「iDeCo(イデコ)の掛け金を増額したいけど、手続きはどうしたらいいの?」
この記事は、そんな疑問・ニーズがある方向けの内容です。
前回の記事「iDeCo(イデコ)の掛金を増額する時の注意点」↓に続いて、今回は具体的な手続き・やり方を解説します。
(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご容赦ください。)
手続きの流れ
まずは流れを確認しておきましょう。
- これまでの掛け金の納付状況を確認する
- 上限額を確認し、増額の仕方を決める(毎月、ボーナス月、年末にまとめて等)
- 運営管理機関から「加入者月別掛金額登録・変更届」を取り寄せる
- 必要事項を記入して返送
- 翌々月(2か月後)の引き落とし分から増額
今回は、弊社が推奨している運営管理機関(窓口となる金融機関)の一つである、「SBI証券」でスマホを使って手続きを進める場合の流れをお伝えします。
①掛け金の納付状況を確認する
まずは運営管理機関の加入者ページ(マイページ)にログインして、ご自身の「掛け金の納付状況」を確認しましょう。
(掛け金をいくら払ってきたかを明確に把握している場合は、この項の前半は読み飛ばしてください。)
SBI証券はこんな感じです。
(以下画像の出所:SBI証券のiDeCo加入者サイトおよび利用方法サイト)
まずは、会員サイトにログインしましょう。
ログインできたら、右上のメニューボタンから(2)の「資産状況」をタップします。
こんな画面が出てきますので、下にスクロール。
ここに辿り着いたら、直近の年度の(4)拠出金詳細ボタンを押しましょう。
この画面で「毎月いくら掛け金を納めてきたか」が分かります。
②上限額を確認し、増額の仕方を決める
iDeCoの掛金の上限額(限度額)
掛け金の拠出状況が分かったら、年間の上限額と照らし合わせて「いくら増額できるか」をチェックしましょう。
増額の仕方を決める
上限額をふまえて、具体的な増額の仕方を決めます。
2018年からの法改正により、iDeCoは掛け金の払い方(拠出方法)を「月々」以外も選択できるようになったため、
- 毎月の金額を増やす
- ボーナス月だけ増やす
- 年末に残っている枠を全部使い切る
といった具体的な「やり方」と「金額」を、決める必要があるのです。
なぜ必要書類の請求よりも前に決める必要があるかと言うと、「やり方」によって請求する書類が変わってくるため。
後ほど改めて説明しますが、
月々1万円→月々2万円のような「毎月定額での増額」か、ボーナス月だけ・年末にまとめてのような「ピンポイントでの増額」かによって、
異なる書類を提出する決まりになっています。
なお、限度額は「毎月積みあがっていく」ため、各月でそれをオーバーする掛け金の設定にはできません。
前回の記事でも解説した通り、「今年使い切れていない枠を一気に使い切る」作戦は12月しかできないのでご注意ください。
※限度額の考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
③運営管理機関から必要書類を取り寄せる
掛け金の拠出状況が分かり、増額の仕方も決まったら、次は必要書類の請求手続きを進めましょう。
※今回はSBI証券のケースで解説していますが、この手続きについては運営管理機関(窓口の金融機関)によって取扱いが大きくことなります。あくまでも「ご参考」と思っておいてくださいね。
「毎月定額での増額」の場合
「加入者掛金額変更届」を提出する必要があります。
(11)手続き書類の請求をタップし、次のページで赤丸をしたところをタップしましょう。
赤丸の部分をタップします。
画面が遷移したら、スクロールして「資料請求はこちら」を選択。
以下の通り職業によって若干名称が異なりますので、よく見ながら入力しましょう。
- 自営業の方:「加入者掛金額変更届(第1号被保険者用)付加保険料納付等に関する届」
- 会社員・公務員・私学教職員の方:「加入者掛金額変更届(第2号被保険者用)」
- ②に当てはまる方の配偶者で専業主婦(主夫)の方:「加入者掛金額変更届(第3号被保険者用)」
※一部の自営業・会社員の方は上記に当てはまらないケースもありますので、詳細は弊社までお問い合せください。
あとはこの画面に必要事項を入力すれば、基本的に1~2営業日後には書類を発送してくれるはずです。
「ピンポイント(毎月定額以外)での増額」の場合
前述の「加入者掛金額変更届」に加えて「加入者月別掛金額登録・変更届」を提出する必要があるため、毎月定額の場合と手続きが大きく異なります。
結論から言うと、コールセンターでしか書類請求ができません。
実際、先ほどの流れで進めても、毎月定額以外の払い方を希望する場合はこのように表示されます。
ということで、SBI証券の「iDeCo(個人型確定拠出年金)サポートデスク」に電話して、必要書類を請求しましょう。
固定電話 0120-581-214
携帯・PHS 03-5562-7560
なお、曜日や時間帯にもよりますが、短くても10分程度は待たされると思っておいた方が無難です。
④必要書類に記入して返送する
書類が届いたら、すぐに記入して返送しましょう。
「加入者掛金額変更届」
送られてる書類の中に記入例もついていますし、書き方等で特段の注意点はありません。
「加入者月別掛金額登録・変更届」
こちらも送られてる書類の中に記入例がついていますが、書き方で次の点だけは注意してください。
翌々月(2か月後)の引き落とし分から増額のため、
- 「掛金額」欄の「掛金額変更を申し出た月の翌々月から」、増額後の掛金額を記入
- 「納付済」欄の「掛金額変更を申し出た月の翌月まで」は、これまでの掛金額を記入
する必要がある。
なお、原則として「月末締め(金融機関に到着した分)」となっていますので、月をまたいでしまう場合は【更に1ヶ月】先で記入しなくてはなりません。
例)
8月28日 自宅に書類到着
8月31日 休みの日に書類を書いて、ポストに投函
9月1日 金融機関に到着
→9月が「申し出た月」となるため、増額は11月引落し分から
前回の記事にも書きましたが、「12月に残った枠をまとめて使い切りたい」という方は、10月の締切をまたいでしまったらアウトですので、特に気を付けてくださいね。
※締切につきましては、金融機関によって異なる場合があります。また、今後ルールが変更される可能性もありますので、詳細は窓口の金融機関にお問合せください。
⑤翌々月(2か月後)の引落し分から増額
手続きが無事に完了すれば、前述の通り、申し出月の翌々月の引落し分から増額になります。
ちなみにですが、残高不足にはご注意を!
引落しが出来なかった場合、拠出がなかったものとなりますし、追納等もできないので非常に勿体ないですよ。
銀行口座の残高をチェックしておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご覧の通り、iDeCoはなかなか手続きが煩雑ですね。(運営管理機関によって多少違いますが、大きくは変わりません。)
今後法改正で一部手続きが簡略化される方向のため、そこは期待しているのですが!
それはもう少し先の話ですので、増額の仕方等で困った時は、私たちFPのような「専門家」を活用しましょう。
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、iDeCo/イデコやつみたてNISA、企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo・つみたてNISA等の活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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