「インフレ下で資産を増やすにはどうすれば…?」
「物価は上がるのに給料が増えなくて苦しい」
この記事は、そんな悩みがある方向けの内容です。
さまざまな商品が値上がりする一方、賃金はなかなか上がらず、収入を少しでも増やしたい方は多いと思います。とはいえ、急に昇給はしませんし、転職をしても給与が上がるとは限りませんよね。
そんなときには「インフレに強い資産」を検討してみましょう。資産は持ち方によってインフレに対する耐性が異なり、中にはインフレ下で価値を伸ばすものもあります。
この記事では、インフレ下で手持ち資産を目減りさせないための、インフレに強い資産を4つ紹介。資産運用の始め方も解説します。
物価は上がり賃金は上がらない背景は?
2022年に始まったインフレは、なぜ賃金アップが伴わないのでしょう?
それは、市場における需要拡大によるインフレではなく、輸入している原材料の高騰によるインフレであるため。単純に生産コストが上がっているだけなので、景気拡大の背景がないのです。
そのため、企業側は収入増が伴っていませんし、業績が上がっているわけでないため、賃上げにも繋がりません。
物価の数字だけ見ればインフレには間違いありませんが、好循環によるインフレとは言えず、むしろ苦しいインフレと言える状況が続いています。
資産の持ち方はインフレに対応する重要なポイント
インフレに対応するには、昇給を要望したり、転職をしたりといった方法もありますが、どちらも企業の業績に頼る部分が大きくなってしまいます。
そこで、個人で完結する方法を考える必要が出てきますが、その1つに「資産の持ち方を変える」方法があります。つまり、現金や預金で保有している資産を、株や金、不動産といった別の資産に変えて保有するということです。
この方法がおすすめな理由は、資産は種類によってインフレに対する耐性が異なるため。
インフレ下では一般的に、現金は保有しているだけだと相対的に価値が下がりますし、預金の金利はインフレに追い付きません。一方で株は物価と同様の値動きをするケースが多く、また、商品の1つである不動産もインフレ下で価値を上げる傾向にあります。
インフレ下の資産選びは、その状況において資産がどのような値動きをするか知ることが重要です。インフレをきっかけに資産選びを初めてもいいですし、前もって資産を複数の種類に分散させておいてリスク分散に取り組むのもよいでしょう。
インフレに強い傾向のある資産4つ
ここからは、一般的にインフレ下において価値を増やしやすい、インフレに強い傾向のある資産を4つ紹介します。それぞれインフレに強い理由が異なるため、その背景と特性を中心に見ていきましょう。
ただ、あくまで基本は「景気拡大を伴うインフレ」における考え方がベースになるため、今回のような「景気拡大を伴わないインフレ」においては値動きが異なる可能性があるのは頭に入れておきましょう。
株式
株式(以後、略称の「株」で表記します)はインフレに強い代表的な資産の1つです。
そもそも株とは企業成績の指標でもあるため、景気拡大が見込まれるインフレ下では企業成績が伸びることで株価も上がりやすくなります。銘柄によってはインフレ率以上に上昇する場合もあります。
この考えを踏まえて、今回の景気拡大を伴わないインフレ下の値動きを見ると、物価が急上昇している反面、株価の上昇傾向は見られません。今回のインフレが、あくまで物価上だけの現象であり、景気拡大を伴っていないためと考えられます。
そのため、「インフレ=株」の構図は必ず適用されるわけではありません。そのインフレが、景気拡大を伴うものかを見極めることが重要です。
不動産
アパートやマンション、貸店舗といった不動産は、資産であると同時に商品でもあります。そのため、不動産もインフレによる物価上昇の影響を受けることになります。
これは、単純に不動産価格がインフレにつられて高くなることと同時に、初期投資に借り入れた借入金の価値が相対的に下がることも関係しています。この傾向は特に需要の高い好立地の物件で起こりやすいです。
一方で、今回の原材料高騰によるインフレ下では、不動産は影響を受けにくい分野でもあります。今回の原材料高騰は原油や小麦、油脂類が主な原因になっていますが、不動産はそのいずれとも関連していないため、保有コストが上がらないのです。
そのため、相対的な資産減により高価な物件は選ばれにくくなる可能性はありますが、一般的な賃貸物件においては需要減少が起こりにくいと考えられます。
外貨建て商品
外貨建て商品とは、海外の通貨を使って金融商品を購入する商品のことです。例えば、アメリカのドルを使った商品には、ドル建て債券やドル建て保険などがあります。
外貨建て商品は、通貨も商品も該当国のものを扱うため、値動きについては日本の状況と関係ありません。日本がインフレ下にあったとしても、該当国のインフレ率がそれ以上なら、日本のインフレに負けない成績となる可能性があります。
また、換金時は日本との通貨レートによって得られる円が変わります。円安になるほど多くの円を得られ、円高になるほど少なくなります。
2022年現在、アメリカは急激なインフレ下にあります。それに伴ってドル高も進行しており、アメリカドル建ての商品に注目が集まっています。
金
金は、「有事の金」と言われるほど絶対的なポジションを持った、世界的に換金性のある商品です。そのため、一般的には通貨の価値が下がったときに強く、社会情勢が不安定になったときや戦時中など、通貨の価値が保障できなくなると価格が上昇する傾向にあります。
インフレ下における金は、相対的に通貨の価値が下がることで資産が減ることを避ける「インフレヘッジ」に対して効果的です。
金は換金性の高い「商品」であり、生産現場でも継続的な需要があることから、インフレの影響を受けて価格が上がりやすい傾向にあります。金を毎月予算に応じて購入する「純金積み立て」という商品もあるため、平時に積み立てておいて、インフレ後に売却するという方法もあります。
金融商品の購入はまずなにをすべき?
初めて金融商品を購入する際には、下記の流れで始めてみましょう。
- 自分の資産状況を確認する
- ポートフォリオを組み立てる
- 長期保有を基本に運用する
そもそも、資産を金融商品に変更するということは、その分すぐに使える現金が減ってしまうことでもあります。そのため、まず金融資産として保有しておける余剰資金を明確にすることが大切です。
また、金融商品の購入は継続的に買い増していくのが基本であるため、月々の予算も決めておきましょう。
予算が決まったら、保有予定の金融商品の種類とその割合を表す「ポートフォリオ」のバランスを決めます。1種類の資産で保有するよりも、値動きの異なる複数種の資産を組み合わせた方がリスクを分散できます。
そして、金融資産は長期保有を前提にしましょう。長期で買い増しながら保有するほど損をする可能性が下がります。短期的には値が下がっても、長期的には値を戻すことがほとんどで、値下がりしている間も買い増すことで最終的にプラスになる確率が上がります。
インフレに備えて普段から資産運用を考えよう
インフレ下では、インフレによるリスクに対応可能な資産を組み合わせて保有することが大切ですが、インフレが起こってからでは効果が薄い場合もあります。
そもそも資産運用とは普段からコツコツ続けるのが基本です。いずれ来る可能性があるインフレリスクを考え、平時からバランスの取れた資産運用を行っていきましょう。
資産運用の第一歩は、備えるべきリスクと自分の資産状況を知ることから。自らの資産を守るために、層の厚い資産形成をしていきましょう。
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