「子育ては、何かとお金がかかるなぁ・・」
「住宅に関する補助金があるって聞いたけど、どんなものがあるの?」
この記事はそんな疑問をお持ちの方向けです。
物価の上昇に加えて、税金や社会保険料の負担増などが相次ぐ昨今・・少しでも生活を支えてくれる補助金や助成があれば嬉しいですよね。
実は国や自治体へ申請するともらえる補助金をあるのをご存じでしょうか?
この記事では、子育てや住宅に関する補助金や助成を中心に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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結婚・出産時の手当金
結婚する際や出産・子育てに関する補助金には以下のものがあります。
- 結婚新生活支援事業補助金
- 出産育児一時金
- 出産手当金
- 出産準備金(出産・子育て応援交付金)
結婚新生活支援事業補助金
結婚後の新生活に掛かる費用(引っ越し費用、家賃など)をサポートするためのものです。(条件や上限額は自治体により異なる場合があります。)
対象者
・2023年3月1日~2024年3月31日までに婚姻した人
・世帯所得が500万円未満
・婚姻日時点での夫婦の年齢が39歳以下
補助金の上限額
・夫婦ともに29歳未満の場合は1世帯当たり上限60万円
・それ以外の世帯は1世帯当たり上限30万円
参考:内閣府ホームページより
※自分の住む地域で実施しているのか確認してみましょう。
出産育児一時金
出産した際に公的医療保険制度(国民健康保険、健康保険組合、共済組合)から受け取ることが出来る手当です。
対象者
・妊娠4カ月以上で出産した公的医療保険の被保険者か被扶養者
支給額
・1児当たり50万円
(ただし、産科医療保障制度の対象ではない出産の場合は、48万8千円)
参考:全国健康保険協会(協会けんぽ)ホームページ・厚生労働省ホームページより
妊娠4カ月以上を過ぎていれば、早産、死産、人工妊娠中絶なども支給の対象です。2023年4月より42万円から50万円へ金額が増額改定されました。
出産準備金(出産・子育て応援交付金)
2023年1月より支給がスタートした新しい制度で、所得制限はありません。
対象者
・2022年4月以降に妊娠・出産した人
支給額
子供一人当たり
妊娠届出時に5万円、出生届時に5万円
参考:厚生労働省資料より
支給方法は、現金支給のほか、出産・育児関連商品に使えるクーポン、ベビー用品等の費用助成、産後ケア・一時預かりの利用料助成・減免などがあり、自治体により異なります。
出産手当金
被保険者が出産のために会社を休んだ時、健康保険から給付されるものです。
対象者
・健康保険の被保険者(扶養家族は対象外)
・妊娠4か月以降の出産
・出産のために仕事を休業している
1日あたりの支給額の計算方法
「支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額」÷30日×(2/3)
(支給開始日とは、一番最初に出産手当金が支給された日のことです)
支給される期間
出産予定日前42日+産後56日+出産予定日から遅れた出産日までの日数の範囲内で、会社を休み給与の支払いがなかった期間
参考:全国保険協会(協会けんぽ)ホームページより
健康保険の加入期間が12ヵ月未満の場合は、下記のいずれか低い額の方を使用して算出します。
- 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
- 健康保険加入者の標準報酬月額の平均額
なお申請期間は、産休開始の翌日から2年以内です。期限を過ぎると減額されるので注意しましょう。
子育て時の各種手当金
子育て中にもらえる手当や給付金には以下のものがあります。
- 育児休業給付金
- 児童手当
- 児童扶養手当
- 就学援助
育児休業給付金
一般的に「育休手当」とも呼ばれているものです。
出産後、一時的に仕事を休んでいる間の収入をサポートするために給付される制度です。
対象者
・育休中に1歳未満の子供を育てている父親か母親
・育休終了後、仕事に復帰する予定
・雇用保険に加入している(育児休業を取る2年前に雇用保険に12カ月以上加入している)
・有期雇用(パート、派遣、契約社員など)の場合は、子供が1歳6ヵ月に達する日までに労働契約の期間が満了することが明らかでないこと
支給額の計算方法
育児休業給付金=休業開始時賃金日額×支給日数×67%
(育休開始から6ヵ月までは67%、以降は50%)
参考:厚生労働省ホームぺージ、厚生労働省パンフレットより
夫婦が協力して育児を行えるよう制定された「パパ・ママ育休プラス」や「産後パパ育休制度」を利用して育児休業を取得した場合も、育児休業給付金が支給されます。ただし支給要件がありますので、事前に確認しましょう。
児童手当
児童手当は、中学生までの子どもを対象に国が支給するものです。
原則毎年6月、10月、2月に前月までの手当てがまとめて支給されます。
支給額は以下のとおりです。
出典:内閣府ホームページより
児童手当には、児童を養育している方の所得制限や上限限度額などがあります。扶養親族の人数別で以下のように限度額が設定されています。
なお、現在政府による少子化対策として所得制限の撤廃や給付対象を高校生まで拡大するなどの拡充案の審議が行われています。
出典:内閣府ホームページより
児童扶養手当
離婚などを原因としたひとり親世帯に対し、所得制限限度額内の場合に支給されます。
対象者
ひとり親で18歳未満の子を子育て中の父または母
所得制限あり
支給額
最大で月額44,140円
所得に応じて、全部支給か一部支給となります。支払いは1月、3月、5月、7月、9月、11月の年6回です。
なお、令和5年度より支給額が増額改定されました。(参考:厚生労働省制度変更について)
就学援助
経済的に就学困難と認められる児童の保護者に対し、義務教育中にかかる給食費や修学旅行費などの費用をサポートする制度です。
対象者
子どもの教育費の用意が難しい困窮家庭
(認定基準は自治体により異なります)
たとえば、児童扶養手当を受給している、市民税の所得割が非課税、または市民税が減免されている方などです。
補助対象
学用品費、通学費、給食費、修学旅行費などで、自治体により異なる場合があります。
参考:文部科学省ホームページより
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住宅に関する補助金
マイホームを新築で購入する際の補助金には以下のものがあります。
- こどもエコすまい支援事業
- ZEH支援事業
- 地域型住宅グリーン化事業
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)は、断熱性能・省エネ性能を高め、一次エネルギー(石炭や天然ガスなど)の年間消費量をゼロにすることを目指した住宅です。
蓄電システムや高断熱窓などZEHレベルの高い住宅に対する補助金は沢山あるので、住宅購入の際の参考にしてみてくださいね。
この記事では戸建て住宅について記載しています。マンションなどの集合住宅にもZEH-M(ゼッチマンション)という補助制度があります。
参考:令和5年度3省連携パンフレットより(国土交通省ホームページに掲載)
こどもエコすまい支援事業
対象者
子育て世帯(18歳未満の子がいる世帯)
若者夫婦世帯(39歳以下)
住宅の要件
自らが居住する住宅
床面積50㎡以上
高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する住宅(断熱性能の基準あり)
補助金額
最大100万円
参考:こどもエコすまい支援事業専用サイト、概要資料より
子育て世帯、若者夫婦世帯が省エネ住宅を購入するのをサポートするための制度です。2023年から始まった新しい制度で、2022年11月8日以降に対象工事に着手したものが補助の対象です。
ZEH支援事業
対象者
住宅を新築した人
新築建売住宅を購入した人
住宅の要件
自らが居住する住宅である
登録されたZEHビルダー・プランナーが設計、建築、販売を行う物件である
「土砂災害特別警戒区域」ではないこと
「ZEH」「ZEH+」の要件を満たすこと
補助金額
55万円~100万円+α
参考:令和5年度3省連携パンフレットより(国土交通省ホームページに掲載)
補助金額は定額で「ZEH」が55万円、「ZEH+」は100万円です。さらに蓄電システム等の設備を導入すると、機器により12万円~90万円追加されます。
「ZEH+」は「ZEH」の基準を満たし、さらに一次エネルギーを25%削減した住宅などの条件を満たしたものです。
地域型住宅グリーン化事業
対象者
住宅を新築する人
新築住宅を購入する人
住宅の要件
地域材を積極使用した一定性能を有する木造住宅
国の採択を受けたグループの構成員である中小住宅生産者等により供給された住宅
補助金額
70万円~150万円+α
参考:国土交通省ホームページ、国土交通省ホームページ資料、別紙資料より
長期優良住宅、ZEH、低酸素住宅が対象で、性能により補助上限額が変わります。
主要構造材(柱、土台など)に地域材を使用した「地域材加算」、浴室・トイレ・玄関などを2つ以上設置した「三世代同居加算」など、住宅のタイプにより加算されます。
2023年より制度内容が一部変更となりました。
住宅本体部分と加算部分を組み合わせて補助する「通常タイプ」、こどもエコすまい支援事業と連携し条件付きで補助する「こどもエコ活用タイプ」の2つの補助タイプが定められました。
参考:地域型住宅グリーン化事業ホームページより
リフォームの補助金
リフォームや増改築の際に、下記の対象工事に該当すると補助金の対象です。
- 断熱リフォーム支援事業
高性能建材(ガラス、窓、断熱材)を用いた断熱リフォームが対象
補助上限額は120万円
(参考:北海道環境財団の資料) - 次世代省エネ建材の実証実験支援事業
外張り・内張り断熱、外窓断熱のリフォームが対象
補助金上限額は400万円
(参考:経済産業省の資料) - 長期優良住宅化リフォーム補助金
性能向上改修、三世代同居改修、子育て世代向け改修、防災性向上改修などに該当のリフォームが対象
補助上限額は100~200万円
(参考:国土交通省の資料、長期優良住宅リフォーム推進事業ホームページより) - こどもエコすまい支援事業
高断熱窓の設置、高効率給湯器の設置などに該当のリフォームが対象
補助上限額は30~45万円(子育て世帯、若者世帯は最大60万円)
(参考:国土交通省の資料) - 先進的窓リノベ事業
ガラス交換、内窓設置、外窓交換が対象
補助上限額は200万円
(参考:先進的窓リノベ事業ホームページより) - 給湯省エネ事業
家庭用燃料電池(エネファーム)、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯機)、ヒートポンプ給湯機(エコキュート)が対象
補助上限額は5~15万円(一台当たりの金額。戸建て住宅は一戸2台まで、共同住宅は一戸1台まで)
(参考:給湯省エネ事業ホームページより)
リフォーム内容によっては、「こどもエコすまい支援事業」「先進的窓リノベ事業」「給湯省エネ事業」の3つを併用することも可能です。(参考:先進的窓リノベ事業ホームページ、給湯省エネ事業ホームページ、こどもエコすまい支援事業ホームページより)
自治体独自の手当にはどんなものがある?
全国各地の自治体で独自に行っている補助金・助成金もあります。
- 出産祝い金
- 自転車用ヘルメット補助金
出産祝い金
一部の自治体では、出産するとお祝い金がもらえます。
たとえば、北海道南富良野町の市民が出産すると「すこやか出産支援金」が給付されます。
対象者
出産前から6カ月以上、南富良野町に居住している人
支給額
第一子 5万円
第二子 10万円
第三子以降 15万円
(参考:北海道南富良野町ホームページより)
ほかにも、出産のお祝い金が支給される自治体は多数あります。
自転車用ヘルメット購入時の補助金
2023年4月より自転車に乗る人全ての人に、ヘルメット着用が努力義務化されました。
一部の自治体では、ヘルメット購入に際して補助金を支給しています。
ここでは、東京都江東区の補助金をご紹介します。
対象者
事業協力店で安全基準を満たしたヘルメットを購入した区内在住の方
補助金額
1個当たり最大2,000円の助成
(参考:東京都江東区ホームページより)
対象のヘルメットはSGマークという、(一財)製品安全協会が定めた基準をクリアした製品です。
自分が住んでいる地域でも自転車用ヘルメットの補助金を支給している可能性もありますので、確認してみましょう。
自分が対象のものは忘れずに申請しよう!
この記事では、出産・子育てや住宅の新築・リフォームに関して、国や自治体で行っている補助金についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
このほかにも、私たちの暮らしを支えてくれる補助金・助成制度は多くあります。
お住まいの自治体によって異なる場合もありますので、「知らなかった・・」「申請し忘れてしまった」とならないよう、まずは自分の住んでいる地域の制度について確認してみましょう。
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