時事ネタ

ウクライナ問題・地政学リスクについて

こんにちは、あしたばFP(ファイナンシャルプランナー)の安藤です。

2022年2月25日、ついにロシアによるウクライナ侵攻が始まってしまいました。

おそらく、多くの方がこの度の「ウクライナ問題」により世界秩序はどうなってしまうのか、ご自身の生活および投資・運用にどんな影響が及ぶのか、気にされていると思います。

そこで今回は、戦争や紛争が株価等にも影響を及ぼすいわゆる「地政学リスク」について、ウクライナ問題の状況と照らし合わせながら解説していきたいと思います。

ロシアのウクライナ侵攻による株価への影響は?

株式市場は大荒れ

2022年1月から本格化していたロシアとウクライナおよびNATOの対立ですが、2月に入ってロシアがウクライナ周辺に軍隊を配備して威嚇姿勢を強め、緊張が高まりました。

後述しますが、ロシアが実際にウクライナに侵攻すれば米欧を中心に強力な経済制裁が発動されるのが見込まれていたこともあり、それは明らかに世界経済のマイナス要因となるため、株式市場はネガティブに反応しました。

NYダウは侵攻前の2月16日~23日まで5営業日続落し、23日は前日比464.85ドル安(▲1.38%)の3万3131.76ドルに。11ヵ月ぶりの安値です。

日経平均も2月17日~22日にかけて4営業日続落し、22日は前日比448.56円安(▲1.67%)の2万6449.61円となりました。

そして遂にロシアが軍事作戦を発表してウクライナへ侵攻を始めてしまうと、まずロシアの株式市場が大混乱し、主要株価指数RTSは一時前日比50%安となり、6年2カ月ぶりの安値に。

通貨ルーブルも大暴落して一時1ドル=90ルーブル前後と前日比約10%の下落となりました。

日経平均とNYダウは一時前日比3%安、米国市場のWTI原油先物は一時1バレル=100ドル台まで上昇。

NYダウのVIX(「恐怖指数」ともいわれる株価変動率)は、荒れ相場の指標といわれる20ポイントを超えて30ポイント前後で推移しています。

まさに、大荒れの状況になっていると言えるでしょう。

なぜ戦争や紛争が株価に影響を及ぼすのか?

経済制裁や国同士の往来・貿易および企業活動の停滞がマイナス要因に

今回のウクライナ問題だけを要因として株価が動くわけではありませんが、影響があったのは間違いなく、その理由を簡単に解説しておきましょう。

第二次世界大戦後、国際連合の加盟国を中心に世界中どの国・地域でも侵略行為は禁止されてきました。

それでも様々な大義名分を掲げて戦争・紛争が起きるわけですが、正当な理由がない軍事行動をとった国に対しては、諸外国は経済制裁を科すことで戦争・紛争をやめさせようとします。

結論から言うと、この経済制裁が世界経済にマイナスの影響を及ぼすことが多いため、戦争や紛争が起きると株価が下がりやすくなります。

(経済制裁だけでなく、国同士の往来や貿易に加え企業活動が滞るなどの影響も株価下落の要因です。こうした影響を総称して「地政学リスク」と言います。

結論から言うと、この経済制裁が世界経済にマイナスの影響を及ぼすことが多いため、戦争や紛争が起きると株価が下がりやすくなります。

(経済制裁だけでなく、国同士の往来や貿易に加え企業活動が滞るなどの影響も株価下落の要因です。こうした影響を総称して「地政学リスク」と言います。)

今回は、米欧等からの「強力な経済制裁」とロシア側の「対抗措置」が世界経済に大きな影響を与える見通し

この度のウクライナ問題では、軍事作戦の準備を進めるロシアに対して米欧日を中心に「強力な経済制裁」を予告し、侵攻を抑止しようとしてきました。

ロシアのプーチン大統領や側近の外国資産凍結なども挙げられましたが、最も強烈なのは国債決済網である国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシアの排除です。

これが実際に発動すると、ロシアの中央銀行・民間銀行は国外送金が事実上できなくなるため、国を支える原油等の取引をはじめあらゆる貿易にとって大きな障害となってしまいます。

また、中央銀行の為替介入もできなくなり、ルーブル安が加速して深刻なインフレが発生する可能性もあります。

ロシア経済にとっては大打撃となるでしょう。

これに対して、エネルギーの輸出大国であるロシアは、原油の輸出停止などの対抗措置をチラつかせ、特に依存度の高い欧州が思い切った経済制裁に踏み切れないように駆け引きをしました。

実際にロシアが原油等の輸出を停止すればエネルギー価格が上昇し、ガソリンや電気代の上昇に繋がって高インフレを招きます。そうすると、欧州側も経済的打撃を受けてしまう可能性があるのです。

問題はロシアと欧州に留まらず、日本を含め原油の調達を外国に依存してる国々にとってもエネルギー価格の高騰は大打撃です。

家計だけでなく、当然企業活動にも影響を及ぼすので、世界経済全体の停滞に繋がってしまう恐れがあります。

このように、今回のSWIFTからの排除とエネルギー輸出停止が現実になると、世界経済の大きなマイナス要因になるのは間違いありません。

そのリスクを織り込んで、株価は大きく下落してきたわけですね。

この状況下で、一般投資家のみなさんに持っておいてほしい心構え

状況は刻一刻と変化!短期的な予想をしても意味がない

実は、2月27日にこの記事の下書きを執筆している途中に「SWIFT排除の方針が決まった」とのニュースが飛び込んできました。

前日までは欧州各国の一部が難色を示しており、すぐには実現しないという報道があったものの、ロシアがウクライナとの交渉を止めて軍事侵攻を再開したことへの焦りもあったのでしょう。事態が急変しました。

このように、今回のウクライナ侵攻を受けて、刻一刻と状況は変化しています。

様々なニュースに反応して株価が下落することもあれば、既に織り込んでいた材料であれば逆に上昇したり、意外なほど動かなかったりもします。

(実際に、2月25日のNYダウは前日比+834.92ドル(+2.51%)、日経平均は+505.68円(+1.95%)と急騰しました。)

「こういう事が起きたら下がる(上がる)」というのは決して当てられるものではありませんから、短期的な予想をする必要はありません。

「今が買いだ!(売りだ!)」と動くのは絶対にお勧めしませんし、「何かアクションを起こさなくて良いのかな」と不安になることもないですよ。

冷静に、長期視点で

こういう時こそ大事なのは、「一喜一憂せず淡々と投資を続けよう」と自分に言い聞かせることです!

いつも弊社のお客様にはお話しますが、世界経済の長期的な成長過程の中で、今回のような地政学リスクによる短期的な株価の値動きは「ノイズ」のようなものです。

株価が大きく下落したらチャンスになり得るのは事実ですが、そこで賭けにでるような一括投資をするのではなく、継続している積立投資で「たくさん口数を買えてラッキー」くらいに思っておいてください。

もし不安が募った時は、金融機関の担当アドバイザーや私たちのようなファイナンシャルプランナー(FP)に相談すると良いでしょう。

とにもかくにも、今は一刻も早くこの戦争が終息することを願いたいと思います。

今この瞬間も一般市民が被害にあったり、精神的に苦しい思いをしていると思うと、非常につらい気持ちになりますよね。

もし戦争が長引くようなことがあれば、あしたば会員の皆様には特別メルマガをお送りしたり、アラートが発動する可能性もあります。(あしたば会員限定サービスです)

そうならないことを祈るばかりです。

あしたばFP・安藤

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています

収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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