年末年始は火事が怖い時期ですよね。空気が乾燥しているため、自宅だけでなく隣家に燃え移らないかも心配なところです。
そんなとき頼りになるのが火災保険です。多くの方が加入していると思いますが、火災保険の補償範囲がどこまでか、詳しく知らない方は多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では火災保険の補償範囲を紹介。隣家や家具が燃えてしまったケースも解説します。
そもそも火災保険とは
火災保険とは、名前のとおり、主に火災による損害を補てんする保険です。「火災保険」と名前がついていますが、火災のほかに落雷、爆発、破裂、風災、ひょう災、雪災も基本の補償範囲となっています。ただし、さらに手厚い「住宅総合保険」に加入すると補償範囲が広がります。
補てんされる対象は建物と建物内の家財(家具など)の2種類で、補てんされる範囲は保険商品によって異なります。
また、火災保険の保険金は、契約時の保険金額の保険価額に対する割合が80%以上か80%未満かによって計算式が異なります。
- 損害の補てん対象:建物、家財
- 基本の補償範囲:火災、落雷、爆発、破裂、風災、ひょう災、雪災(住宅総合保険に加入すると補償範囲が広がる)
- 保険金
- 契約時の保険金額が保険価額の80%以上:実損てん補(保険金額を限度に実際の損害額を補てん)
- 契約時の保険金額が保険価額の80%未満:比例てん補(損害保険金=損害額×保険金額÷(保険価額×80%)の式で算出)
火災保険の種類と補償範囲
火災保険には、火災、落雷、爆発、破裂、風災、ひょう災、雪災を補償範囲とする「住宅火災保険」と、さらに補償範囲が広い「住宅総合保険」の2種類があります。
火災保険に加入するときは、どちらか1種類を選んで加入することになります。
どちらも基本の性質は同じで、それぞれ補償範囲は異なりますが、補てん対象は建物と家財(家具)の2種類で共通しています。
ここでは住宅火災保険と住宅総合保険の補償範囲について解説します。
住宅火災保険
住宅火災保険は、いわゆる一般的な火災保険です。補償範囲は以下のとおりです。
- 火災
- 落雷
- 爆発
- 破裂
- 風災
- ひょう災
- 雪災
住宅総合保険
住宅総合保険とは、住宅火災保険の補償範囲を広げた保険です。住宅火災保険の補償範囲に加えて、水害や給排水設備事故による漏水、盗難など、幅広い範囲を補償してくれます。
補償範囲は以下のとおりです。
- 火災
- 落雷
- 爆発
- 破裂
- 風災
- ひょう災
- 雪災
- 水害
- 給排水設備事故による漏水
- 盗難
- 外部からの落下、飛来、衝突
- 持ち出し家財の損害
補償される火災の範囲はどこまで?隣家や家具は?
自宅で火災が起こって隣家に燃え移った場合や、隣家が火災になって自宅が燃えた場合、また、自宅の火災で家具が焼失した場合などは火災保険の対象になるのでしょうか?それぞれ考え方が異なるため、しっかり整理しておきましょう。
ここでは、それら3パターンに対する保険適用範囲を解説します。
自宅の火災で隣家が燃えた場合
自宅の火災が隣家に燃え移った場合は、自身の加入している火災保険の補てん対象外であり、その損害は補てんされません。しかし「失火責任法」という法律が適用されるため、軽過失によって火災を起こした場合であれば、賠償責任を負う必要はありません。
ただし、失火責任法が適用されるのは「軽過失の場合」に限られるため、重過失や故意の場合は賠償責任を負う義務が発生します。
また、隣家が受けた損害は、隣家の所有者自身が加入している火災保険で損害を補てんします。
隣家の火災で自宅が燃えた場合
隣家の火災で自宅が燃えた場合は自宅の火災で隣家が燃えた場合の逆で、自身が加入している火災保険で損害を補てんすることになります。
また、隣家の所有者の責任についても、失火責任法が適用されるため、軽過失であれば隣家の所有者に損害賠償を請求することはできません。
自宅の火災で自宅の家具が燃えた場合
自宅の火災で自宅の家具が燃えた場合は、補てんされる物とされない物があります。
火災保険の補てん対象は、建物及び家財であり、「家財」の範囲とは、基本的に生活に必要な動産(動かすことができる財産)で、主に以下のものが対象となります。
火災保険の対象になる主な動産
- 家具
- 電化製品
- 衣類
- 食器
- 1個または1組の価額が30万円を超える貴金属や宝石、書画、骨董品など
一方で、現金や小切手、有価証券といった金融資産、自動車やバイク、動植物などは対象になりません。また、建物に付属しているエアコンやキッチンといったものも対象外ですが、これらは建物の一部と判断され、建物の方で補てんされます。
火災保険とセットで地震保険に加入できる
地震保険とは、地震、噴火、津波を補償範囲とし、損害を補償する保険です。地震保険は単体で加入することができず、必ず火災保険とセットで加入します。
火災保険の補償範囲には、地震、噴火、津波は含まれておらず、火災保険の範囲内でこれらを補償することはできません。そのため、これらによる損害を補償したい場合は、地震保険への加入が必要になります。
補償される対象は住宅及び家財ですが、火災保険とは違って、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属や宝石、書画、骨董品などは補償の対象外となります。また、保険金額は主契約となる火災保険の30~50%の範囲内で設定できますが、上限として建物5,000万円、家財1,000万円までとなっています。
地震保険の概要
- 補償範囲:地震、噴火、津波による損害
- 補償対象:住宅、家財(ただし1個または1組の価額が30万円を超える貴金属や宝石、書画、骨董品などは対象外)
- 保険金額:主契約となる火災保険の30~50%の範囲内で設定
正しい知識で的確なリスク管理を
火災保険は滅多に使うことがないため、詳しく知らない方も多いと思います。しかし、万が一の損害が大きいため、確実に理解しておきたいところです。
住宅火災保険と住宅総合保険の違いや、家財に含まれるもの、地震保険の存在などは覚えておきたいポイント。覚えることはそこまで多くないため、かいつまんで覚えておきましょう。
火災のリスクが上がる冬に、一度自宅の火災保険を見直しておきましょう。
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