦がお金について考える際ぶつかる問題ではないでしょうか。
筆者の意見としては、「一緒にした方がいい!」です。
大前提として、財布が別であることに双方が納得感を持っていて将来の備えもできる、という状況であればそのままで問題ないと思います。
しかし、「自由に使えるお金の不公平感」や「貯蓄額が不明であることへの不安感」などがあれば、財布を一緒にすることをおすすめします。
財布を一緒にした方がいい理由は…
筆者が財布を一緒にした方がいいと考える理由としては
シンプルに「わかりやすい」!
結婚や出産というライフイベントが起きると、「どちらかのものか」と割り切れない支出が多く発生します。
また、子どもの扶養控除や保険料控除、高額医療費の還付など、家族単位で計算する制度も色々。
そういった細々した部分を公平にしようと考えた時、各々の収入をまとめて家族のお金と考えた方がわかりやすいのです。
支出額や貯蓄額の透明性
「相手が全然貯金をしていないことがわかった」
「食費は向こうの担当だけど無駄遣いが多いように感じる」
財布が別だと、つい相手任せになってしまったり逆に自分ばかりがお金の心配をしている気がしてしまうことも多いもの。
財布を一緒にして「自分のお金」から「家族のお金」にした上で月々の予算や貯蓄額を話し合って決めることで、家族のお金に対して責任感を持って管理することができます。
別にするならどういう部分に気を付けるべき?
上記の理由から「夫婦の財布は一緒がいい」と考えていますが、もちろん別会計でも問題はありません。
その場合、貯蓄の目標額を共有する、生活費や住居費の出費に不公平感が出ないよう互いの収入額に合わせて話し合うなど、後から問題が発生しないようある程度ルールを定めておくと安心です。
どんな部分で価値観の違いが出る?
財布を一緒にするか別にするか、という部分もそうですが、お金の遣い方についても価値観の違いは出やすいです。
違いがあることは当たり前ですが、一緒に人生を歩んでいく上で、将来に向けた貯金額や日常的な支出の予算感についてはある程度すり合わせておきたいもの。
現時点でパートナーとお金の話題が出ていない方にとっては「お金の価値観って例えばどんな違いが?」という疑問もあるかもしれませんので、少し具体例を挙げてみます。
「楽天的タイプ」と「悲観的タイプ」
「頑張って貯金をするよりもっと生活を楽しむことにお金を遣おう」というタイプと
「生活を切り詰めてでも将来に向けて今のうちから計画的に貯金したい」というタイプ
前者は後者に対し「貯金ばかりで遣えるお金も少なく何のために働いているのか…」と感じたり
後者は前者に対し「なぜ将来のことをきちんと考えてくれないのか」と感じたりするパターン。
我が家はこれに当てはまりましたし、周囲の話を聞く限り発生頻度が多いすれ違いのように思います。
「お金に興味があるタイプ」と「無頓着タイプ」
色々な制度を活用して「よりお得に」「より効率的に」とお金のことをしっかり調べて実行したいタイプと
まるで無頓着というタイプ
前者が自分一人でも頑張れる、という考えなら問題ないのですが、iDeCoやNISA、ふるさと納税などは家族単位で考えると相手にも行動してもらいたいシーンが意外と多くあります。
そういった場合、「自分だけが必死で家族のお金のことを考え相手はなにもしてくれない」と不満が募ることも。
違いをいかにすり合わせていくか
では、上記のような価値観の相違をすりあわせ、共通の目標やルールを定めるにはどうしたらいいでしょうか。
筆者が実行したことを含め、解決策を紹介します。
貯金額は客観的な意見を参考に
先のテーマで書いた通り、我が家は完全に「楽観的」と「悲観的」、更に言うと私が「悲観的」タイプです。
そのため、「もっと貯金に回さないと!」という私と「何のために貯めるの?もっと自由に使いたい」という夫の意見はいつもすれ違っていました。
その為、いつもお金の話は中途半端なまま。
しかしある時、「確かに私が提示する貯金額に明確な根拠はないな」と思い、客観的な意見を聞くべく単独でFP相談をしてみました。
事前に「今後家を購入したいか」「車は欲しいか」「子どもは何人欲しくて親としては私立と公立どちらに入れたいか」など、おおまかな将来のプランを夫婦ですり合わせ、ライフプランニングをしてもらったのです。
プロの意見がお互いの納得感につながった
FP相談では、将来的に叶えたい暮らしのための貯蓄額や、夫の希望する「自由に遣えるお金」を確保するためにどのくらいの収入があればいいかなど、具体的に提示してもらえました。
この結果を基に夫と話すことでお互い納得感をもって貯蓄額が決定。
各々の意見だけで話し合うよりも、客観的な数字があることで貯蓄額を「私の個人の希望」ではなく「家族の将来のために必要な額」として認識できたことがよかったと思います。
FP相談に限らず、貯金額を決めるときはなぜその額が必要なのかを客観的に示すデータなどがあると意見をすり合わせやすいのではないでしょうか。
支出バランスやお小遣い額は自分たちの軸を大切に
特に意識しなくても「収入」が「貯蓄+支出」を上回るのであれば問題ありませんが、そうでなければ毎月の予算設定をする必要があります。
しかし、何にいくら割り振るか、自由に使えるお小遣いはいくらにするか、という支出バランスを決めるのは難しいものです。
「日々の食事を充実させたいから食費はきちんと確保したい」という意見と「粗食でいいから食費を削ってお小遣いに充てたい」という意見ですれ違ってしまったり…。
先ほどの「客観的な数字」とは異なる意見となりますが、支出の予算を決めるときは自分たちが大切にしたいことをお互いに尊重しながら着地点を探りましょう。
どちらかの希望を通すとどちらかがいつも我慢している気分になります。
他人の家と比べない
特に「食費はあの家では月いくらだ」「平均のお小遣い額はこのくらいだ」というワードは避けたいです。
もちろん前向きに参考にするならいいのですが、もしかしたらその家は実家から食品が頻繁に送られてきているかもしれませんし、社宅で住居費がかかっていないかもしれません。
他の家の一部だけ切り取って比較対象としないようにしましょう。
「譲れない部分でどこまで抑える工夫ができるか」「他でどこまで削れるか」
食費を削りたくない理由が「日々の食事を充実させたい」ならば、週末に安いスーパーでまとめ買いをする、「料理の時間が取れないからお惣菜に頼りたい」ならばホットクックなどの時短家電を取り入れることで予算を抑えられるかもしれません。
「お小遣いがもっと欲しい」ならば残業が多かった月はその分をお小遣いに回す、お小遣いで負担している出費で家計で賄える部分がないか見直すなど、やみくもに上限を決めるよりも前向きになれるポイントがあると納得感を得られる場合もあります。
お互い優先すべきところを尊重して予算を決め、まだ足りない場合は保険料や通信費など、他の部分が抑えられないか検討してみましょう。
できる限りお互いの希望に寄り添った形で工夫をすることが円満に予算決めをするコツです。
NISAやiDeCoなどの活用はきちんと内容を共有
NISAやiDeCoなどは税制優遇もあるお得な制度。
しかし、あくまで投資であるため元本割れのリスクもあります。
「お得だからやってみよう」とスタートする前に、きちんと制度の内容を理解しお互いに納得できる額を共有して始めましょう。
収入が増えたとき・減った時のルールも決めておく
段階を踏み、お互いに納得いく収入の振り分け方が決まったら(ここにたどり着くまで体力気力をたくさん消耗する方も多いと思いますが)、最後に収入が増減した時のルールを決めておくのもおすすめです。
例えば収入が増えたら「貯蓄も生活費の予算もお小遣いも全体的に同じ割合ずつ増やす」「貯蓄が心許ないのでしばらくは貯蓄優先で増やす」、
収入が減ったら「お小遣いを減額する」「貯蓄のペースを落とす」など。
お金についての話し合いは大切だけど大変です。一度話し合ったら数年スパンで運用できるようルールを定めておくと晴れやかな気持ちで過ごせます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
お金の価値観というのは十人十色。完全に合わせるのは難しくても、家族になったならばある程度すり合わせる必要がありますよね。
一緒に暮らすことになったり、家族になったりした時の第一歩としてお金についてを話し合おう!とした時に、この記事が参考になれば幸いです。
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からNISA・ジュニアNISAやiDeCo/イデコ・企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
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