お金の基礎知識

【未成年者向け】本物の財務諸表を見てみよう!(損益計算書)

「あの会社赤字なんだって」とか「今年はすっごく儲かったらしいよ」なんて聞くこと、ありませんか?

「赤字」とか「儲かった」というのを教えてくれるのが、「財務諸表(ざいむしょひょう)」の中の「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」

今回はこの「損益計算書」について、本物を使って勉強します!

そもそも「財務諸表」って何だっけ?という方は、まずこちらの記事から。

『【未成年者・投資初心者向け】「財務諸表」ってなに?』↓

【投資初心者・未成年者向け】「財務諸表」ってなに?以前の記事「【未成年者向け】株式投資ってなに?」で、株式投資の本質や基礎は分かったし、応援したい会社もいくつか思い浮かんでる。 で...

損益計算書は「費用」「収益」そして「利益」を語る

では早速、2020年度3月期の「モスフードサービス」の損益計算書を見てみましょう。

(文字が小さくて見えづらい場合は画像をクリックして拡大してくださいね。)

出典:EDINET閲覧(提出)サイト

以前の記事で、「損益計算書」は「収益」「費用」の2つの区分を使うと説明しました。

ところが…本物はどうでしょう?

ん、区分2つじゃなくない?
ええっと、どこが「収益」で、どこが「費用」なのかな…
それに「利益」がたくさんある気が…

そう、これが机の上の勉強と本物のやっかいな違い。

ちなみに2つの区分、つまり「収益」と「費用」で色分けすると、こんなふうになります。

ピンクが収益、水色が費用です。

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

そして、「収益」-「費用」=「利益」でしたね。

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

ちなみに記事の最初で言っていた、「赤字」とか「儲かった」とかは、一番下の緑色で囲んだ1行を見ると分かってしまいます

ということは、上の方を読まなくても最終行を見れば「損益計算書」はおしまい・・・?

・・・せっかくなので、もう少しお付き合いを。

今回も、”簡単に・分かりやすく”を心がけて説明していきますので、投資初心者・未経験の方も一緒に学んでいきましょう!

 ハンバーガー屋さんの「収益」と「費用」をおさらい

さて、今回もあなたが応援している起業家さんの「ハンバーガー屋」を例に考えます。

以前の記事の復習ですが、ハンバーガー屋さんの「収益」になるもの、そして「費用」になるものはこんな感じでした。

  1. 収益
    ハンバーガーの売上
  2. 費用
    お肉や野菜などの「材料代」、掃除用具などの消耗品、電気代などの光熱費、アルバイトのお給料


これらが「損益計算書」のどこにあるのか探していきます。

「売上高」は1年間に売ったハンバーガーの合計

まず、“ハンバーガーの売上”から。


損益計算書の1番上に「売上高」という項目がありますね。

ここがハンバーガー屋さんの1年分の売り上げの合計です。

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

毎日コツコツと、1個200円のハンバーガーと150円のポテトを売ってきた成果です。

ハンバーガーを作るための材料代が「売上原価」

次に”ハンバーガーの材料代”は、「売上原価(うりあげげんか)」に入ります。

「売上高」の下のまとまりですね。


出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

ハンバーガーやポテトなどの「商品」を作るために必要な材料、パンやお肉・野菜などにかかったお金を、「損益計算書」では「売上原価」と呼びます。

売上原価ってどんなもの?

「売上原価」ってあまり聞きなれない言葉ですよね。

イメージをつかんで欲しいので、ハンバーガー1個の「売上原価」を考えてみましょう。

起業家さんによると、ハンバーガー10個の材料代は次の通りだそうです。

ハンバーガー10個分の材料代

パン  10枚            250円
お肉  1kg        600円
トマト 1パック(3個)  150円
チーズ 1パック(10枚)  150円
レタス 1玉         50円
                                         

        合計 1,200円

ここから、ハンバーガー1個分の材料代つまり、「売上原価」を計算すると…

1,200円÷10個=120円となります。

「売上高」と「売上原価」のバランスを計算してみよう

この「売上原価」を「売上高」から引き算してみましょう。

そうするとハンバーガー1個がちゃんと儲け(利益)を出しているのかが分かります。

起業家さんはハンバーガー1個200円でお客さんに売っています。

このハンバーガーが1個売れると、損益計算書では「売上高 200円」です。

ここから起業家さんのハンバーガー1個の利益は…

200円(売上高)-120円(売上原価)=80円(利益)

しっかり利益が出ていますね。


ところが、もしこのハンバーガー1個を作るのに250円かかっていたとしたら、どうでしょうか。

お客さんに今のまま200円で売ったとすると…

200円(売上高)-250円(売上原価)=-50円(損失)


250円も材料代をかけているので、美味しいのに安い!ということで人気は出るかもしれません。

でも、起業家さんにとっては売れば売るほど赤字が積み重なっていく大変な状況に。

これではお店を続けていくことが出来ませんから、「売上高」と「売上原価」のバランスはとっても大事。

起業家さんの腕の見せ所…とも言えそうです。

「売上」と「売上原価」のバランスが、ちゃんと考えられているか注目したほうがよさそうだね。

1年分の「売上高」-「売上原価」=「売上総利益」

では「損益計算書」に戻りましょう。

「売上高」と「売上原価」の下に、「売上総利益」という行がありますね。

さっき計算してもらったハンバーガー1個の利益の1年分です。

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

さっき計算したように、ここは「売上高」-「売上原価」=「売上総利益」と計算されています。

引き算数する、って書いてくれてたらいいんですけどね。

残念ながらそこまでは書いてくれないので、慣れるまでは頑張って収益はプラス、費用はマイナス、と自分で書き足しましょう。

プラス・マイナスが分かれば、後は上から筆算するだけです。

「販売費および一般管理費」には、材料代以外の費用

ところで、ハンバーガー屋さんの費用は材料代だけではありませんでしたよね。


レジのレシート用紙とかお店の掃除用具などの細々したもの。

電気・ガス・水道などの光熱費やアルバイトさんに払うお給料などもありました。

これらは、「販売費及び一般管理費」にまとめられています。

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

ぐっと専門用語っぽくなりましたが、材料代「以外」にお店でかかった費用くらいの意味です。

そして、先ほどの「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」を引き算すると、「営業利益」が計算できます。

「当期純利益」は、起業家さんの1年間の儲けと出費の結末

ここから一気にワープ、表の1番下まで行ってしまいます!

最後の行にあるのが「当期純利益」

出典:EDINET閲覧(提出)サイトをもとに作成

さきほどの「営業利益」お店をやっていく上で出てきた「収益」と「費用」で計算しました。

さらに、ここにそれ以外の「収益」と「費用」も足し算・引き算。

最終的に1年間でどれくらい儲かったのか「当期純利益」です。

いくつもステップがあるのは、見る人・使う人のため

なぜ〔収益―費用=利益〕の1行だけでになっていないのかというと、やはり”見る人・使う人のため”なのですが、ちょっと考えてみましょう。

例えば…

今年は収益1,000万円、費用850万円でした。
なので利益は150万円の黒字です!!

と起業家さんは報告してくれました。

この報告を聞いたあなたや他の株主さんはどう思うでしょう?

うーん儲かったのは分かったんだけど、もう少し詳しく知りたいなぁ…
来年以降も大丈夫なんだよね?
ハンバーガーの売上と材料などの費用は見合っていたのかな?

起業家さんのことを疑うわけではないものの…色々知りたいことが出てきますよね?

例えば「儲かった」と言っていますが、どこで儲けが出たのか

材料代を抑えてハンバーガーを作って、たくさんの人に売ったから儲かったということならいいのですが…。

ハンバーガーは全然売れなかったけど、起業家さんがほかの会社の株を買っていて、それでめちゃくちゃ利益が出ただけ、とか。

大事なハンバーガー屋さんの建物や冷蔵庫を売り飛ばして稼いでいた、とかになると大変です。

えぇそんな風に思われたら困っちゃいます…
順を追って、ちゃんと説明させてください!

と起業家さん。

報告をお願いすると、こんな風に説明してくれました。

損益計算書が教えてくれること~起業家さんに説明してもらおう

えぇっと…この1年間、毎日ハンバーガーを作ってお客さんに食べてもらいました。


頑張ったかいあって1年間で売上高は1,000万円

たくさんのお客さんが笑顔になってくれてうれしかったなぁ。

ハンバーガーにはこだわったんです。

バンズは国産小麦を使っていて、さらにお肉やお野菜にもこだわりました。

最初の計算ではハンバーガーの原価がどんどん膨れてしまったんですが…、

農家さんと粘り強く交渉したり、とにかく安くて良いものを仕入れられるように駆け回って。

1年間の原価の合計を600万円に抑えることができました。

ハンバーガーを作って売ったことでこれだけ儲けが出ました。

売上高    1,000万円
売上原価   600万円
            
売上総利益   400万円

あとは…お店の電気や、調理のためのガス代が思っていたよりもかかっちゃったんですよね。

アルバイトも最初は2人だったんですが、お店が忙しくなっちゃって…

今は5人にアルバイトをお願いしています。

みんなとってもいい子でお客さんからの評判もいいんですよ。

電気代とかお店の掃除用具とか、アルバイト代が、1年間で合わせて200万円かかりました。

この費用を引くと儲けはこうなりました。

売上高              1,000万円
売上原価             -  600万円
                     
売上総利益             400万円
販売費及び一般管理費  200万円

                                         
営業利益              200万円

ええっと、ここまでがハンバーガー屋さんの営業の中で出てきた「収益」と「費用」です。

このほかに、借金の利息とかを銀行に支払ったので、50万円の費用がかかりました。

なので最終的な利益はこうなりました。

売上高              1,000万円
売上原価             -  600万円
                     
売上総利益             400万円
販売費及び一般管理費  200万円

                                         
営業利益              200万円
その他の費用     50万円

                                          
当期純利益             150万円

来年は新メニューも考えてます。
もうちょっと材料代を抑えて利益を上げられるようにしていこうと思っています。

まとめ

いかがでしたか?

今回のポイントは2つ。

  1. 赤字か儲かったか「結論」は、最後の1行「当期純利益」
  2. 「売上高」と「売上原価」で起業家さんの”腕の見せ所”

損益計算書は、会社にとって一番大事な、根っことなるような「収益」と「費用」から順番に足し算引き算して行って、その都度、計算結果を「利益」として書いているだけです。

全部「利益」だとややこしくなるので、区別できるように「〇〇利益」と名前を付けてみました…というだけ。

どんな「収益」「費用」の計算結果なのかが分かっていればいいので、今は利益の名前を頑張って覚えようとしなくても大丈夫ですよ。

まずは、気になる会社の「売上高」「売上原価」ってどんなものなのか考えて、会社の1年間の頑張りを想像することから始めてみてくださいね。

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