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NISAとつみたてNISAはどっちが得?比較と年代別の選び方

NISA(一般NISA)やつみたてNISAは、税金がかからないため資産形成や投資初心者におすすめの制度です。しかし、一般NISAとつみたてNISAはどっちが得なのか分からず、はじめられない方も多いのではないでしょうか?

一般NISAとつみたてNISAで悩んだら、大切なのは目的から選ぶことです。制度の目的自体が違うため、目的に対して最適な方を選びましょう。

この記事では一般NISAとつみたてNISAについて、より「得」をするための運用法を20代から60代まで、年代別の目的ごとに解説します。

一般NISAとつみたてNISAは何が違う?

そもそも一般NISAとつみたてNISAは制度の趣旨が大きく異なります。

一般NISAは投資信託や株式投資などを非課税で行える、「非課税投資」のための枠ですが、つみたてNISAは「積み立て」を前提としており、購入可能な商品も限られています。

この違いを理解すると、制度のコンセプトが把握でき、資産形成や投資の目的と制度選びのズレが少なくなります。まずは一般NISAとつみたてNISAの基本を見ていきましょう。

一般NISAとつみたてNISAの概要

一般NISAとつみたてNISAそれぞれの概要は以下のとおりです。

一般NISA

  • 概要:最長5年間、NISA口座で購入した投資益が非課税となる
  • 購入上限額:年間最大120万円、5年間最大600万円
  • 購入可能商品:国内外株式やETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など
  • 運用期間:最大5年間(ロールオーバー制度を使えば最大10年保有可能)

つみたてNISA

  • 概要:最長20年間、つみたてNISA口座で購入した投資益が非課税となる
  • 購入上限額:年間最大40万円、20年間最大800万円
  • 購入可能商品:長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)
  • 運用期間:最大20年間

一般NISAとつみたてNISAはまったく別の制度

一般NISAとつみたてNISAは、両方に「NISA」という単語が付いているため似通った制度だと思いがちですが、実際はほとんどの部分が異なっており、共通しているのは非課税で運用できるという点のみです。一般NISAとつみたてNISAはまったくの別制度であると理解しましょう。

運用で「得」をするには目的から制度を選ぼう

一般NISAとつみたてNISAは制度目的や制度概要のほとんどが異なる別制度です。そのため、どちらの方が金銭的に得をするかを考えるよりも、どちらの制度が自分の目的に合っているかを考えて選ぶのがおすすめです。

もちろん、最終的にはより「得」をする制度を選ぶべきです。しかし、運用益は商品の選び方や購入額、商品の運用成績など、複数の要素によって変わってくるため、いきなり利益の計算をするのは難しいです。

そのため、まずは自分の目的により近い制度を選び、その中で具体的な運用を考えていくと良いでしょう。

一般NISA

通常の投資・資産運用と同等の商品が購入できるため、いろいろな金融商品を買ってみたい、積極的な資産運用をしてみたいという方におすすめ。利益が出ても確定申告不要であるため、気軽に始められるのもメリットです。本格的に投資・資産運用をはじめる前の準備として活用しても良いでしょう。

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つみたてNISA

購入できる商品は積み立て系商品に限られますが、比較的リスクの低い商品が揃っているため、低リスクでコツコツ資産を増やしたいという方におすすめです。

積み立て系の非課税制度にiDeCo(個人向け確定拠出年金)がありますが、iDeCoは老後資金の用意を前提とした制度で、積み立てたお金は60歳以上になるまで引き出せません。つみたてNISAには引き出し制限がないため、必要に応じてお金を引き出したい方にもおすすめです。

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年代と目的から選ぶ一般NISAとつみたてNISA

ここからは、一般NISAとつみたてNISAの選び方を年代別に見ていきましょう。

今回は、20代から60代までを対象として、それぞれのライフステージでよくある悩みや課題などからチェックしていきます。

20代|結婚・出産資金の準備や資産形成知識の獲得

20代は、就職、結婚、出産など、ライフステージが大きく変わるイベントが多い年代です。最近では30代になってから結婚・出産をする方も多いですが、20代のうちから準備をしておくと安心です。

20代はまだ収入が少なく、貯金が少ない方も多いと思います。だからこそ、毎月消費する前に資産形成に割り振ってしまうことで、半ば強制的に資産作りができるようになるのです。

この場合、堅実に資産を増やせる「つみたてNISA」がおすすめ。毎月定額を積み立てていくことで、確実に資金を増やせますし、最長20年まで運用できるため、結婚や出産が終わった後も、そのまま教育資金の積み立てにまわせます。

また、将来本格的に投資をしたいと考えている場合は、20代のうちに一般NISAを使って勉強しておくのもおすすめです。

30代|教育資金の準備や早めの老後資金準備

30代になると、家族が増えて子どものライフステージを考えることも増えてくると思います。特に、教育資金の準備は大きな課題になるのではないでしょうか。

教育資金は、必要になるタイミングによって、資産の準備期間が異なります。例えば、大学の学費を子どもが生まれたときから用意するなら17~18年、中学校受験の資金を小学校に入学したときから用意すると5~6年が準備期間となります。そのため、準備期間で効率的に資産を増やせる方法を選びましょう。

つみたてNISAは最長20年運用でき堅実に資金を増やせるため、準備期間が長い場合におすすめ。一般NISAは最長5年までしか運用できませんが、低リスク商品でもつみたてNISAより利率が高く、準備期間が短い場合におすすめです。

また、30代から老後資金対策をする場合ですが、こちらはiDeCoで対策するのがおすすめです。iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となるため、老後資金を準備しながら税金を取り戻すことも可能。戻ってきたお金を一般NISAやつみたてNISAにまわすこともできます。

NISAとiDeCoは併用できる!優先順位や併用のコツなどを解説「NISAから始めるかiDeCoから始めるか」。この選択肢を考えたことがある方は多いのではないでしょうか?どちらの制度も魅力的なメリットがある制度のため、どちらから始めるか悩みますよね。そんな方は、NISAとiDeCoの併用を検討してみましょう。じつはNISAとiDeCoは併用が可能、併用による制限も特に無いのです。この記事では、NISAとiDeCoの併用可能な組み合わせや効果的な併用方法などについて解説していきます。...

40代|40代からでもできる資産形成や老後資金準備

40代になると、今からでもできる資産形成を考えたり、老後資金が足りるのか不安を感じる方も増えてくるのではないでしょうか。体力のあるうちに、より安定した生活を送るための資産形成をしておくのは堅実な選択肢だと言えるでしょう。

40代から資産形成をするなら、恐らく目的は老後がメインになると思います。iDeCoでベースの資金を作りつつ、自由に引き出せるつみたてNISAで、入院や手術など突発的な出費に備えるのがおすすめです。

50代|貯まった資金の活用や退職金活用の検討

50代は年収が増える一方で、ライフステージの変化は落ち着き、資金が貯まりやすい時期だと言えます。しかし、老後が迫っていることから、貯まった資金をどう活用するかが課題となってきます。

資金を預金で管理している方は多いと思いますが、預金は利息がほぼ付かないため実質預けているだけになってしまいます。そこで、具体的に資金を増やすには投資による資産運用が必要になってきます。

比較的リスクが少ない方法に、利回り3%前後の投資信託を選ぶことがありますが、この際に一般NISAも活用しましょう。ただ、厳密には利回りだけでリスクは判断しきれないため、商品選びの際にはFP(ファイナンシャルプランナー)のようなお金のプロに相談しましょう。

60代|退職後の生活をより豊かにするために

60代には退職という大きなイベントがあります。再就職する方もいると思いますが、年金や貯蓄が資金の大きな柱になってくると思います。

60代からの資産形成は、手持ち資金の寿命を延ばすことに繋がります。また、年齢と共に上がっていく健康リスクに対する備えにもなります。

おすすめなのは、堅実に資産形成ができるつみたてNISAです。退職金を元手に投資を始めようと考えている方もいるかもしれませんが、老後という収入が限られた状況ではハイリスクです。

資産形成を目的とするなら、まずは比較的リスクが低いつみたてNISAから始めてみましょう。

2024年から始まる新NISAは積み立てもできるハイブリッド

NISAは2024年に制度改正が予定されており、仕組みが大きく変わります。改正後の一般NISAは「新NISA」と呼ばれており、1制度で投資と積み立ての両方が可能になります。

  • 新NISA制度の概要
    つみたて枠の1階部分と投資枠の2階部分からなる2階建て非課税制度。2階部分は1階部分で購入したあとに利用可能になる
  • 非課税対象
    1階 :一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
    2階 :株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
  • 対象商品
    1階:積み立て系商品のみ(つみたてNISAと同様 / 対象商品一覧)
    2階:株式や投資信託など(監理銘柄・整理銘柄及び、ヘッジ目的等以外でデリバティブ取引による運用を行っている商品を除く)
  • 非課税投資枠
    1階:年間20万円・5年合計100万円
    2階:年間102万円・5年合計510万円
  • 非課税期間
    最長5年間(1階部分のみつみたてNISAにロールオーバー可能)

なお、つみたてNISAは2024年以降も現行のまま継続となり、新NISAとつみたてNISAの併用はできません。

NISA制度はいつまで使える?期間終了後の「新NISA」は何が違う?2014年に始まったNISA制度も、そろそろ終了期限が近づいてきました。これから始めたいと思っている方にとっては、NISA制度がいつまで使えるのか気になるところですよね。 元々、NISA制度は、一般NISAとジュニアNISAが2023年、つみたてNISAが2037年を期限とした制度です。しかし、法改正により一般NISAとつみたてNISAの期限が5年延長されることとなりました。 これに伴い、一般NISAは2024年以降「新・NISA」という新制度に変わることが決まっています。 そこでこの記事では、現行のNISA制度(一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA)の期限と、2024年から始まる新NISAについて解説。両制度の違いについても合わせて解説します。...

一般NISAとつみたてNISAは年代や目的などから選ぼう

一般NISAとつみたてNISAは、どちらも始めやすい資産形成の味方です。名前は似ていますが、実際はまったく別の制度のため「どちらが得か」という視点ではなく「どちらが目的に合っているか」という視点から選びましょう。

選ぶポイントは、年代やライフステージ、そして資産形成の目的など。制度の特徴から、より効果的な方法を選びましょう。

弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からNISA・ジュニアNISAやiDeCo/イデコ・企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています

収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なNISAやiDeCoの活用法と注意点から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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問3 : キャッシュレス決済(クレカや●●Payなど)を積極的に利用している
問4 : ポイント投資をしている
問5 : ふるさと納税を活用している
問6 : 毎月の収入と支出を把握している
問7 : 5年以内に保険を見直した
問8 : ねんきん定期便を毎年チェックしている
問9 : 入院・通院費などの医療費が多くかかった年は、確定申告をしている
問10 : 金銭面で不安なこと・モヤモヤすること(複数選択可)