独身の人って、みんなどれくらい貯金してるのかな?
独身の場合、どれだけ貯蓄しておけばいい?
この記事は、そんな疑問をお持ちの方向けの内容です。
弊社では、30代~40代を中心に「ご夫婦の方」も「ご独身の方」もセミナーや個別相談にいらっしゃいます。
これまで世代別に「貯金(貯蓄)に関するデータ」をまとめてきましたが、今回はご独身の方に絞ってみました。
いかほどなのか、まずは一緒に予想してみましょう!
【クイズ】
金融広報中央委員会が2019年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」によると、単身(独身)世帯の金融資産保有額の「平均値」はいくらでしょう?
① 1200万円程度
② 900万円程度
③ 600万円程度
④ 300万円程度
↓↓↓
↓↓↓(答えはこちら)
↓↓↓
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正解は、③です。
上記は全世帯の平均値なので、ちょっとイメージがつかない方もいるかと思います。
世代別と一緒にまとめると、下記の通りです。
2019年 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 金融資産保有額「平均値」
また、他にも似たような調査で、総務省が実施する「全国単身世帯収支実態調査」があります。(直近のデータが公表されてるものは平成26年版)
こちらの調査は「男性」「女性」と分かれているので、それぞれ抽出するとこうなりました。
平成26年 全国単身世帯収支実態調査(勤労者世帯)貯蓄現在高「平均」
男性
女性
いかがでしょう?
調査によってバラつきがありますが、独身の方の平均貯蓄額について、およそのイメージを掴んでいただけたのではないでしょうか。
平均値と中央値
ここで、注意点があります。
別の記事でも解説しましたが、「平均値」よりも重視すべき指標として「中央値」があります。
前述の「家計の金融行動に関する世論調査」では、「中央値」も下記のように公表されています。
2019年 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 金融資産保有額「中央値」
平均値では全体で645万円だったのが、中央値ではなんと45万円。
かなり大きな差となっています。
驚いた方も多いのではないでしょうか。
平均値と中央値の違い
平均値とは、「全ての回答結果の合計を、回答した人数で割る」ことによって出てくる数値です。
もう一つの中央値とは「回答結果を多い順(または少ない順)に並べた時、ちょうど真ん中に位置する人」の数値を意味します。
平均値の方が、極端に多い(または少ない)人の数値も足し合わせるので、全体の数値が実態とかけ離れてしまうことがあります。
(貯蓄額10億円のような人もカウントしてしまうわけです)
逆に中央値は、極端に多い(または少ない)人ののデータは除外されて、「だいたい真ん中くらいの人」のデータが分かります。
一般生活者の調査では中央値の方が実態を反映しやすいとも言われているため、平均値だけでなく中央値もセットで参考にするようにしてください。
※平均値と中央値の違いについては、こちらの記事で解説していますのでご参考ください。
実際、独身の人はどれくらい貯金しているのか?
中央値のデータを鵜呑みにしてはいけない
先ほどの中央値だけを見ると極端に少ないので、「本当にこれしか貯金してないの?」と思う方もいるはずです。
これを僕の推測ですが、実際は「もっとある」はずです。
調査では、預貯金以外にも「財形や積立保険」など他の金融資産も含めての金額をヒアリングしていますが、、、
恐らく、預貯金だけしか申告していない人が多数含まれていると思われます。
また、預貯金の額も少なめに申告する人が多い傾向にありますので、調査結果よりも実態の金額は大きい可能性が高いはずです。
(これまで多くのご相談者から保有資産・貯蓄額等をヒアリングすると、だいたい上記のような傾向があるのです。)
「みんな貯金してないから大丈夫」とは考えないようにしてくださいね。
FPの現場感覚で言うと…
ではでは、これまで「独身の方のご相談」をたくさん受けてきたFPとして、“現場感覚”ではどれくらいなのかをお伝えします。
(「実家暮らし」or「一人暮らし」など、状況は人それぞれだと思いますので、細かい前提条件は抜きにして大まかな数値とさせていただきます。)
独身男性の平均貯金(貯蓄)額
20代 50~100万円
30代 200~300万円
40代 300~500万円
50代 1,000~1,200万円
60代 2,000~2,500万円
独身女性の平均貯金(貯蓄)額
20代 100~200万円
30代 300~500万円
40代 700~1,000万円
50代 1,200~1,500万円
60代 2,000~2,500万円
前述の「全国単身世帯収支実態調査」では男性の方が平均貯蓄額が多かったですが、実際はそんなことはありません。女性の方が多いと思われます。
(ほんとは言い切るのは良くないのですが、ほぼ間違いないと感じています)
女性のほうが若いうちから「将来に対する備え」に敏感な傾向があり、逆に男性は「なんとかなるだろう」と目を背ける人が多い傾向にあります。(特に若い世代)
ただ、50代くらいになると男性もだいぶ追い上げてくるケースが多いので、60代では同額とさせていただきました。
いかがでしょう?
上記はあくまでもFPとしての肌感覚でして、わざわざ相談に来られる「お金のアンテナが高い人」の平均値と言えるかもしれません。
繰り返しますが、参考程度にしておいてくださいね。
「自分は十分な貯金ができていない」と感じたら
今回はデータとFPの現場感覚から平均貯蓄額についてお伝えしましたが、ぶっちゃけて申し上げると「平均値はあまり気にしなくて良い」ものです。
職業や収入、住んでいる地域など人それぞれですし、
他人は他人。ご自身とは全く関係ありません。
それよりも、「将来こんな暮らしがしたい」といった目標・ゴールに対して、今の貯蓄スタイルのままでいいのか?を考えるようにしてください。
その上で、「十分じゃない」「足りない」と感じるのであれば、やはり何らかの対策が必要です。
詳細は別の記事で解説していますが、ポイントは2つ。
- 「強制力」を使って着実に貯めていく
- 「iDeCo」や「つみたて(積立)NISA」など国の制度を使った投資・運用で、「お金を育てていく」
ぜひ、将来の夢や豊かな暮らしを実現するために、何らかのアクションを起こしましょう!
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、iDeCo/イデコやつみたてNISA、企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo・つみたてNISA等の活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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