大切な家族の一員として、犬や猫などのペットを飼っている人も多いでしょう。
また、おうち時間の増加に伴い、これからペットを飼いたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、ペットも生き物であり、病気やケガのリスクがあることはもちろん、他にもさまざまな費用がかかります。
今回はそんなペットに焦点を当て、実際にどれぐらい費用がかかるものなのか、また、万が一の事態に備えられるペット保険についてご紹介します。
※今回掲載する費用はあくまでも筆者の実体験を交えた一例であり、必要な費用はペットの年齢や環境など個体差が大きい点をお含み置きください。
ペットにかかる日用品費は?
まず、ペットとして飼育することの多い犬や猫を飼った場合の日用品の費用をご説明します。
筆者もラグドールという種類の大型のオス猫(成猫平均体重7~9㎏)を1匹飼っていますが、月々にかかる大体の費用は以下の通りです。
◆大型猫1匹のひと月分の日用品費◆
- キャットフード代…4,000円
- おやつ代…3,000円
- トイレ砂・シーツ代…1,500円
合計8,500円程度
ちなみに初期費用としては、上記以外にケージやトイレ本体、キャットタワー、爪とぎ、ベッドなどを一度に揃えますので、約3~5万円は見ておいた方が良いでしょう。
筆者の猫は大型の猫であり、フード代が比較的かかるものの、小型の猫なら月々5,000円以内に収めることも可能です。
また、犬も、柴犬などの中型犬までは大型猫と同じぐらいの費用で飼育が可能です。
ペットにかかる医療費は?
ペットにかかる費用のうち、大きな出費となるのが医療費です。
ここからは飼い始めたときから具体的にいくらぐらいの医療費がかかるのかを見ていきましょう。
避妊・去勢手術
まず、飼い始めるときには避妊・去勢手術を行う場合が多いです。
その後の病気の予防や、成熟期の動物自身のストレス軽減のためにも、将来的に繁殖の予定がない場合には避妊・去勢手術を行ったほうが良いとされています。
◆犬・猫の場合の避妊・去勢手術費用◆
- 避妊手術…20,000~30,000円程度
- 去勢手術…10,000~20,000円程度
動物病院によっては、上記以外に術前検査を泊りがけで行うところもありますが、そうなるとさらに費用がかかりますので、詳しくは近所の動物病院に問い合わせてみましょう。
ワクチン接種およびフィラリア予防
健康でも、年に一回のワクチンは必須であり、猫の場合は3種混合ワクチン、犬の場合は狂犬病ワクチンが一般的です。(費用はそれぞれ5,000~7,000円程度が相場です。)
ワクチンの種類は様々で、外出機会の有無や頻度によって接種するワクチンを決めることが多く、たとえば筆者の猫は一切外には出さない完全な家猫ですが、そういった場合は3種混合ワクチン1種類で十分病気から身を守ることができます。
一方、外に連れ出す機会が多い猫の場合には、4種以上の混合ワクチンを選んだ方が安全です。
また、散歩が欠かせない犬の場合には、狂犬病ワクチン以外に混合ワクチンも接種する家庭もあります。
さらに広く浸透しているのが「フィラリア」という寄生虫による病気を予防するための薬の使用です。
フィラリアは主に犬がかかりやすい病気として知られていますが、猫にも発症例はあり、蚊を媒介として感染するので、家の中だけで飼っている猫でも感染リスクはあり、費用は3か月分で6,000~10,000円程度と比較的高額な薬です。
ノミやダニ対策も兼ねているため、犬の場合にはワクチンとは別にこの薬を与えることを推奨される場合がほとんどです。
※「アニコム損害保険会」の調査結果をもとに筆者にて図解作成
犬にはワクチン接種に加えてフィラリア予防を行うケースが多いことや、サプリにお金をかける家庭も多く、猫にかける費用とは大きく差がついています。
大きな病気にかかる費用
ペットもずっと健康体であることが望ましいですが、私たち人間と同じように病気になってしまうことも残念ながらあります。
軽い風邪のような症状の場合には、通院が1、2回で済むこともありますが、もしも大きな病気を患ってしまうと、定期的な通院や投薬だけでなく手術が必要になることもあります。
※複数の動物病院のページを参考に筆者にて表作成
表を見るとわかる通り、動物の医療費は基本的に高額です。
また、人間は必ず健康保険に加入し、1~3割の自己負担で治療を受けることができますが、ペットの診療は自由診療となっており、各動物病院で治療費が決められるシステムです。
そこには当然、健康保険も適用されません。
また、ペットは人間とは違い、自らの意思で安静を保つなどのコントロールができないため、人間よりも治療期間が長くなることが多く、治療費もどんどん高額になってしまうケースが非常に多いです。
ずっと健康体なら良いのですが、もしも病気になってしまったときには一度に大きな出費になってしまう可能性が高いということを覚えておきましょう。
ペット保険とは?
高額になりがちなペットの治療費に対する備えとして、ペット保険に加入しておくことがあります。
私たち人間も医療保険に入ることによって、万が一の入院や手術に備えることがありますが、同じようにペットの治療費に対応している保険があるのです。
ペット保険のサービス内容について
ペットがケガや病気で通院・入院・手術などをした場合に手当てが支払われる保険が、ペット保険です。
人間の医療保険では風邪などの軽い症状による通院は保険金支払いの対象外になっているケースが多いですが、ペット保険では軽い風邪などによる通院から支払いの対象になっているのが特徴です。
種類によって受けられるサービスは様々ですが、筆者が飼い猫のために加入している保険会社の商品では、受け取ることのできる手当ての割合を5割にするか7割にするか(自己負担割合を5割にするか3割にするか)を選ぶことができ、家計の状況に応じて保険料を抑えることもできます。
また、治療費の手当て以外にも、年に一度腸内検査を無料で受けられるサービスや、迷子になったときの捜索サービスなども付いており、ただただ掛け捨てであるという感覚は薄いです。
これ以外にも、保険会社によっては治療費100%補償のプランが用意されているところや、お別れの際の火葬費用が支払われるサービスがあるところもありますので、いくつか比較してみて、自分の希望に合うところで加入すると良いでしょう。
保険金の支払いには支払限度額や限度日数が定められている場合が多いので、その点も含めて色々と比較検討してみましょう。
ちなみに、筆者が入っている保険には下記のような限度設定があります。
●通院・入院…1年間のうち20日まで。また、金額は1日につき1万円まで。
●手術…1年間のうち2回まで。金額は1回につき10万円まで。
また、ワクチンや避妊・去勢手術については保険金支払いの対象外です。
ただし、避妊・去勢手術については市区町村によっては助成金が出る場合もありますので、手術前に確認して少しでも費用を抑えましょう。
ペット保険の保険料について
ペット保険の保険料は会社や商品によっても様々ですが、安いものだと月々1,000円代から加入できる商品もあり、ペットの年齢が若いうちに加入する場合には高くても3,000~4,000円ほどで十分な補償内容の保険に入ることができます。
人間と同じように高齢になればなるほど保険料は高くなっていく傾向にあり、9歳頃からは新規の加入ができないところもありますので、早めの検討がおすすめです。
また、治療費に比例して、大型の動物になればなるほど保険料が高くなる傾向にあります。
猫は種類による保険料の差がなく一律のところが多いですが、犬は犬種によって保険料が変わることが一般的で、小型犬・大型犬といった大きさによる分類だけでなく、かなりマイナーな犬種まで個別に細かく保険料が定められていることが多いです。
保険料は必ずしも高くなるだけでなく、保険会社によっては一年間の保険の利用状況に応じて、次年度の保険料に「健康割増引き」という割引が適用され、初年度よりも二年目以降のほうが保険料が安くなる場合もあります。
たとえば、通院回数が一年のうちに0回であれば10%割引、1~5回であれば5%割引というように、健康であればあるほど保険料が安くなるという仕組みです。
ペット保険に加入するメリット
ペット保険への加入する場合のメリットは主に以下の3点です。
メリット1:早期治療や早期回復につながる
ペット保険は、免責金額が設定されていないことがほとんどですので、少額の治療費からも保険を請求可能である点が大きな特徴です。
このことから、「治療費はペット保険で請求できるから早めに病院に連れて行こう」という気持ちを抱きやすく、病気の早期発見や早期治療につながる点はメリットといえます。
メリット2:治療費の負担が減る
加入しているペット保険の補償内容に応じて、保険会社が費用を支払うため、飼い主の費用負担が軽減できます。
人間と同様、ペットの平均寿命の伸びもあって、長生きに伴う病気やケガのリスクはさらに高まっています。
また、治療費が思いがけず高額になることも少なくなく、ペット保険に加入することで「急な支出に対応できない」という事態を回避可能です。
メリット3:治療方法の選択肢が増える
経済的な負担を理由に、希望する治療を受けられない(ペットに受けさせてあげられない)のは家族としても心苦しいでしょう。
ペット保険によって自己負担額を抑えることができれば、治療方法の幅も広がるかもしれません。
ペットにとって最適な治療方法を選択するためにも、万が一の際の費用はペット保険でカバーできるような環境づくりも意識すると良いでしょう。
まとめ
- ペットの医療費は高額!少額でもペット保険には加入しておくことがオススメ
- ペット保険に加入する際には、保険料だけでなく利用限度額や限度日数もチェックしよう
- 保険料が高めの保険の場合には無料検診など付帯サービスが付いていることもあるので、必ずしも割高ではないことも!
- 避妊・去勢手術は保険の対象外だが、市区町村によっては助成金もある
ペットは家族の大切な一員ですので、万が一の事態の際、治療を経済的な理由で断念するようなことがないように、日頃から備えておきましょう。
今回はペット保険についてご紹介しましたが、もちろん私たち人間の医療の備えも忘れずに行いたいところです。
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