お金の基礎知識

住宅ローン控除はリフォームにも使える!要件や方法を解説

リフォームを考える際、まず頭に浮かぶのはその費用ではないでしょうか。
美しくて新しいキッチン、エネルギー効率の良い窓、それらを実現するためには大きなお金が必要です。

そして一定の条件を満たせばリフォームする際に借り入れたローンについて、住宅ローン控除を利用することができ税金を節約することが可能であることをご存じでしょうか。

本記事では、リフォーム時に住宅ローン控除が使えるケースの要件や方法について解説します。

住宅ローン控除がリフォームにどのように適用されるのか、そしてどのような手続きを行うべきなのかといった疑問を解消し、ご自身のリフォーム計画や資金計画に対する理解を深めるための情報を記載していますのでぜひ最後までお読みください。

住宅ローン控除についておさらい

節税しながら理想のリフォームを実現するための第一歩、それは住宅ローン控除の理解から始まります。

住宅ローン控除の概要

まずは、住宅ローン控除の概要について理解を深めましょう。

住宅ローン控除とは、住宅取得のためのローンに対して税額の一部を控除できる制度を指します。

この制度は、自己の居住用として新築または既存の家を購入した個人に対し、特定の条件を満たす場合に適用される制度です。

この制度の主な目的は、住宅取得の負担を軽減して住宅の需要を刺激することであり、住宅ローン控除は一部の税金が控除されるため、住宅ローンの返済負担が緩和され、多くの人が抱くマイホーム購入の夢を実現する後押ししてくれます。

自宅を購入した時に住宅ローン控除という制度があることをご存知の方は多いと思いますが、特筆すべき点として、この住宅ローン控除は一定の要件を満たしたリフォームについても適用されるということをこの機会に知っておきましょう。

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住宅ローン控除での減税額

税金の負担を軽くすることができる住宅ローン控除は、たとえば2022年1月1日から2025年12月31日までの間に自分が住むためにローンを組んだ場合、年末のローン残高0.7%に当たる額(最大2,000万円)を10年間所得税額から控除することができます。

また、所得税で控除しきれなかった分については、前年の課税所得金額等の5%あるいは97,500円のいずれか低い額を上限に、翌年の住民税からも差し引くことが可能です。

控除額の合計は10年間で最大140万円となり、大きな減税効果が期待できます。


(国税庁HPより引用:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-4.htm

住宅ローン控除が適用されるリフォームの要件

住宅ローン控除が特定のリフォームにも適用できるとわかったところで、リフォームを計画している方々にとって、どのようなリフォームであれば控除を利用する要件を満たすのか理解することが重要です。

以下の要件を理解してこの制度をうまく利用できるようにしましょう。

住宅ローン控除の対象となるリフォーム

  • 増築、改築、建築基準法に規定する大規模な修繕または大規模の模様替えの工事
  • マンションなどのうち、その人が区分所有する部分の床、階段または壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
  • 自宅のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関または廊下の一室の床または壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
  • 建築基準法施行令の構造強度等に関する規定または地震に対する安全性に係る基準に適合させるための一定の修繕・模様替えの工事
  • 一定のバリアフリー改修工事
  • 一定の省エネ改修工事

住宅ローン控除を利用するためには上記いずれかに該当するリフォームでなければなりません。

控除を受けるための要件

また、控除を受けるためにはいくつかの要件を満たしておく必要があります。たとえば、

  • リフォームの金額が100万円以上であること
  • 住宅の増改築等の日から6か月以内に居住の用に供していること
  • 特別控除を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であること
  • 増改築等をした後の住宅の床面積が50平方メートル以上であり、かつ床面積の2分の1以上を自己の居住用として使用していること
  • 返済期間が10年以上のローンであること

などが挙げられます。他にも細かく要件が定められており、このあたりはリフォームを行う前に確認をしておくことをおすすめします。

国税庁のHPには詳細が記載されていますので併せて確認しておくと安心です。

なお、対象となる住宅は自己所有かつ自己居住用のものに限定されます
別荘や賃貸住宅は対象外、また親が所有する家のリフォームを子供が行う場合も対象外となりますので注意しましょう。

住宅ローン控除を受けるための手続き

住宅ローン控除は自己申告制です。

つまり、控除を受けるためには入居翌年の2月16日〜3月15日の期間内に確定申告の手続きが必要ですので、忘れず手続きしましょう。

確定申告の手続きは少し手間がかかりますが、会社員の方であれば2年目以降は勤務先での年末調整による手続きが可能です。

住宅ローン控除の申請に必要な書類

なお、住宅ローン控除の申請には、いくつかの証明書類が必要となりますので以下を確認しましょう。

  • (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住民票
  • ローンの年末残高等証明書
  • 「登記事項証明書」など床面積が50平方メートル以上であることを明らかにする書類
  • 増改築等の「請負契約書」の写しなど増改築等の費用の額を明らかにする書類
  • 「建築確認済証」の写し、「検査済証」の写しもしくは「増改築等工事証明書」

申請には上記のような書類が必要となり、一式を準備のうえ管轄の税務署やe-Taxで確定申告の手続きを行います。

工事を行う会社の担当者が案内してくれるケースも多いですが、必要書類は早めに準備して申請期間を逃さないように注意しましょう。

申請過程で注意すべき4つのポイント

適用条件を確認する

全てのリフォームが住宅ローン控除の対象となるわけではありません。

例えば、リフォーム費用が100万円以上で、ローンの返済期間は10年以上で借入する必要があるなど細かく決められており、事前に内容をしっかり確認しましょう。

申請時の書類を確認する

申請には、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」の他に、借入残高等証明書や請負契約書などが必要です。
全ての書類を揃えて提出できるように早めに準備を進めましょう。

期限内に確定申告する

繰り返しになりますが住宅ローン控除は、確定申告を通じて申請します。

確定申告の期限は通常、翌年2月16日から3月15日までです。(※年によって異なる)
期限内に手続きが必要なため、時期を間違わないように気をつけましょう。

不安な場合は専門家に相談する

税制は複雑で、個々の状況により適用される控除や制度が異なります。

不明な点は、税務署や税理士などの専門家に相談しましょう。

また、リフォーム会社の担当者も詳しいことが多いのでまずは担当者に相談してみるのもおすすめです。

住宅ローン控除以外の減税制度もチェックしよう

リフォームをした時には、本記事で解説している住宅ローン控除以外にもリフォーム促進税制や固定資産税の減税など利用できる減税制度があります。

お得にリフォームを行うためにも、各種減税制度は可能な限り活用していきましょう。

以下はリフォームの種類ごとに利用できる減税制度の一覧です。


(一般社団法人住宅リフォーム推進協議会HP参照:https://www.j-reform.com/zeisei/

たとえばリフォーム促進税制であれば、上記表の①耐震〜⑤長期優良住宅化の標準的な工事費用の10%、限度額超過分やその他の工事は5%を所得税から控除されます。(その際ローンの有無は問われません。)

確定申告に必要な書類を事前に確認し、期日までに手続きを行いましょう。

他にも固定資産税の減額や贈与税の非課税措置などお得になる制度がありますので、上手に活用できるものがないかリフォームを行う際は自分で調べたり、リフォーム会社に確認するなどして把握しておくとスムーズに制度を利用できます。

まとめ

本記事では、リフォームを計画している方々が住宅ローン控除を活用し、税金の負担を軽くする方法について解説しました。

リフォームには大きな費用がかかることが多く、住宅ローン控除などの制度を適切に利用することで、その負担を軽減できるので是非うまく使いたいものです。

適用されるリフォームの種類や具体的な手続きの流れ、さらには申請時に留意すべき注意点などを詳細に説明しましたが、税制は複雑であり、一読しただけでは理解が難しい場合もあるかもしれません。

確定申告や住宅ローン控除の申請を行う際には必要な書類を丁寧に準備し、間違いのないように申請を進めていくことが重要です。

また、リフォームやマイホームの購入は人生における非常に大きな支出の1つであり、「いまの状況でマイホームを買っても良いだろうか」「リフォーム資金としてどれくらいの金額を準備しておけば良いのだろう」といった、家とお金に関する悩みやご相談が少なくありません。

弊社あしたばでは、お金に関するさまざまなご相談をお受けしています。

資産や家計チェックを行い、リフォーム資金の準備方法などもご提案させて頂きますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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