2020年11月3日に実施される米大統領選挙。
世界が注目する4年に1度のビックイベントを目前に控え、株価がどのように動いているかをチェックしておきましょう。
合わせて今後の見通しについても、軽く触れたいと思います。
2020年9~10月の各種株価指数の動き
① 日経平均株価
9月末 23,185.12円 前月比+45.36円(+0.20%)
10月末 22,977.13円 前月比▲207.99円(▲0.90%)
② TOPIX(東証株価指数)
9月末 1,625.49ポイント 前月比+19.62ポイント(+1.22%)
10月末 1,579.33ポイント 前月比▲46.16ポイント(▲2.84%)
③ マザーズ指数
9月末 1,226.58ポイント 前月比+104.94ポイント(+9.36%)
10月末 1,171.25ポイント 前月比▲55.33ポイント(▲4.51%)
④ NYダウ(ダウ平均株価)
9月末 27,781.70ドル 前月比▲648.35ドル(▲2.28%)
10月末 26,501.60ドル 前月比▲1,280.10ドル(▲4.61%)
⑤ S&P500
9月末 3,363.00ポイント 前月比▲137.31ポイント(▲3.92%)
10月末 3,269.96ポイント 前月比▲93.04ポイント(▲2.77%)
⑥ ナスダック総合
9月末 11,167.51ポイント 前月比▲607.95ポイント(▲5.16%)
10月末 10,911.59ポイント 前月比▲255.92ポイント(▲2.29%)
⑦ VIX
9月末 26.37ポイント 前月比▲0.04ポイント(▲0.15%)
10月末 38.02ポイント 前月比+11.65ポイント(+44.18%)
※上記の各種株価指数については、こちら↓の記事をご確認ください。
ザックリとした市況分析
大統領選を前に「リスクオフ」ムード
上記の通り、2020年の9~10月は日本も米国も全体的に下落相場でした。
「これ」という1つだけの理由で説明することは難しいですが、「荒れ相場に備えて投資家が“守り”に入っている」ことが見て取れます。
世論調査では、選挙戦を有利に進めているのは民主党候補のバイデン氏。
でも前回の選挙で共和党候補のトランプ氏は下馬評を覆しましたし、更に今回はトランプ氏が負けたとしても、「投票の不正」を主張して結果を認めない可能性が取り沙汰されています。
このように米大統領選の行方が不透明なので、意図的に保有する株式を売却して現金を積み増し、選挙戦後の株価乱高下に備える動きが出ているものと考えられます。
(多くの投資家が株式を売却すれば、株価も下がります。)
VIXの急上昇は要チェック
単純に株価を見るだけでなく、「VIX」にも注目しましょう。
VIX(ヴィックス)とは、ボラティリティ・インデックスの略称で、「恐怖指数」とも言われます。
※シカゴオプション取引所がS&P500の「オプション取引」の値動きをもとに算出・公表しています。
もう少し具体的に言うと「市場全体が、近い将来に株価がどれくらい変動すると予測しているかを表す数値」であり、
VIXの数値が大きければ大きいほど、市場が今後の株価変動を不安視しているということになります。
一般的に「平常時は10~20程度」とされていますが、30を超えると景気や企業の業績悪化が予想されている状態で、株価の暴落局面では40~50にも達します。
50を超えてくるケースは稀(まれ)ですが、リーマンショックの時は89.53、今年2~3月のコロナショックの時には85.47を記録しています。
先ほどのデータで、9月末のVIXは26.37で「平時よりやや高い」という程度でしたが、
10月末は38.02という「警戒水域」に。(10月28日には40.28まで上昇していました。)
それだけ、世界の投資家が不安心理を抱えているということでしょう。
株価は、中長期的には経済規模と企業の業績を反映していくものですが、短期的には市場(投資家などの市場関係者)の「心理」を反映するものですので、
結果的に株価が下がっている要因にもなっていると考えられます。
今後の見通し
大統領選後は、どちらが勝利しても短期的には「荒れ相場」になる可能性が高い
VIXの急上昇が物語っているように、大統領選後はトランプ氏が勝ってもバイデン氏が勝っても、当面は株価が乱高下しやすい「荒れ相場」になる可能性が高いと考えています。
前述の通り、トランプ氏が選挙結果自体を否定して法定闘争のような事態が発生すれば、大きな混乱が生まれます。
また、どちらの候補も「減税・増税」「エネルギー」など政策が両極端なので、当選後も期待と不安が入り混じって「株価のアップダウンが激しくなる(=乱高下)」可能性は高くなると思われます。
中長期的には、米大統領選の影響は限定的
短期的には上記のように荒れ相場になりそうですが、中長期的には大して影響は出ないと考えています。
先ほども触れた通り、株価は「中長期的には経済規模と企業の業績を反映していくもの」
米大統領がだれになっても、今後の「世界の人口増・所得増→消費増→企業の収益増→経済規模拡大→株価上昇」という大きな流れは、決して変わらないためです。
詳細は、改めて別の機会で解説します。
一般投資家の方に持っておいていただきたい「心構え」
記事の序盤でも書きましたが、市場関係者は株式資産を売却して現金を積み増す(=株式の持ち高を減らす)動きも多いようです。
株価が乱高下する際の一時的な下落局面は「押し目買い」のチャンスでもありますので、それ狙ってのことでしょう。
であれば、一般投資家のみなさんも同じように「今のうちに売って、下がったら買おう」という行動を起こせば良いのでしょうか?
結論、それはやめておきましょう!!
先ほどの持ち高を減らすアクションを起こしているのはプロの投資家です。
彼らは、日々企業との対話を重ね、将来の業績を織り込んで現在の株価の理論値を弾き出す作業を積み重ねています。
決して根拠なく「高い・安い」を判断しているわけではありません。
多くの一般の方は、短期的な視点で「株価が上がった・下がった」に一喜一憂し、“なんとなく”今が高い・安いと判断するため、間違ったアクションをしがちです。
みなさんも絶対そうだとは言いませんが、「そうなる可能性も十分ある」と認識しておいた方が、賢明な判断をできる可能性が高いのではないでしょうか。
あくまでも、長い目で投資を継続する姿勢を貫いていただきたいと思います。
(気持ちがブレそうになった時こそ、みなさんに本質をお伝えしてサポートするのが、私たちあしたばFPの役目です!)
以上、FP安藤の私見ではありますが、大統領選前の株価の値動きを分析し、その後の見通しをお伝えしました。
どう転んでも、大統領選後の動向は「じっくり見守る」ことをお勧めします。
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