「社会人の学び直し」ってよく聞くけど、どんなもの?
国も力をいれているみたいだけど、どんな支援があるのかな?
賃金はなかなか上がらないけど、、収入を増やすことはできるかな?
この記事は、そんな疑問にお答えしていきます。
昨年、岸田総理が官民で学び直しへの積極的な取り組みを呼びかけ、政府の支援策として『5年で1兆円』を人への投資の政策に当てると公表しました。
今回は、『社会人の学び直し』の意味、メリット・デメリットと具体的な支援内容をお伝えしていきます。
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リスキリングとリカレント教育の違い
学び直しのキーワードとしてよく出てくるのが『リスキリング』と『リカレント教育』です。
それぞれの意味を混同している人も多く、まずはこのふたつの違いを確認します。
リスキリング(Reskilling)とは
リスキリングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するため、必要なスキルを獲得する/させること」と定義されています。(2021年2月26日開催 経済産業省「第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会」より)
この場合、主体者は主に“企業”で、“自社の社員”にスキルを獲得させることを指しています。
近年ではDX化の流れで、デジタル人材の育成やスキル習得を目的としていることが多いです。
リカレント教育(Recurrent)とは
一方のリカレント教育とは、学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくことを指します。
つまり、『働く⇒学ぶ⇒働く』のサイクルを繰り返していく状態です。
また、リカレント教育の場合は“個人”が主体者になり、学ぶ内容や場所を決めることになるので、多くの場合は職を離れることが前提になります。
リスキリングとリカレント教育の違いを考える際には、主体者は誰かという観点で考えるとより理解が深まるでしょう
学び直しのメリット
次にリスキリングとリカレント教育のメリットを見ていきましょう。
リスキリングのメリット
企業側のメリット
- 生産性が上がる
- 新たな採用コストがかからない
- 学びを成果に反映しやすい
- 安定雇用につながる
業務や社内文化をよく知る社員を教育することで、学んだ内容をスムーズに成果につなげることが可能です。
そのため、新たに人を採用しなくても、人材不足の解消にもつながります。
また、社員の会社への満足度が上がる傾向があるので、安定雇用にもつながり、企業側のメリットは非常に大きいといえるでしょう。
社員側のメリット
- 雇用状態を継続できる
- 業務の生産性が上がる
- 社内での評価や賃金の上昇に繋がり、会社への満足度が上がりやすい
会社の制度なので、就業状態を維持したまま学べるので安心感がありますね。
また業務の生産性が上がるだけでなく、自分の評価や賃金が上がり、会社への満足感が上がるといういいサイクルを作ることができるのもいいですね。
つまり、社会人の学び直しによって収入アップが見込める点は大きなメリットといえるしょう。
リカレント教育のメリット
- キャリアチェンジやキャリアの幅を広げることが可能
- 専門性を持っているなど、即戦力として期待される
キャリアを大きく変えようとする場合は、大学・大学院・専門学校などに入り直すことも選択肢に入るかもしれません。
その場合は職を離れることが前提になると思いますが、専門性を磨くことでキャリアチェンジなど、やりたいことに近づけますね。
学び直しのデメリット
リスキリングでもリカレント教育でも、学ぶことへのデメリットはほぼないと筆者は考えていますが、唯一の問題はコストです。
連続した内容の講座を受講するだけでも数十万円はかかりますし、学校に入学するとなると1年間で100万円以上の学費がかかってしまうことも想定されます。
つまり、学び直しにかかる費用の負担をデメリットを考えることができます。
でも安心してください。
冒頭お話したように、今は国も学び直しを後押ししており、実際にはどのような支援があるのかを次項でまとめていきます。
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学び直しに向けた企業向け支援
- 人材開発支援助成金(厚生労働省)
- 高等教育機関における共同講座創造支援補助事業(経済産業省)
企業向けの支援制度としては、上記のような人材開発支援助成金といった制度があり、いずれの制度も、企業が自社社員への教育や高等教育機関での講座を行った場合に支援が受けられるものです。
他にも東京都など、自治体独自の制度などがあるため、必要に応じて詳細を調べてみましょう。
学び直しに向けた個人向け支援
ハロートレーニング(公共職業訓練、求職者支援訓練)
厚生労働省が行っている事業で、雇用保険を受給している方向けの公共職業訓練と、雇用保険を受給していない方向けの求職者支援訓練の2つがあります。
いずれも受講料は無料で、様々な分野のコースが用意されています。
ハロートレーニングの詳細についてはこちらでご確認ください。
教育訓練給付制度
教育訓練給付制度も厚生労働省が行っている事業で、厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講し修了すると、給付金を受けられる制度です。
講座により、一般教育訓練・特定一般教育訓練・専門実践教育訓練と3つのコースがあります。
教育訓練給付制度についてはこちらでご確認ください。
第四次産業革命スキル習得講座
Reスキル講座と呼ばれることもある第四次産業革命スキル習得講座は、経済産業省の事業で、IT・データ分野を中心とした高度なレベルの教育訓練講座のことをいいます。
有料講座ですが、厚生労働大臣の指定を講座を受けた講座であれば教育訓練給付制度の「専門実践教育訓練給付金」を利用することが可能です。
また、企業の場合は「人材開発支援助成金」の利用ができます。
第四次産業革命スキル習得講座の詳細はこちらからご確認ください。
奨学金
大学や専門学校などに入学する場合は、奨学金の制度を利用することができます。
奨学金といえば日本学生支援機構が有名ですが、社会人でも貸与型で奨学金を借りることは可能です。
他にも学校や自治体独自の制度などもあるので、確認してみてください。
マナビDX
デジタル庁などが実施している、デジタルスキルに関するプラットフォームポータルサイトです。
すべての社会人にとって必須スキルであるデジタルスキルに関して、誰でも学ぶことができる学習コンテンツを紹介しています。
無料と有料のものがありますが、有料でも教育訓練給付制度対象になることもあるので、それぞれのコンテンツをチェックしてみると良いでしょう。
マナビDXの詳細はこちらでご確認ください。
マナパス
金銭的な支援制度ではないものの、社会人の学び直しに際して、どこでどのような講座が受講できるかといった検索を行うことができるサイトです。
マナパスは文部科学省の施策で運営されているため大学などの講座が多い印象ですが、デジタルスキル以外にもいろいろな分野の講座があるので非常におもしろいサイトです。
是非一度、マナパスを覗いてみてください。(詳細はこちらから)
まとめ
今回は「社会人の学び直し」の内容や支援制度などを解説が、いかがでしたか?
想像以上に国からの支援策が多くて驚きませんか?
国がこれだけ力を入れているのは、企業の生産性を上げ、賃金を増加させるいいサイクルを作るための証拠ともいえます。
私たちを取り巻く環境は決して良いとはいえず、特に物価が上昇していながらも賃金が上がりづらい今の状況は非常に辛いですよね!!
公的な制度を十分に使って学び直しを行うことで、まずは収入アップを目指して、物価上昇に強い家計をめざしましょう。
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