国の制度

パート・アルバイトの人 、社会保険に入るべき?

「パートの収入が扶養内ギリギリだけど、扶養から抜けて自分で社会保険(社保)に入るべき?」

「アルバイトでも、たくさん稼いで社会保険に加入する方が良いの?

この記事はそんな疑問がある方向けの内容で、

前回の「パート・アルバイトの人 、社会保険に入るメリットは?」の続編です。

パート・アルバイトの人 、社会保険に入るメリットは? 「パート・アルバイトで社会保険(社保)に加入すると、実際どんなメリットがあるの?」 この記事は、そんな疑問がある方向け...

今回は「自分で社会保険に加入する場合」のメリットを具体的にシミュレーションしつつ、

FP(ファイナンシャルプランナー)目線で「加入すべきかどうか?」をアドバイスさせていただきます。

今後の法改正の動向等もお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。)

シミュレーション

35歳から60歳まで、パート労働者として年収150万円で働き続けた場合

(1)払う社会保険料(厚生年金と健康保険)

収入の約15%が徴収されることになるため、一律15%と想定。

150万円×15%=年間保険料22万5,000円

25年間の総額=562万5,000円

(2)増える老齢厚生年金の額

65歳~年間21万9,700円(終身給付)

90歳まで(25年間)の総額=549万2,500円

100歳まで(35年間)の総額=768万9,500円

上記は、全て現行制度を前提に単純計算した「概算」です。

実際に払う保険料は、年齢や会社所在地の都道府県がどこか、そのときの料率など様々な条件によって違いがあります。

また、受け取る年金も、その時の法制度・物価上昇率等によって大きく変わる可能性があります。

あくまでもイメージを掴むためのシミュレーションとしてご参考ください。

結局、社会保険には入る方が有利?

上記シミュレーションを見て、いかがでしたか?

「なんだ、90歳まで生きてやっとトントンじゃん」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

結論は、自分で社会保険に入るメリットの方が大きい

しかし、FPとしての見解を一言でお伝えすると、

「配偶者の扶養に入るより、自分で社会保険に加入する方がメリットは大きい」

となります。

(全世帯ではありませんが、ほとんどの世帯に当てはまります。)

なぜそうなるのか、次のポイントをじっくりご覧ください。

自分で社会保険に入る、特に重要なポイント

  1. これからは「人生100年時代」で、医療の発達なども考えれば更に長寿化する可能性も。“死ぬまでもらえる”終身給付」の老齢厚生年金は、非常に安心感のある年金
  2. 社会保険に入ると、障害状態になってしまった時の「障害年金」や万が一の時に家族に遺せる「遺族年金」も増える
  3. そもそも、払う社会保険料はには健康保険も含まれていて、病気やケガになった時の「傷病手当金」や出産した時の「出産手当金」がもらえる

上記のシミュレーションの通り、「社会保険料」と「受給する厚生年金」だけで比べると90歳でトントンなので、あまりメリットを感じないかもしれません。

ですが、前回お伝えした通り、

特に老齢厚生年金が終身給付」である点は、これからの超高齢化社会に必要不可欠ともいえる機能です。

(100歳でも110歳でも、ず~っともらえる年金。これは民間の金融機関等だとリスクが大きすぎるので、割安な掛け金では販売していないのですよ。国だから為せる技というわけです。)

更に「障害年金」「遺族年金」が増える点も、見逃せない大きなメリット。

そして、、、

3番目の健康保険からの給付もメチャクチャ重要!

これも前回の繰り返しですが、「傷病手当金」は大変優れた制度です。

病気やケガになったときに1年半もの間、収入の3分の2をカバーしてくれる。

民間保険では、この保険料でこれだけカバーしてくれる手厚いものはありません。

割安な保険料で、しっかり万が一の時に守ってくれる制度なのです。

できれば、自分で社会保険に入ろう!

このように、社会保険に加入するともらえる年金以外の部分でも大きなメリットがあるため、基本的には

「扶養の枠を超えてでも、自分で社会保険に入った方がいい!」

とアドバイスさせていただきます。

家庭環境による時間的な制約等がなく、「本当はもっと働きたい」とお考えなら、ぜひ106万円の壁など気にせず、それを大きく超えるくらい稼ぐことがオススメ。

そうすれば社会保険料を負担しても手取りが増えますので、貯金はもちろん「iDeCo(イデコ)」や「つみたてNISA」など【お得な国の制度】を使った積立投資に回すこともできます。

同時に将来の年金が増え、病気やケガの時の保険も付いたら「一石三鳥」ですね。

もちろん、一定の要件のもとでは配偶者の扶養内で働く方が良いと思われるケースもありますが、

基本的には106万円の壁を機にせず、どんどん収入アップを狙ってください。

終わりに

今後は中小規模の企業にも「106万円の壁」が拡大

本記事の序盤で解説しましたが、現在は従業員数500人以下の企業では「年収130万円の壁」となっています。

しかし、2020年5月の法改正により、今後は次のように中小規模の企業も順次「年収106万円の壁」に切り替わっていくことが決まりました。

  • 2022年10月〜 従業員数100人超(101人以上)の企業 ※加入者は今よりも45万人増の見込
  • 2024年10月〜 従業員数50人超(51人以上)の企業 ※加入者は今よりも65万人増の見込

これらの企業にお勤めのパート・アルバイトの方にとっては、自分で社会保険に加入するチャンスが拡大します!

ぜひ積極的に勤務時間を増やして自ら加入も検討していただけたらと思います。

ベースの年収(月収)要件自体も、変わる可能性あり

「厚生年金の加入対象をさらに拡大し、月収8.8万円以上から6.8万円以上に引き下げることを厚労省が検討へ」

という趣旨の記事が、2018年8月27日の日経新聞に掲載されました。

最終的にどうなるかは分かりませんが、

実現すればも「年収82万円の壁」になるため、「〇〇円の壁」を気にせずに働いて稼ぐ人が増えるはずです。

いずれにせよ、「社会保険に対するなんとなくのイメージ」に縛られず、国の制度を上手に活用していただければと思います!

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、iDeCo/イデコやつみたてNISA、企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています

収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo・つみたてNISA等の活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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問3 : キャッシュレス決済(クレカや●●Payなど)を積極的に利用している
問4 : ポイント投資をしている
問5 : ふるさと納税を活用している
問6 : 毎月の収入と支出を把握している
問7 : 5年以内に保険を見直した
問8 : ねんきん定期便を毎年チェックしている
問9 : 入院・通院費などの医療費が多くかかった年は、確定申告をしている
問10 : 金銭面で不安なこと・モヤモヤすること(複数選択可)