こんにちは。あしたばアシスタントFP(ファイナンシャルプランナー)の舘野です。
万が一の事態に備えて、生命保険や損害保険に加入している人は多いでしょう。
保険は、「もしもの際に保険金・給付金がもらえるもの」と考え、加入する際にはつい保障(補償)内容や保険料に着目しがちです。
しかし、保険にはメインとなる保障(補償)の他にも、付帯サービスがついており、上手に活用することで日々の生活における困りごとをサポートしてくれます。
今回は、この「保険の付帯サービス」について、具体例を交えながらご紹介します。
付帯サービスとは
端的にお伝えすると、保険の付帯サービスとは加入者に向けて提供している保障(補償)以外のサービスを指します。
付帯サービスの対象者
一般的には、契約者や被保険者であることが多いですが、時には対象者の範囲を同居の家族や配偶者の親などに広げていることがあります。
付帯サービスの料金
無料で付帯されていることがほとんどです。しかし、「相談1回のみ無料(次回以降は有料)」といったケースや、毎回サービスの利用料がかかることもあります。
付帯サービスの内容
生命保険の付帯サービスは、介護や医療に関連するものが多いという特徴があります。
一方、損害保険は事故時の対応や緊急時のトラブル対応などがあります。
保険の付帯サービスの一例
ここからは、サービスの概要を解説した上で、どのような時に利用すると便利か・どのような人が利用すると良いのかについてもお伝えします。
生命保険の付帯サービス
生命保険の付帯サービスは健康や医療に関する各種相談であることが多く、特に健康相談やセカンドオピニオンサービスを付帯している保険会社はたくさんあります。
①健康相談サービス
医師や看護師、保健師といった専門家に相談でき、中には24時間365日対応していることがあります。
「ちょっとした体の不調を感じる」「健康維持のために何かアドバイスがほしい」と思っている人には最適です。
②介護・育児相談サービス
介護や育児は、1人で抱え込まずさまざまな人に相談することで解決策が見つかることも多く、保険会社の中には介護サービスや育児サービスを提供している場合があります。
介護サービスはケアマネージャーや看護士、育児サービスは医師や管理栄養士が対応してくれます。
学資保険には育児サービスが付帯されていることが多いため、「離乳食について聞きたい」「子供がなかなか泣き止まず困っている」という相談にも親身に回答してくれます。
③セカンドオピニオンサービス
例えばがん罹患時に、「治療法についていくつか選択肢があり決められない」「他の治療方法がないか探りたい」「担当医の意見を別の角度からも検討したい」といった気持ちがある場合はセカンドオピニオンサービスを利用すると便利です。
たいてい、電話やオンライン面談で相談でき、大きな病気になった際にも納得のいく治療を受けることができます。
セカンドオピニオンとは、診断や今後の治療方法などについて、現在診察を受けている医師や医療機関に、「第2の意見」を求めることをいいます。
④医療機関検索・情報サイト
健康や医療に関わるさまざまな情報を保険の付帯サービスを利用することで検索できます。
また、例えば先進医療を提供している都道府県ごとの医療機関を検索できるサービスなどもあります。
先進医療の技術名などさまざまな条件から、ふさわしい先進医療を検索できることもあり、「先進医療に関する情報が知りたい」「健康に関するコラムが読みたい」といったニーズに応えてくれるサービスといえます。
損害保険の付帯サービス
損害保険には自動車保険や火災保険などがあり、損害保険会社が提供する付帯サービスの多くは故障や事故時の対応の際に利用できるものです。
①ガソリン配達サービス
事故や故障で走行不能になった場合に、ガソリンもしくは軽油を届けてくれるサービスです。
急な燃料切れで走行できないときに、このガソリン配達サービスは非常に便利ですよね。
車の利用頻度が高い人は、このようなサービスがあることを知っておくと良いでしょう。
②故障相談サービス
車の故障や車両トラブルで困っているときに、整備士の資格を持つ担当者に電話で相談できるサービスです。
「なんとなく車の調子が悪い」
「車が故障したが取り急ぎ相談したい」
といった場合に役立ちます。
③住まい急行サービス
うっかり鍵を紛失したり、トイレや洗面所の水漏れなど、日常生活に潜むさまざまなトラブルを解決してくれるのが住まい急行サービスです。
鍵や水まわりのトラブル時には、専門スタッフが現場にかけつけて処置を行い、たいてい365日24時間受け付けています。
決して小さくないトラブルであり、すぐに解決に来てくれると安心ですよね。
Tweet
保険の付帯サービスを使う上での注意点
注意点①対象者やサービス利用料を確認する
先述の通り、保険の付帯サービスは保険会社ごとに内容が異なります。
そのため、付帯サービスの対象者や利用料も保険会社が独自で設定しているため、利用前に付帯サービスの利用対象者か、無料で利用できるのかという点は必ず確認しましょう。
注意点②証券番号や契約番号が必要
付帯サービスは保険の契約者・被保険者を対象に提供しているサービスであり、利用時は(その保険会社の)契約者・被保険者かどうかという点をチェックされます。
一般的には、利用時に証券番号や契約番号、さらにご自身の生年月日などを問われますので、証券番号等は予め確認しておくとスムーズにサービスが利用できます。
注意点③あくまでも”付帯”サービスであることを忘れずに
「無料で健康相談ができる!」「セカンドオピニオンサービスを利用してみよう」と、各種付帯サービスを積極的に利用することは問題ではありません。
ただし、あくまでも保険に付帯されたサービスであることを念頭に利用することが大切です。
例えば、健康相談を考えてみると、本来であればかかりつけ医など適切な医療機関等に相談すべきことであり、付帯サービスはその名の通り「サービスとして」提供しているものです。
時には、電話口で長時間待たされたり、利用時間に制約があって希望するサービスを利用しづらいこともあるでしょう。
「もっと詳細なアドバイスが欲しい」「〇〇の場合はどうなのか」といった詳細な疑問や相談に対しては、満足な結果が得られないこともあります。
場合によっては適切な医療機関やサービスを利用する必要があることを忘れないでください。
付帯サービスがついているか確認する方法
ここまでお読み頂くと、「加入している保険には何らかの付帯サービスがついているのだろうか」「付帯サービスの内容を確認するにはどうすればいい?」と疑問に思う方がいらっしゃるでしょう。
付帯サービスの詳細は、主に以下の方法で確認できます。
確認方法①保険会社のホームページ
加入している商品の詳細が書かれたページにアクセスすると、商品の紹介の他に、該当商品に加入することで利用できる付帯サービスが紹介されている場合があります。
なお、保険会社によっては「提供サービス一覧」という形で、保険会社が提供するサービスの全てを確認できることがあります。
この場合は、それぞれのサービスについて、「このサービスを利用できるのは〇〇商品の契約者様です」などと注記されているので、加入している保険商品が該当するか確認するとわかりやすいです。
確認方法②提案書やプラン
加入前に作成された提案書やプランに付帯サービスが書かれていることがあります。
保障(補償)内容が記載されたページのさらにうしろに、利用できる付帯サービスが書かれていないか確認してみましょう。
確認方法③商品パンフレット
付帯サービスを確認する方法として、一番わかりやすいのは商品パンフレットを確認する方法です。
パンフレットの場合は、付帯サービスについても詳細が記載され、説明がわかりやすいのが特徴です。
手元に商品パンフレットがない場合は、保険会社の担当者に連絡するか、ホームページ上でPDF形式で閲覧すると良いでしょう。
付帯サービスの内容を確認して上手に活用しよう
日常生活において、常に保険のことを考えている人はほとんどいません。
「保険に加入したっきり、中身を見ていない」
「付帯サービスがあるなんて担当者から聞いたことがないな」
このような状況の方も少なくないのではないでしょうか。
この機会に、一度加入している保険に何らかの付帯サービスがあるかチェックしてみると良いでしょう。
また、弊社あしたばでは生命保険・損害保険の加入内容(付帯サービスを含める)について、随時ご相談を承っています。
些細な疑問・質問でも遠慮なくご相談ください。