「将来子供がほしいけど経済的に不安…」
「子供がいる家庭は毎月手当金があると聞いたけど、実際いくらもらえるの?」
この記事はそんな疑問を持つ方向けのお話です。
子供向けの手当として、「児童手当(子供手当)」と「児童扶養手当」の2種類があります。似たような名前の手当で混同している人も少なくありません。
ここでは、それぞれの手当について、
- 対象者
- 手当の金額
- 支給されるタイミング
をメインに解説します。
児童手当とは
児童手当は、中学校卒業までの児童を養育している人に支給される手当です。
手当の金額
児童1人あたりにつき、支給される手当の金額は以下の通りです。
児童の年齢 | 児童手当の額 |
3歳未満 | 一律15,000円 |
3歳以上小学校修了前 | 10,000円(第3子以降は15,000円) |
中学生 | 一律10,000円 |
支給されるタイミング
児童手当の支給月は、2月・6月・10月の年3回と決まっています。毎月支給されるのではなく、4ヵ月分まとめての支給である点は注意しましょう。
所得制限
中学校卒業までの子供がいる家庭は児童手当を受け取ることができますが、児童手当の受け取りには所得制限があることをご存知でしょうか。
※児童手当の所得制限については、以下の記事で解説していますので、ぜひ確認してください!
所得制限を超えると、基本的な考え方としては「1円も支給されない」ことになります。しかし、ほんの少しの所得の違いで児童手当がもらえるかもらえないか、この差は非常に大きいですよね。
そこで現時点では「特例給付」が設けられており、児童1人あたり5,000円が支給されています。しかし、この特例給付についても政府が廃止の検討に入るなど、児童手当に関するニュースは今後も要チェックと言えます。
児童扶養手当とは
ここからは児童扶養手当を解説します。児童手当と同じく、児童扶養手当も子供向けの給付です。
しかし、児童扶養手当の支給には条件があります。
たとえば、
- 父母が離婚した
- 父(もしくは母)が死亡した
- 父(もしくは母)が裁判所からのDV保護命令を受けた
- 母が未婚
このようなケースに当てはまる場合は、児童扶養手当を受給できます。
つまり、児童扶養手当は、離婚によってひとり親家庭になった世帯などの生活の安定と自立の促進を目的として支給される手当です。
児童手当は中学校卒業までの子供を養育している世帯が等しく受給できるものですが、児童扶養手当の受給には条件があることを覚えておきましょう。
なお、児童扶養手当は18歳に達したあとの3月31日まで受給可能です。
手当の金額
令和2年度の児童扶養手当の金額は以下の通りです。
養育する児童数 | 全部支給 | 一部支給 |
1人 | 43,160円 | 43,150円から10,180円まで |
2人目の加算額 | 10,190円 | 10,180円から5,100円まで |
3人目以降の加算額 | 6,100円 | 6,100円から3,060円まで |
所得制限(令和2年度現在)
児童扶養手当にも所得制限があり、一定の所得を上回っている場合は手当の一部、もしくは全部を支給しないと決められています。所得の制限額以下は全部支給、手当の一部が対象となる場合は一部支給です。
児童扶養手当の所得制限限度額は以下の通りです。
税法上の扶養親族等の数 | 全部支給の所得制限限度額 | 一部支給の所得制限限度額 |
0人 | 19万円 | 192万円 |
1人 | 57万円 | 230万円 |
2人 | 95万円 | 268万円 |
3人 | 133万円 | 306万円 |
4人 | 171万円 | 344万円 |
5人 | 209万円 | 382万円 |
児童手当の所得制限と同じように、児童扶養手当の所得制限も、扶養している親族の人数によって金額が変わります。
たとえば、「シングルマザーが子供2人を扶養している」という場合、児童扶養手当の全部支給の対象者になるには所得が95万円以下、96万円以上268万円以下の所得の場合は一部支給対象者です。
なお、ここでの注意点は収入ではなく「所得」であるという点です。
所得は収入からさまざまな控除を差し引いて算出されます。収入と所得の違いには注意しましょう。
支給されるタイミング
令和元年10月までは児童扶養手当と同様に、年3回の支給でした。しかし、令和元年11月より見直され、年6回に変更されています。現在は、1月・3月・5月・7月・9月・11月の奇数月に支給される点を覚えておきましょう。
終わりに
今回は児童手当と児童扶養手当について、それぞれの特徴や支給額、支給されるタイミングを中心に解説しました。
日本における出生率は依然として低く、低賃金や非正規雇用、教育費の高騰や待機児童など、子供や子育て世帯を取り巻く環境は決して穏やかではありません。
経済的な負担を理由に子供を諦める夫婦もいることを考えると、児童手当は子育て世帯の1つの支えとなる手当です。また、仮にひとり親家庭になったとしても、児童扶養手当を受給することで、経済的な不安を和らげることができます。
児童手当、児童扶養手当といった国の制度を正しく理解し、必要に応じて利用しましょう。
また、子育て世帯・新婚世帯の収入を少しでも補うために、「お金に働いてもらうこと」も検討してはいかがでしょうか。
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