「最近、お菓子とかパンとか、やたら小さくなってない?」
「ランチの値段とかテーマパークの入園料とか、どんどん上がってる気がする…」
今回は、そんな風に感じている方にぜひお読みいただきたい内容です。
上記は昨今の「物価上昇」の一つで、インフレーション(インフレ)とも言われます。
この「物価上昇リスクをふまえた資産づくり・資産運用をしていく必要がある」と私たちのセミナーでは毎回説明しているのですが、その理由をしっかりとお伝えしておきたいと思います。
まずはクイズから解いていきましょう!
(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かい用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご容赦ください。)
クイズ
昨年3月に、菓子メーカー各社が一斉にアイスクリーム商品の値上げを実施しました。
大手5社(江崎グリコ、明治、森永製菓、森永乳業、ロッテ)の値上げ品目数の合計は、いくらでしょうか?
① 129
② 87
③ 45
↓↓↓
↓↓↓(答えはこちら)
↓↓↓
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正解は、(1)です。
各社の概要は以下のとおり。
- 江崎グリコ:パピコ、ジャイアントコーン、アイスの実など 10~50円値上げ
- 森永製菓:チョコモナカジャンボ、サンデーカップなど 10~20円値上げ
- 森永乳業:ピノ、PARM(パルム)など 10~30円値上げ
- 明治:エッセルスーパーカップ、バニラソフトなど 10~50円値上げ
- ロッテ:雪見だいふく、爽など 10~50円値上げ
みなさんはこれらの値上げをご存知でしたか?
上記大手5社以外にも、赤城乳業のガリガリ君リッチや、オハヨー乳業のジャージー牛乳ソフト、井村屋のあずきバーなど、多くの菓子メーカーが主力商品の値上げに踏み切っています。
(ちなみに、ハーゲンダッツも同年6月から値上げしました。)
アイスクリーム以外も2019年に相次いで値上がり
また、昨年に実施済・実施予定の値上げ商品は、アイスクリームだけではありません。
飲料(大容量ペットポトル飲料)
コカコーラボトラーズ、サントリー、キリンビバレッジなど
一律20円値上げ
カップ麺
日清食品、明星、東洋水産など
3~8%程度値上げ
外食
大戸屋、CoCo壱番屋、マクドナルドなど
一部定番商品を値上げ
カフェ
スターバックス、ドトール、タリーズなど
定番コーヒー商品を10~30円程度値上げ
こうした食品関係以外でも様々な商品・サービスの価格が上昇傾向にあります。
例えば、映画やテーマパークもそうですし、昨年2~3月頃にニュース等で話題となりましたが、「引っ越し代」もここ数年で急激に価格が上がっているようです。
なんだか、ため息が出てくるようなお話かもしれませんね…
なぜ、物価が上昇しているのか?
さて、ここで考えてみていただきたいのは、「なぜこれだけ値上げが相次いでいるのか?」
つまり、「なぜ物価が上昇しているのか?」ということです。
根底にあるのは「人手不足」
商品・サービスによって要因は様々ですが、ある1つの共通点があります。
それは、『人手不足』が根っこにあることです。
冒頭のアイスクリームが値上げになった一番の要因は、「物流費の高騰」といわれています。
(実際に報道各社の取材でも、多くのメーカー担当者が上記理由を挙げています。)
物流費が高騰する要因には「石油価格の値上がり」もあるのですが、運送業界の『人手不足』により「人件費が大幅に押し上げられている」ことが大きいようです。
『人手不足』になると、単純にいえば「人財の奪い合い」となり、雇用する企業側は給与・福利厚生などでより良い条件を提示しないと人財を確保できないため、ほぼ確実に人件費は上昇していきます。
帝国データバンクが2018年10月に行った「人手不足に対する企業の動向調査」によると、
運輸・倉庫業界の企業の70.6%が、ドライバーなどの正社員について「不足している」と回答しています。
全業種中3位で、前年同月比+6.9%の上昇率。運送業の人手不足が深刻化していることを表しています。
人手不足により人件費が高騰し、価格転嫁の流れが起きる
このような状況ですから、「運送業の人件費が上昇 → 物流費が高騰 → 食料品等の商品価格に転嫁される」という流れになっているのです。
そして、物流費だけでなく、お店で接客・調理をするスタッフなどの『人手不足』も深刻で、外食産業などを中心に人件費が大きく上昇し、企業は価格に転嫁せざるを得ない状況になっています。
(前述の引っ越し代についても、まさしく『人手不足』→人件費高騰→価格転嫁の流れです。)
今後も物価上昇は続くのか?
では、今後はどうなっていくのでしょうか?
結論から言えば、「まず間違いなく『人手不足』が当面続き、物価は上昇していく」ことになるでしょう。
なぜなら、日本は『人手不足』が続いていく「構造上の問題」を抱えているからです。
「人口減少」と「働き手の減少」が重くのしかかる
その構造上の問題とはズバリ、「人口減少」と「働き手の減少」にあります。
総務省が昨年4月に発表した2018年10月1日時点の人口推計によると、外国人を含む総人口は2017年の同月比で26万3千人少ない1億2644万3千人でした。
減少は8年連続で、減少率は統計開始(1950年)後の最大値となる0.21%です。
1年間の出生数から死亡者数を差し引いた「人口の自然増減」は42万4千人の減少で、“自然減”は12年連続。
高齢者の増加と出生数の減少が背景にあります。
また、年齢層別にみると、「主な働き手」となる15~64歳の“生産年齢人口”が51万2千人減って7545万1千人に。
生産年齢人口が総人口に占める割合は59.7%で、統計開始以来最低となりました。
対策は打たれているが…
もちろん政府もじっとしている訳ではなく、「子育て支援」「女性活躍・シニア活躍」「外国人労働者受け入れ拡大」などを掲げて、人口減少の緩和や「働き手」を増やす施策を打っています。
それでもなお、経済が成熟した日本では、少子高齢化が進んでいくことは避けられず、「働き手」の減少を食い止めることには限界があります。
(諸外国で見ても、G7のような経済が成熟した先進国は、必ず少子高齢化が進んでいきます。今回はその理由を詳細まで綴りませんが、医療技術の進歩・教育費の上昇などの要因を元に、ほぼ確実にそうなるのです。日本が直面している問題は、その少子高齢化のスピードが「速すぎる」ことにあります。)
同時並行で、「働き手が減少していっても、人手不足に陥らないための対策」も進んでいます。
「働き方改革」を掲げ、AIやテレワークの導入など「生産性の向上」を進めることで『人手不足』を解消に繋げようとする動きです。
生産性改革を進めるための法整備を実施し、生産性を向上させた企業に対する助成金等の支援策も始まっています。
しかし、諸外国と比べても生産性が著しく低い日本においては、直ちに効果が出るかどうかは不透明といえるでしょう。
(公益財団法人日本生産性本部の調査によれば、日本はG7諸国中、47年連続最下位です。)
よって、前述のように「人手不足→人件費高騰→価格転嫁(値上げ)→物価上昇」というサイクルが、当面は続いていく可能性が極めて高いのです。
まとめ(私たちができること)
国民が自ら「物価上昇リスクをふまえた対策」をとった方が良い
物価上昇の要因は人手不足だけではありませんし、むしろ緩やかな物価上昇は好景気にも繋がることから、日本の将来について悲観的になりすぎる必要はありません。
ただ、いつもセミナーでお話ししていることですが、
「物価上昇(インフレ)は今後もほぼ確実に続いていく」
「長期的な物価上昇は、生活に与えるインパクトが非常に大きい」
ということを認識したうえで、その対策を進めていただきたい!というのが私たちの考えであり、国の方針です。
仮に金利が0%の貯金(現在の預貯金の金利がほぼそうですね)で100万円を30年間眠らせておくと、
毎年2%の物価上昇(政府の目標がこれです)をしていった場合、その実質的な価値は「約55万円」にまで減ります。
「物価が上がる」ということは、相対的に「お金の価値が下がる」ということですから。
この、「長期的なお金の価値の減少」に負けないためには、「収入をどんどん上げる」か
「投資・運用で資産を育てていく」以外に道はありません。
だれでも直ぐに始められるのは「投資・運用で資産を育てていく」こと
国は上記のどちらも後押ししようとしていますが、後者の「投資・運用で資産を育てていく」ために、iDeCo(イデコ)やつみたてNISAなどの『税優遇付きで積み立て投資ができる制度』を積極的に拡充しているのです。
もちろんキャリアアップを通して収入を上げていくのも大事なのですが、仕事で収入を上げるのは人それぞれの事情で難しいケースも多いと思います。
なので、私たちは日々「投資・運用で資産を育てていく」ことの重要性をお伝えしているのです。
投資・運用は何百万~何千万円といった大きなまとまったお金が必要と勘違いされている方も多いですが、それは誤解です。
月1万円くらいからの少額投資でも、預貯金で眠らせておくよりよっぽど増える期待値は大きくなります。
でも、日本全体ではまだまだ実践できていない方が多いですし、そもそも「長期的な物価上昇リスク」をしっかりと認識できている方が少ない、という現状があります。
「これまで投資・運用の『必要性を考えるきっかけ』や『始めるきっかけ』がなかった」とあなたも思われているかもしれませんし、周りにもたくさんいらっしゃるはず。
ぜひ、そんなお友達やお知り合いに「物価上昇に負けないためにも、プチ投資を始めてみよう!」というメッセージを送っていただき、これを機に何らかのアクションを起こしていただきたいと思います。
弊社ではiDeCoやつみたてNISAのオンラインセミナーを毎月必ず開催していますので、ぜひご活用くださいね。
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、iDeCo/イデコやつみたてNISA、企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo・つみたてNISA等の活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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