アメリカ経済が好調なことから、何かと注目度が高い米国株(アメリカ株)。投資の入口に最適なつみたてNISAを使って購入したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、中にはつみたてNISAで米国株を買う方法が分からない方もいるはず。そこでこの記事では、つみたてNISAで米国株を買う方法や選ぶときのポイントを解説します。
つみたてNISAで米国株を買う方法
つみたてNISAで米国株を買う方法は、対象商品の中から米国株を組み込んだ投資信託商品を選ぶことです。直接米国株を買うのではなく、投資信託商品の一部として間接的に買う必要があります。
じつは、残念ながらつみたてNISAで米国株を直接買うことはできません。その理由は、つみたてNISAで買える商品が積み立て商品(※)に限定されており、個別株の購入ができないためです。
しかし、対象商品に登録されている投資信託商品の中には、米国株を組み込んだものが多くあります。その中から自分に合った商品を選び、購入すればよいのです。
※:長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)
買える商品の確認方法
つみたてNISAで買える対象商品は、金融庁のWebサイトで確認できます。運用会社別と対象資産別のリストがあるので、リスト内から米国株を取り扱っている商品を探しましょう。
米国株をメインで取り扱っている商品は、基本的に「米国株式」の表記があります。例えば2023年3月時点では、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P)」や「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド 」などが登録されています。
これらの商品で何の株を買っているのか確認したい場合は、商品名を検索して、商品情報ページ内の「目論見書」という詳細な解説資料をチェックします。目論見書内に主要な資産の状況として、組込率の高い主要銘柄が掲載されています。
対象商品の確認はこちらから
米国株を選ぶメリット・デメリット
米国株を選ぶ主なメリット・デメリットには以下のようなものがあります。
メリット
- 高い成長力に期待できる
- 資産のリスク分散ができる
- 為替差益が期待できる
デメリット
- 情報収集が難しい
- 為替差損の可能性がある
メリットの中で特に注目したいのが「高い成長力」です。米国株はアメリカ経済の高い成長力の影響を受けて経年的に平均株価を上げており、NYダウの平均はここ5年で約1万ドルも高くなっています。さらに、米国株は日本における経済リスクの影響を受けにくく、資産減少リスクを分散できる点もポイントです。また、ドル高が進めば為替差益を得られる可能性もあります。
一方でデメリットとして、情報の収集元が少なかったり、単語や社名になじみが無かったりと、情報収集が難しいという点があります。ただし、投資信託は投資のプロが運用するため、自分で株を運用する場合よりも影響は少ないです。また、ドル安が進んだ場合は為替差損が発生する場合があります。
米国株を選ぶときに覚えておきたいポイント
投資信託はプロが運用してくれるとはいえ、最低限、商品の概要を理解できるだけの知識は付けておきたいところです。そこでここでは、米国株に関する特に重要な5つのポイントを紹介します。
株式市場の種類
最初に覚えておきたいポイントが、株を取り扱っている市場である「株式市場」の種類です。市場によって取り扱い銘柄の傾向があったり、特定の市場に基づく株式指標があったりします。米国株に関するさまざまな事柄の下知識として必要なため、必ず覚えておきましょう。
アメリカにおける主要な株式市場は以下の2つです。
- ニューヨーク証券取引所(NYSE)
- ナスダック(NASDAQ)
NYSEは、ニューヨークにある世界最大の証券取引所です。ジョンソン・エンド・ジョンソンやエクソンモービル、コカ・コーラ カンパニーなど世界的に有名な大企業が多く上場しています。
また、NASDAQは新興企業が多く上場している株式市場です。ITやハイテク関連が多く、アップルやマイクロソフトなども上場しています。
なお、投資信託で組み込まれている銘柄は、基本的にこれらの株式市場からピックアップされています。
代表的な株式指標
株式指標とは、市場の目安となる数値のことです。算出方法は指標ごとに異なりますが、いずれも特定の条件を定めて、それに該当する銘柄をピックアップすることで算出しています。
アメリカの代表的な株式指標には以下の3つがあります。
- NYダウ:正式名称「ダウ・ジョーンズ工業株化平均」。アメリカにおける代表的な株式30銘柄の平均株価であり、銘柄はS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選出する
- S&P500:アメリカにおける代表的な株式500銘柄の時価総額加重平均株価。銘柄はS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選出する
- NASDAQ100:NASDAQに上場する銘柄の中から、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均を算出したもの
指標を覚えておくべき理由は、ファンドの中に株式指標と連動するように構築された「インデックスファンド」という商品があるためです。インデックスファンドはそれぞれ目指すべき指標が定められており、例を挙げると三菱UFJ国際投信㈱の「つみたて米国株式(S&P500) 」やブラックロック・ジャパン㈱の「iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」はS&P500と連動するように構築されています。
指標の特性を把握しておくことで、ファンドの土台や目指す値動きなどが理解できるようになります。
代表的な銘柄
代表的な株式指標と同じ値動きを目指すインデックスファンドでは、世界的に有名な銘柄を組み合わせて運用していることが多いです。そのため、アメリカにおける代表的な銘柄は理解できるようにしておくとよいでしょう。
これらの銘柄について個別の値動きを予測できるようになる必要はありませんが、どのような企業なのかは分かるようにしておきましょう。銘柄の実例を知るには、ファンドの目論見書に記載されている主要な資産の状況をチェックしましょう。
運用コストの額
ファンドで発生した利益はその100%を得られるわけではありません。これは、利益の一部が運用手数料として差し引かれるためです。なお、運用コストは運営会社ごと、または商品ごとに異なります。
主な運用コストは以下の3種類です。
- 購入時手数料:ファンド購入時に必要な手数料
- 信託報酬:ファンド保有中に必要な手数料
- 信託財産留保額:ファンド売却時に必要な手数料
運用コストは低いに越したことはありませんが、運用コストの低さだけで選ぶのはやめましょう。あくまで重要なのは運用成績であり、運用コストは同じような商品で悩んだときの補助材料として考えるのがよいでしょう。
ちなみに、各種コストはファンドの目論見書に記載されているほか、会社のWebサイトに掲載されている場合もあります。
まずは自分で状況判断できる知識を付けよう
米国株はつみたてNISAで直接買うことはできませんが、米国株を取り扱っているファンドを選んで間接的に買うことはできます。
投資信託という形のため、運用自体はプロが対応しておりリスクは低くなっていますが、それでも自分で状況判断ができる下知識は付けておきましょう。
いくらプロに預けているとはいえ、出資した費用は大切な自分の資産です。まずは選択時のポイントから学び、ファンド購入を通じてアメリカ経済に少しずつ詳しくなることを目指しましょう。
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からNISA・ジュニアNISAやiDeCo/イデコ・企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
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