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行動経済学を生活にいかそう(プロスペクト理論)

(この記事は2020年7月21日に執筆しました。)

今回は「資産づくり」や「投資・運用」と関係が深い、“行動経済学”をテーマに取り上げます。

「●●学」と聞くとハードルが高く感じられるかもしれませんが、実はどなたの生活にも密接に関わる“身近なもの”です。

クイズ形式でいきますし、ちょっと肩の力を抜いてお読みください!

【クイズ】

ちょっと中学生の時代にタイムスリップした気分で考えてみましょう。

あなたは正月にお年玉をもらうとき、親にこう言われました。どちらを選びますか?

<パターンA>

お年玉として1万円あげよう。さらに、次のどちらかを選びなさい。

1)クジを引き、確率50%でプラス1万円もらえる

2)クジを引かずに必ずプラス5千円もらえる

<パターンB>

お年玉として2万円あげよう。さらに、次のどちらかを選びなさい。

1)クジを引き、確率50%で1万円を返す

2)クジを引かずに必ず5千円返す

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↓↓↓

 

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いかがでしたか?

おそらく、パターンAは(2)の確実にプラスがもらえる方を、

パターンBは(1)のギャンブルに挑戦する方を、選んだ人が多いのではないでしょうか。

正解はなく、期待値は同じ

しかし、気付いた方も多いかもしれませんが、実は、この2つのパターンの期待値は全く同じです。

どちらでも、(1)のギャンブルを選べば同じ確率で2万円か1万円もらえることになり、(2)の確実な道を選べば1万5千円をもらえることになります。

これは行動経済学*における「プロスペクト理論」というもので、「人は目の前の損失をとにかく回避したい、という志向が強い」ことを表しています。

※行動経済学とは、従来の経済学では説明しきれない人間の経済行動を「人間の心理」という視点から解明しようとする新しい経済学。(2002年にプリンストン大学名誉教授のダニエル・カーネマン氏が同分野で初めてノーベル経済学賞を受賞)

ようは、“勝つことを好む以上に負けることを嫌う”ということですね。

人はとにかく「損失」を嫌う=損失回避

先ほどのクイズを振り返ってみましょう。

「もらえる金額が変わるかどうか」という選択であれば冷静に堅実な選択肢を選ぶことができたとしても、

「一旦もらったものを返すかどうか(=損失が出るかどうか)」という選択になった途端、ギャンブル的な選択肢を選ぶ人が増えるのです。

“損が出なくて済む可能性があるなら、それに賭けよう”という、まさしく損失回避的な考えが働くというわけですね。

このように、人は「心理」「感情」に左右されることで、なかなか合理的な行動ができないもの。それが研究結果でも明らかになっているのです。

投資・運用に関しては「損失回避」が強く働く

特に、その特徴が顕著にでるのが投資・運用の世界といわれていまして…

例えば、こんな人をよく目にします。

・投資信託を始めてすぐに2~3万円の利益がでた

「これで●●を買おう」と解約

“損失が出るまえにやめたい”という【損失回避】的な心理の表れ

・昔買った株がまだ元本割れしているからやめられない

→ そのまま長く株価低迷

“損失を出したくない”という【損失回避】的な感情が強すぎたための判断ミス

・投資信託でつみたて投資を始めたが1年後にマイナスが出ていた

怖くなって解約

“これ以上損したくない”という【損失回避】的な心理の表れ

また、これら以外にそもそも「損したら怖い」といって投資を始められない人たちも多くいらっしゃいます。

「大事な自分のお金が増える・減る」という“損失が目に見える環境”に身を置くこととなるのが投資・運用の世界ですから、損失回避の心理が強く働いてしまっているということで、ある意味仕方のないこと。

ですが、上記のような感情的な行動によってすぐに投資を中止してしまったり、逆にスタートできなかったりするのは、

「長期的な資産の成長のチャンス」を撮り逃してしまう、非常に“もったいない”ことです。

感情的な「損失回避行動」は投資・運用の大敵

私たちは、「一般生活者の人生に寄り添う総合金融アドバイザー」として、みなさまの資産づくり・資産運用をサポートしていく立場です。

中長期視点で「お金を貯める・ふやす」ためのアドバイスもさせていただくわけですが、

私たちがみなさんにお薦めしているのは「長期投資を生活に取り入れること」

あくまでも、長い時間をかけてじっくりと資産を育てるための投資です。(例:iDeCoやつみたてNISA等の「国の制度」を積極的に活用した投資)

長い目で見て成果を掴んでいくものですから、長期的な成長が期待できるのであれば、一時的な株価の下落による「損失発生」は何の問題もない出来事です。

(もっというと、時間分散=ドルコスト平均法により、株価が大きく下がっている間に「量を多く買うチャンス」になりますね!)

しかし、前述の通り人間の持った心理・本能的な特徴として、感情的な損失回避行動をとってしまいがち。それによって「大きな損失」を被ることになります。

「損失回避行動をとった結果、大きな損失を被る」という何とも皮肉な話ですから、

「そんなわけないでしょ。私はゼッタイ大丈夫」と考える人もいるわけですが、実際はそういう人こそ感情的な損失回避行動をとってしまうケースが多いのです。(そんな事例をたくさん見てきました。)

行動経済学をふまえた「仕組みづくり」が必要

ということで、感情的な損失回避行動は「長期的な資産づくり・資産運用の大敵」であることは、よくご理解いただけたかと思います。

ご自身でそれに打ち克つことができればOK

なのですが、人間の性として捨てきれない「感情」「心理」は多く存在するので、自分一人でそれに打ち克って合理的な判断をし続けるのは困難が伴います。

だからこそ、制度や商品の「強制力」に加え、私たちのようなアドバイザーを活用することも重要なのです。

最終的には、

投資を長く続けるためにサポートを得ながら「自分に克つ」ことが大切

というわけですね。

今回テーマにした「行動経済学」を知っておくと、単純に面白いだけでなく、

「ああ、人って本能的にこういう行動をとるものなんだ」と事前に理解でき、対策を立てることができます。

何より、暴落が起きた時などにちょっと感情が動いても、冷静さを取り戻しやすいです。

「プロスペクト理論」以外にも様々な興味深いテーマがありますので、今後の等でも、ちょくちょく取り上げていきます。

ぜひ、楽しみにしていてください^^

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