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日本人のウェルビーイングはなぜ低い?「お金」の視点から考える

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの安藤です。

弊社はファイナンシャルプランナー(FP)事務所ですが、日本全体のウェルビーイング(幸福度・充実度)向上をミッションに掲げています。

そもそも何故そのようなミッションを掲げたのか、結論から言いますと、多くの日本人のウェルビーイングが高くないと感じるからです。

「大半」とか「8割方」とまでは言いませんが、「過半数」くらいの感覚があります。

なぜそう感じるのか?

ファイナンシャル・プランナーとして「お金」の視点から考察してみます。

ウェルビーイングは「幸福度」「充実度」

ウェルビーイング(well-being)の定義について確認しておきます。

世界で様々な定義づけがされていますが、総括すると「人が身体的・精神的・社会的に“良好な状態”(=幸福な状態)であること」がウェルビーイングです。

ただ、状態そのものを指すと、「良好な状態(幸福な状態)」かそうでないかという、ゼロor100論になってしまうので、私たちは「幸福度・充実度」と捉えています。

ウェルビーイングを決める要素のおさらい

以前の記事(↓)で米国の世論調査・コンサルティング企業のギャラップ社が定義づけした5つの要素を紹介しましたが、これは非常に分かりやすいです。

  1. Career Well-being(キャリア ウェルビーイング)
  2. Social Well-being(ソーシャル ウェルビーイング)
  3. Financial Well-being(フィナンシャル ウェルビーイング)
  4. Physical Well-being(フィジカル ウェルビーイング)
  5. Community Well-being(コミュニティ ウェルビーイング)

仕事・働き方・キャリア、社会的つながり、収入・支出・貯蓄などお金のこと、身体の健康、家族や職場などのコミュニティ

ということになりますが、多くの人にとって、どれも人生の幸福度・充実度を決める非常に重要な要素であることが分かります。

ファイナンシャル・ウェルビーイング(ウェルネス)とは弊社は、日本全体のウェルビーイング向上をミッションに掲げる独立系FPの会社です。 ウェルビーイングのにも様々な分野・側面があると言...

ファイナンシャル・ウェルビーイングは重要度が極めて高い

前述の③ファイナンシャル・ウェルビーイングは、直訳すると「経済的な幸福」です。

米国や英国で、国家機関が定義づけをしていますが、私たちは独自に「お金について不安がなく、管理できている状態」としました。

ただ、これも「状態」としてしまうとゼロ百思考になってしまうので、「お金に関する不安レベル・管理レベル」くらいに捉えると分かりやすいでしょう。

ウェルビーイングを決める要素の中で、特に「お金」の部分は多くの人にとって重要度が高い!と考えます。

5つの要素はそれぞれ繋がる・重複する領域がありますが、お金はとても密接に関係します。

仕事もいくら収入を得るかという意味でお金が絡みますし、社会的な繋がりも学歴・職歴・生活レベルなどお金が深く関わります。家庭でお金に余裕があるかどうかなどもそうですし、身体の健康もお金が影響するケースが多いでしょう。

私たちがファイナンシャルプランナーとして、多くのお金に関するご相談を受けてきた経験からも、これは紛れもない事実だと思うのです。

日本人はファイナンシャル・ウェルビーイングが低い

ではでは、本記事のテーマである日本人のウェルビーイングが低い理由は何でしょうか?

これがまさに「ファイナンシャル・ウェルビーイングが低いから」であると推察します。

ようは、「お金の不安レベルが高く、管理レベルが低い」ということです。

不安・悲観レベルはかなり高い傾向

読者のあなたは、お金について不安がありますか?

最近の物価上昇は生活への影響が大きいが、今後どうなるのだろう。。。

政府は子育て支援に力を入れるというが、子供2人の教育費をちゃんと確保できるだろうか。。。

公的年金はあてにできない?退職金なんてそんなに出ないし、老後は大丈夫かな。。。

おそらく当てはまるものがあるのではないでしょうか。

こうした不安・悲観は少なからず誰しもあると思いますが、日本人は全体的にその不安・悲観レベルが高い(安心・楽観レベルが低い)ように感じるのです。

諸外国でファイナンシャルプランナーとして相談業務に従事したことはありませんが、テレビなど各種メディアの発信や、日本銀行などの「生活に関する不安」を調査したデータからも、日本人の不安・悲観レベルがは相対的にも高いと思われます。

管理レベルの低さは深刻

そして、その要因にもなっているのが「管理レベル」の低さです。

管理とは、家計簿をつけてるとか、日々の収入・支出がプラスかどうか、だけを指すものではありません。

もちろんそうした家計の収支を管理・コントロールすることも大事ですが、将来のお金の計画(マネープラン)をたて、目標の実現に向けて積立など準備を進めること。物価上昇に負けないように投資・運用をしたり節税制度を活用すること。そうしたアクションも管理・コントロールに含まれます。

日本人は、このレベルがかなり低い!というのが率直な感想。

iDeCoを活用した積立投資で節税効果を得ながら資産をふやしていったり、NISAのつみたて投資枠を活用して教育費を積み立てたり、物価上による目減りを防ぐために預貯金をNISAの成長投資枠で運用するなど、しっかりとアクションを起こしている人は決して多くありません。

各種統計から日本人全体の25%程度と予想され、今年(2024年)から新NISAがスタートしたのを考慮してもこれくらいです。

正直なところ、だいぶ深刻な管理レベルの低さだと思います。

問題の根っこにある、金融リテラシーの低さ

では、なぜそこまで不安レベルが高く、管理レベルが低いのでしょうか?

私たちは、その最大の要因は「金融リテラシーの低さ」にあるのではと考えています。

金融リテラシーは「お金に関する知識や経験値」を一般的に指しますが、日本人はこれが相対的に低いのです。

その理由は、日本でほとんど金融教育が実施されていないからでしょう。

最近になって中学・高校の授業でも金融教育が強化され始めましたが、お金の専門家ではない家庭科や社会科の教員が教えるもので、その効果は懐疑的です。

以前の記事でもお伝えした「職場での金融教育」も、十分に実施しているところはごく僅かという状況。

日本では金融教育体制の改善が急務なのです!

ここまでをまとめると、日本人のウェルビーイングが低いその中身は「お金に関する不安レベルが高く、管理レベルが低い」ことにあり、その根っこにあるのは「金融教育が十分でないために金融リテラシーが低い」から。

よって、適切な金融教育をもっと多くの職場や学校で実施して、日本人全体の金融リテラシーを高めることができれば、日本人全体のウェルビーイングを向上させることができる!

これが私たちの立てた仮説です。

いかがでしょう?

原因と対策が明らかになると、解決できる気がしてきますよね。

ということで、私たちは今、全く悲観的ではなく、ワクワクしています。

これだけ深刻なレベルですから、やればやるだけ効果が表れて、どんどん改善していくはずですので!

日本全体のウェルビーイング向上へ、全力を尽くします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あしたばFP・安藤

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています

収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

大好評「無料iDeCoセミナー」も随時開催中!

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問6 : 毎月の収入と支出を把握している
問7 : 5年以内に保険を見直した
問8 : ねんきん定期便を毎年チェックしている
問9 : 入院・通院費などの医療費が多くかかった年は、確定申告をしている
問10 : 金銭面で不安なこと・モヤモヤすること(複数選択可)