保育料ってみんな一律なの?
1人目と2人目では保育料が違うって本当?
今回はこのような疑問を持つ方向けの内容です。
「4月からの職場復帰に伴い、子供が保育園に通い始めた」というご家庭もあるでしょう。
また、最近では保活を意識して、4月から9月といった年度の上半期に出産する人も増えているのが現状です。
子供がいる共働き世帯にとって、保育園に関わる話題は非常に気になりますよね。
その中でもやはり毎月の保育料は、固定費としての支出にもなるため、きちんと理解しておきたいものです。
保育料は主に5つの要素を基準に決められており、子供の人数や保育園を利用する時間によって、保育料が異なります。
なお、保育料は自治体や保育園ごとに大きく異なるため、ここでは認可保育園(国や自治体が設定している基準を満たし、都道府県知事の認可を受けた保育園)をモデルとして話を進めていきます。
※保育料の詳細は、保育園のある自治体等へお問い合わせ・ご相談ください。
保育園と幼稚園って何が違うの?
出産後も仕事を続ける女性が増え、「子供を保育施設に預けて働く」というスタイルが一般的になってきました。
子供を預ける施設には保育園と幼稚園の2種類があり、似ているようで、実はいくつもの違いがあることをご存知でしょうか。
保育料の説明の前に、まずは保育園と幼稚園の違いを解説します。主な違いを表にまとめました。
区分 | 保育園 | 幼稚園 |
対象年齢 | 0歳から就学前 | 満3歳から就学前 |
開所日数 | 300日以上 | 39週以上(春・夏・冬休みあり) |
保育料 | ・市町村ごとに決定 ・所得に応じた負担 | 公立の幼稚園は市町村ごと、私立の幼稚園は幼稚園ごとに決定 |
保育時間 | 11時間以上の開所 | 4時間を標準 |
参考:全国保育協議会【保育園と幼稚園の比較表】より
上記の表からもわかる通り、保育園はなんと0歳から預けることができます。
また、保育園には春休みや夏休みがない、というのも大きな特徴です。長期休みがあると、保護者はその都度仕事を休まなければならず、家庭と仕事の両立が難しいためです。
なお、保育園は「親が働いている子供が通う場所」というイメージを持っていませんか?
もちろん親が働いており(就労している)、自宅で子供の面倒を見ることができないため保育園を利用するケースが非常に多くなっています。
しかし、親が働いている場合以外にも、親が病気・介護状態である場合や、妊娠・出産前後(産育休中)という場合でも保育園を利用することができます。
「保育(園)を必要とする理由」は家庭ごとに異なる点は覚えておきましょう。
認可保育園の保育料はどうやって決まっているの?
ここからは保育料がどうやって決まるのかを解説します。
※あくまでも一般論で、例外や個別ケースはこの限りではありませんのでご注意ください。
保育料は以下の5つの要素を元に決定されています。
- 世帯所得
- 子供の人数
- 子供の年齢
- 自治体
- 保育時間
①世帯所得
所得とは給与の支払金額から給与所得控除額を引いた金額です。源泉徴収票を確認すると良いでしょう。
夫婦の所得を合算したものを世帯所得と言い、この世帯所得が保育料の算出に関わっています。
世帯の所得ごとに保育料が設定されており、世帯所得が高いほど保育料も高くなっている点は覚えておきましょう。
②子供の人数
同じ世帯において2人以上の子供が保育園を利用する場合は保育料の軽減措置があります。
どれくらい軽減されるかは自治体によって異なるものの、一般的には2人目は半額、3人目は無料で保育園を利用できることが多くなっています。
2人以上の子供がいる家庭にとっては非常に嬉しい制度と言えますね。
③子供の年齢
0歳の赤ちゃんと3歳の子供を比べた場合、食事や睡眠、安全面を理由に0歳のほうが保育士のサポートが必要です。そのため、0歳~2歳と3歳以上では異なる保育料が設定されています。
保育料は3歳を境に大きく変わると覚えておきましょう。
例えば0歳~2歳の子供を保育園に通わせると、「お給料の半分が保育費として消えた…」なんていうこともよくある話です。
なお、令和元年10月から幼保無償化が始まり、3歳以上の子供の保育料は無料になりました。
ただし、各種行事費や食材料費はこれまで通り必要ですので、「全く保育料がかからない」ということではないため注意しましょう。
④自治体
国が保育料の上限を設定し、自治体が補助金を出すことで保護者の負担を軽くしてくれていることをご存知でしょうか?
当然、自治体ごとに財政状況や子供の数、子育てへの支援度合いが異なるため、補助金の額にも差が出ますよね。
補助金に差があると、結果として保護者が負担する保育料にも金額の差が生じます。
自治体は保育料の補助金以外にも、子育て世帯向けにさまざまなサービスを提供しています。ぜひ、自治体のホームページや広報誌を確認してみてくださいね!
⑤保育時間
子供を保育園に預ける場合、保育標準時間と保育短時間のいずれかを選択しなければなりません。
保育園に預ける時間が長い保育標準時間のほうが保育料が高く、お迎えの時間が遅くなって延長保育を利用する場合はさらに料金がかかりますので注意しましょう。
保育標準時間はフルタイム勤務、保育短時間はパート勤務や時短勤務、育休取得中などを想定した時間設定です。
なお、いずれの保育時間を選択するかは、夫婦(子供の保護者)のうち、勤務時間が短い人を基準に認定されます。
つまり、夫(子供の父親)がフルタイム勤務であっても、妻(子供の母親)が時短勤務中の場合は保育短時間が適用されます。
育休復帰後の働き方にも影響しますので、保育料も考慮した上で、勤務形態を選ぶようにしましょう。
終わりに
今回は保育料決定に関わる5つの要素について解説しました。
子供の年齢や保育園を利用する時間の他にも、世帯所得や自治体によっても保育料に差があるということを覚えておきましょう。
保育料は毎月の固定費となるため、特に0歳~3歳までの子供を預ける際には、どの程度の保育料がかかるのかを事前に計算しておくと安心です。
また、保育料の他にも、子育てにはさまざまなお金が必要です。児童手当をどのように活用(運用)するかという点だけでも、将来的に大きな差が生まれます。(児童手当の活用方法については過去記事をぜひご覧ください↓)
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