国の制度

企業型確定拠出年金(DC/401k)「給与原資型・選択制」の活用法

(投稿日:2020年8月19日)

勤務先の確定拠出年金(DC/401k)は選択制のようだけど、加入すべきかな?金額もいくらにしよう…

「勤め先の確定拠出年金制度に入ると税金・社会保険料がお得みたいだけど、どれくらいのメリットがあるの?」

この記事は、そんな疑問にお応えする内容です。

勤務先の企業型確定拠出年金(=企業型DC)が前回解説した「給与原資型・選択制」の場合を想定して、「どのような活用法が考えられるか」について解説します。

※これ以降、確定拠出年金のことを「DC」(Defined Contributionの略)で表記します。

※企業型DCの分類について確認したい方はこちら↓

企業型確定拠出年金(DC/401k)の分類(投稿日:2020年8月18日) 「勤務先の確定拠出年金(DC/401k)に加入するかどうか迷うけど、入るべきなのかな?」 ...

正直なところ、一般的な制度説明チラシやネット上の記事など他では書かれていない視点も取り入れています。

私たちは「FP兼 金融証券仲介業者(IFA)兼 保険代理店」として現場で実務をこなしているから、お伝えできるのです。

「勤務先に給与原資型・選択制の企業型DCがある」という方にとっては必読のテーマですので、ぜひ最後までお読みください!

(とにかく、“簡単に・分かりやすく”いきたいと思いますので、細かいルール・用語の説明は一部省きながら進めていきます。ご容赦ください。)

【おさらい】企業型DCの分類

前回のおさらいになりますが、企業型確定拠出年金(企業型DC)は「掛け金の出どころ」「加入・不加入の選択可否」によって、下記3つのタイプに分類されます。

  1. 給与上乗せ型・全員加入制
  2. 給与上乗せ型・選択制
  3. 給与原資型・選択制

今回は、勤務先の企業型DCが③のタイプだった場合の活用法やデメリット・注意点を見ていきます。

基本的なスタンスは「絶対に活用すべき!」

前回の記事でも解説しましたが、企業型DCは老後資金作りの手段として「非常にメリットの制度」ですので、ぜひ活用することをお勧めします。

なぜそこまで推奨できるのか、理由を一つずつ見ていきましょう。

DC掛け金に回した金額分は「収入にカウントされない」

給与原資型・選択制の場合、企業型DCの掛け金に回した金額分は収入にカウントされませんので、「DCで積み立てた分だけ、収入を低く抑えることができる」ことになります。

税金・社会保険料は「収入が高ければ高いほど負担が大きくなる」仕組みなので、収入を低く抑えることができれば当然、「税金・社会保険料の負担も軽減される」ということなのです。

iDeCo(個人型DC)や個人年金保険など他の制度・商品でも、「所得控除」のルールがあれば税金の負担は軽減されます。

しかし、「社会保険料を計算する際の収入にカウントされる」ため、社会保険料の負担軽減には繋がりません。

この点で、企業型DCは極めて有利になっているのです。

実際に、ある事例で比較してみましょう。

シミュレーション

従業員Aさん 月額給与25万円(源泉徴収前の支給金額)

①全額の25万円を給与で受け取ってから、毎月2万5,000円を貯金する場合

②毎月2万5,000円を企業型DCに拠出し、残りの22万5,000円を給与で受け取る場合

ここでは、イメージだけ掴んでいただくために配偶者控除や医療費控除など上記以外は全て同一条件という前提で比較してみます。

①の場合

社会保険料(厚生年金・雇用保険等):約38,000円

税金(所得税・住民税):約14,000円

手取り:約198,000円

貯金:25,000円

②の場合

社会保険料(厚生年金・雇用保険等):約32,000円

税金(所得税・住民税):約12,000円

手取り:約181,000円

企業型DC掛け金:25,000円

①②を比較すると

いかがでしょう?

社会保険料と税金で月々約8,000円の負担軽減となります。

単純計算ですが、年間にすると約96,000円かなりのインパクトですね!

確かに手取りは月々17,000円程度減少しますが、その分先に企業型DCで「老後に向けた積み立てを月々25,000円している」ことになりますから、強制的な老後資金づくりを実践できているのは間違いありません。

次回に解説する注意点はふまえた上で活用していただく必要はありますが、上記メリットを考えるとやはり「企業型DCはゼッタイに活用すべき」制度といえるのです。

自分でiDeCo(個人型)に入るより、コスト負担が少ない

「勤務先に企業型DCが導入されていない」場合、DC(確定拠出年金制度)を活用するためには自分でiDeCo(個人型)に加入するしかありません。

この場合、加入時の手数料と加入後の管理手数料を、国民基金連合会や運営管理機関(金融機関)に支払う必要があります。

金融機関によって異なりますが、一定の手数料は必ず発生するため、「加入時の約2,800円と加入後の年間2,000~5,000円程度」を負担することになります。

ところが、企業型DCの場合はこうした手数料を「企業側で負担している」ケースがほとんど。(ごくごく一部の会社は従業員負担にしています。)

特に、前述の「加入後に毎年払い続ける手数料」を従業員側で負担しなくて済むのは、長い目で非常に大きなメリットです。

例えば「30歳~60歳まで・年間手数料が5,000円の運営管理機関でiDeCoに加入」というケースで考えると、年間5,000円×30年=15万円もの手数料負担があります。

それを会社に負担してもらえるのは、非常に大きなメリットといえるのではないでしょうか。

※iDeCoの手数料に関する詳細は、こちら↓をご覧ください。

iDeCo/イデコの手数料①(加入申し込み時・加入期間中)iDeCo/イデコの手数料(加入申し込み時・加入期間中)について解説します。年間管理費は、金融機関によって5,000円程度の差が出ることも!...

途中で金額変更も可能

「給与原資型・選択制」は、会社の規約(ルール)で定められた上限額*1までの範囲内で、従業員側が好きな金額*2を決めることができます。

※1 他の年金制度状況により55,000円または27,500円となっているケースがほとんどです。

※2 1,000円刻みで設定することができる場合もあれば、5,000円刻みくらいの3~5プランが用意されている場合もあります。

例えば、出来るだけ前述の税金・社会保険料のメリットをふまえて、「まずはフルに月々55,000円でやってみよう!」と始めてみたとしましょう。

もしかすると、その後の家庭事情等により「流石にちょっとキツイな…」となるかもしれませんね。

その場合も、大丈夫!

「掛け金を0円にすること(ストップすること)は不可」なのですが、

「途中から3,000円~5,000円程度まで減らすことは可能」となっています。

変更するタイミングは会社の規約によりますが、少なくとも年1~2回は受け付けてもらうことができます。

もちろん、途中から増やすことも可能。

一部の金融商品と異なり、金額については柔軟に変更できる制度ですので、この点はメリットといえるでしょう。

転職・退職しても、積み立てた資金は持ち運べる(ポータビリティ)

DC(確定拠出年金)は「ポータビリティ」という制度があり、基本的には転職・退職しても自由に資産を持ち運べるようになっています。

  • A社の企業型DC → B社の企業型DC → iDeCo
  • A社の企業型DC → iDeCo → B社の企業型DC

こんな風に、転職・退職を繰り返したとしても原則として資産が失われることはありません。

この点は「会社をやめたら損してしまうのでは」と誤解されている方が多いのですが、ぜひそこは安心して積極活用していただけたらと思います。

ただし、ほんの一部の会社では「勤続●年以下で退職した場合は返還義務あり」としているケースもあるので、注意が必要です。

また、転職・退職を繰り返すと手数料上のデメリットが生じる可能性もあります。この点は次回の記事で解説します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

上記で解説しませんでしたが、選択制の企業型DCが勤務先にある場合、企業型DCに加入せずに自分でiDeCoに加入するという方法も可能です。

しかしながら、前述の「収入にカウントされない」「手数料が会社負担」というメリットはiDeCoにない”企業型DCならでは”のものですから、企業型DCがあるのであれば活用しない手はありません。

次回、企業型DCに加入した場合のデメリット・注意点を解説しますので、合わせて確認した上でぜひ「選択制」の企業型DCを有効活用しましょう!

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収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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