「サイドFIRE」を目指したいけど、いろいろ調べるとハードルが高く感じる。そもそも自分には向いてないのかな?
FIREに向いていない人はどんな人(タイプ)?
この記事は、そんな疑問・希望がある人に向けた内容です。
前回の記事で、筆者が提唱するサイドFIRE(ファイア/ファイヤー)=「一定の経済的自立とやりたい仕事による収入を基にした、お金に縛られない生き方」を目指す・実践するうえで、「向いている人・タイプ」について解説しました。(筆者:FP安藤宏和)
※サイドFIREは「プチFIRE」「セミFIRE」「バリスタFIRE」と言われる場合もあります。
今回は、逆に「向いていない人・タイプ」について解説したいと思います。
サイドFIREに向いていない人
貯蓄ができない
いわゆる「FIRE本」を読んでみると、「貯蓄ゼロからFIREは実現できる」といった内容をよく見かけます。
確かに、貯蓄ゼロからでもFIREを実現することは不可能ではないでしょう。
しかし実際それは、極めて難しいと考えれます。
なぜなら、社会人に5年、10年と経っていても貯蓄ゼロの人は、
- 「貯蓄習慣」が身についていない
- あればあるだけ使ってしまう「浪費グセ」がある
という傾向が高いからです。
こんなタイプの人が、いきなり「FIREを目指すぞ」と言っても、ふだん全く運動していない人がいきなりフルマラソンを走るようなもので、すぐに息切れしてしまうことでしょう。
一般的なFIREよりもサイドFIREは多少ハードルが下がるとはいえ、上記に当てはまる人は相当な覚悟で「体質改善」しない限り実現は難しいと言えそうです。
(「5年間コツコツと貯めてきたが、リスキリングのため大学に通ったことで貯蓄がほぼゼロになってしまった。」というようなケースは貯蓄ができる人ですし明確な理由があってお金を使っただけですから、上記には該当しません。)
リスクをとるのが嫌で、投資・運用をしない
前回も解説しましたが、サイドFIREは「保有資産から一定の運用益を得て、生活費などの支出に充てる」ことを前提としていて、年平均4~8%程度の利回り(リターン)を期待できるポートフォリオで投資・運用を続けるのが基本線です。
投資・運用をするということは、当然ながら株価下落などによる一時的な資産価値の目減りリスクがあります。
- 元本が減るのは嫌だ
- 投資は怖い
- リスクをとりたくない
上記にあてはまる人は、健全なリスクを受け入れる「リスク耐性」がないということですので、サイドFIREには向いていないと思われます。
そもそもサイドFIREは一般的な生き方と外れた道を行くわけですから、「通常とは異なること」「常識ではないこと」を実践する上でリスクはつきものです。
もし、上記のようなマインドを変えることができなければ、そもそも「サイドFIRE不適合者」であると断言します。
異常にケチ
貯蓄があって投資・運用もしているならサイドFIREに向いているのか?というと、そうではありません。
前回、「消費・支出にメリハリがある」人のほうがサイドFIRE向きと書きましたが、逆に「とにかくケチでお金を貯めこむことに執着している」ような人は不向きです。
一般的にいわれるFIREは「仕事をしなくても生きていけるだけのお金を貯める」という側面が強いので、むしろそれを推奨しているかもしれませんが。。。
繰り返しますが、僕が提唱するサイドFIREは「お金に縛られない生き方」。
将来への過度な不安や仕事をやめたいという思いでひたすら貯蓄し、友人や家族との交流、子供との思い出づくりなどのお金すらケチるようでは、「めちゃくちゃお金に縛られた生き方」と言えます。
このタイプは仮にFIREを実現しても、社会との関係が断絶されてかけがえのない思い出もない、お金が減ることへの不安が常につきまとう「悲しい人生」が待っているかもしれません。
ぜひ、過度にケチるのはやめてください。
FIRE実現の過程で多少ストイックにお金を積み立てている最中でも、大事な人との貴重な時間や経験に必要なお金は、惜しみなく使うことをお勧めします。
そうしたメリハリのある消費をできる人が、サイドFIREを実現できる人なのだと信じています。
仕事が嫌い・仕事をしたくない
こちらも繰り返しですが、僕の提唱するサイドFIREは「完全な退職(リタイア)」を推奨していませんし、「仕事をするとしてもフリーランスやパートによる収入があれば良い」と言うつもりもありません。
本来仕事とは目の前の顧客から感謝されたり、どんな作業であれ何らかの社会活動に繋がっている「尊いもの」。同僚や上司、取引先などとの社会的な繋がりも生まれますし、人が生活していく上で基盤になるものであるはずです。
なので、どうしてもやりたくない仕事からはリタイアするにしても、「やりたい仕事」に就くほうが豊かな人生を送ることができると考えれます。経済的自立を手に入れたからといって無理に辞める必要もないのです。
逆に、仕事を完全に辞めてしまうと、次のような大きなリスクを抱えることになります。
- 収入を得る手段が資産からのリターンだけになる。
- 資産価値が大きく目減りした時などに再就職しようとしても、リタイアからの経過時間により年齢やスキルなどの理由で困難になる可能性が高い。
- 社会との繋がりから絶たれているので、常に不安がつきまとい、正常な判断能力を失いやすい
こうしたリスクを常に抱え続けるのが、いわゆるFIREです。
僕の提唱するサイドFIRE=お金に縛られない生き方とは全く異なります。「どうしても仕事がしたくない」人はサイドFIREには不向きです。
もちろん、完全退職を目指すのを止めはしませんが、それを実現した後に待っているのは「いばらの道」だと肝に銘じておきましょう。
基本的なマインドが備わっていない
前回列挙したように、サイドFIRE実現および実現後の「お金に縛られない生き方」の実践には「基本的なマインド」が必要不可欠ですが、逆に以下のような人はそれが備わっていない考えられます。
①何事にも悲観的・ネガティブ
②やろうと思ってもなかなか行動に移せない
③他人の意見に振り回されがち
当てはまる人は、正直なところ「やりたいことを実現できる」タイプとは言えません。
ただし、これらのマインドはサイドFIRE実現へ「自分を変える!」という強い覚悟を持って歩んでいけば、改善できる可能性もあります。
もしあなたが当てはまる人なら、ぜひこれを機に変わりましょう!
人は変わることができます。
次回に続く
いかがでしたか?
もしこの記事の項目に該当してしまう方でも、必ずしも「じゃあ私は無理なんだ」と諦める必要はありません。
あくまでも、ご自身の課題を整理するのに役立ててほしいという意図で書きました。
今のままのあなたではサイドFIREの実現可能性は低いと思われるので、改善すべき点についてはすぐに改善へのアクションを起こしましょう!
そうすれば、あなたの望む「お金に縛られない生き方」=サイドFIRE実現への道が開けるはずですよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あしたばFP・安藤
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
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