こんにちは。あしたばFPの安藤です。
2月下旬から続く米国・イスラエル対イランの紛争激化、そして先日の高市首相・トランプ米大統領による日米首脳会談など、歴史的な出来事が次々と起こっています。
これに伴い、株式市場も日経平均株価が1日で数千円単位の暴騰・暴落を繰り返す「乱高下」の展開が続いており、
ご自身の証券口座の資産残高のアップダウンに一喜一憂してしまう方もいらっしゃることと思います。
ただ、こうした有事の時こそ、まずは深呼吸をして冷静に状況を見渡すことが何よりも大切です。
今回は、いま市場で何が起きているのかという「事実」を整理し、荒れ相場を乗り越えるための「投資家の心得」をお伝えします。
ぜひ最後までお読みくださいね。
データで振り返る、直近1ヶ月の激しい値動き

日経平均株価が最高値を更新していた2月末から直近(3月21日)にかけて、日経平均株価は歴史的な乱高下を記録しています。まずはこの激しい推移を客観的な数字で確認してみましょう。
【日経平均株価の主な推移(各日終値)】
2月27日(金): 58,850.27円 下落前のピーク・最高値水準
3月4日(水): 54,245.54円 (前日比 ▼2,033.51円 / -3.61%) 中東情勢の緊迫化によるパニック売り
3月5日(木): 55,278.06円 (前日比 △1,032.52円 / +1.90%) 米AI企業の好決算などで急反発
3月9日(月): 52,728.72円 (前週末比 ▼2,892.12円 / -5.20%) 欧米株安と原油高騰で約2,900円の暴落
3月10日(火): 54,248.39円 (前日比 △1,519.67円 / +2.88%) トランプ大統領の攻撃終結への言及で急反発
3月18日(水): 55,239.40円 (前日比 △1,539.01円 / +2.87%) FOMCを控えた買い戻しや原油高一服による反発
3月19日(木): 53,372.53円 (前日比 ▼1,866.87円 / -3.38%) FOMC後の米株安と中東情勢の再悪化(ガス田攻撃等)で再び急反落
なぜここまで市場は揺さぶられているのか?
この1ヶ月間、市場を大きく振り回した主な要因は以下の3つです。
1)「インフレ再燃」への恐怖と原油高(中東情勢)
軍事衝突の激化により、「ホルムズ海峡が封鎖され、原油供給網が寸断されるのではないか」という懸念が広がりました。
特に19日にはイランの世界最大級のガス田が攻撃を受けたとの報道などもあり、指標となるWTI原油先物価格は一時1バレル=120ドル台まで急騰。
このエネルギー供給減と世界的なインフレ再燃への強い危惧が、パニック的な株への売り圧力を生んでいます。
2)FOMC(米連邦公開市場委員会)後の米株安
中東情勢による原油高は、米国の金融政策にも暗い影を落としています。
米国の利下げへの期待が高まっていましたが、原油高によるインフレの高止まりを警戒したFOMCの発表を受け、「利下げの時期が遅れるのではないか」という失望感が広がりました。
実際に、3月18日の米NYダウは前日比で700ドルを超える大幅下落を記録し、ハイテク株中心のナスダック総合指数も大きく崩れました。この強烈な米国株安の波が、日本市場の急反落(19日)にも直結しています。
3)「AI特需」の強さが下支えに
マクロ経済にネガティブなニュースが多い一方で、企業業績の力強さも確認されています。
例えば、3月5日に発表された米大手半導体ブロードコムの決算では、AI関連部門の売上高が前年同期比106%増(約84億ドル)となり、市場予想を大きく上回りました。
過剰に売られたタイミングでは「やはりAIの波は本物だ」と再評価され、市場全体が底抜けするのを防ぐ強力な下支え要因となっています。
日米首脳会談から読み解く今後の焦点
不安定な市場環境の中、3月19日に米ワシントンで開催された高市首相とトランプ大統領の首脳会談は、今後の経済の行方を占う上で以下の4点が重要な焦点となります。
1)エネルギーと経済安全保障の強化
高市首相は日本から米国への11兆円5000億円規模に上る巨額のエネルギー投資や、重要物資確保に向けた連携を打ち出しました。
両首脳は経済とエネルギー価格の安定に向けて協力していく姿勢を強調しており、これが過度な原油高懸念を和らげる材料になるか注目されます。
2)ホルムズ海峡の安全確保に向けた動向
トランプ大統領から日本に対し、中東の海上交通路を守るための艦船派遣など、具体的な貢献要求がありました。
日本政府は法的な枠組みを含め慎重に検討する姿勢ですが、今後の国内対応が地政学リスクにどう影響するかが問われます。
3)米国の「単独行動」と他国との連携リスク
トランプ大統領がイランへの奇襲について欧州などの主要同盟国に事前通告しなかった理由を問われ、過去の歴史を引き合いに出すなど、意思決定における「米国第一主義」の側面も垣間見えました。
日本との強固な関係とは対照的に、欧米諸国など他の同盟国との間には不協和音も生じており、これが中東情勢をさらに複雑化させる「地政学的リスク」として市場に警戒されています。
4)高市首相の外交手腕に対する国内の高評価
過酷な要求を突きつけられるとの事前予想が多かった中、巨額のエネルギー投資をカードに米国との連携を引き出した高市首相の外交手腕に対し、国内では与党のみならず野党からも高い評価の声が聞かれます。
こうした「国内政治の安定感」は、海外投資家が日本株を評価する上で非常に重要なポジティブ要因となります。
荒れ相場を味方につけるための「4つのマイルール」

こうした状況下で、私たちが取るべきスタンスは明確です。
1)感情に任せた「狼狽売り」は絶対に避ける
恐怖のあまり、株価が大きく下がったタイミングで手放してしまうのが一番の悪手です。
上記データでもわかる通り、暴落の直後には大きな反発が起きています。相場から退場さえしなければ、回復の波に乗ることができます。
2)ご自身の「ゴール(投資目的)」を見失わない
皆様が資産運用を行っているのは、10年後、20年後の豊かな未来のためのはずです。
数週間、数ヶ月の「一時的なノイズ」によって、ご自身の長期的なライフプランまで変更する必要は全くありません。
3)積立投資は「安く買えるバーゲンセール」と心得る
毎月の積立(NISAやiDeCoなど)を継続している方にとって、下落相場は同じ金額でより多くの「口数」を仕込める絶好のチャンスです。
淡々と自動積立を続けることが、将来大きな果実となって返ってきます。
4)すでに保有している資産は「バイ・アンド・ホールド」を貫く
すでに一括投資などで買付し、現在保有している商品についても、嵐が過ぎ去るのを待つのが原則です。
著名投資家ウォーレン・バフェット氏の基本戦略でもある「バイ・アンド・ホールド(買って、長く持つ)」の姿勢を保ち、お金に働き続けてもらうスタンスが、中長期的には高いリターンを生む可能性が高いと言えます。
おわりに

メディアのセンセーショナルな報道を目にすると不安になるのは当然の心理ですが、世界経済はこれまでも幾多の戦争や危機を乗り越え、成長を続けてきました。
「長期視点でどっしりと構える」という基本に立ち返り、この局面を一緒に乗り越えていきましょう。
とはいえ、ニュースを見るたびに不安を感じてしまう方や、現在の運用プランがご自身の状況に合っているか確認したい方は、一人で悩まずファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しましょう。
弊社のお客様からのご相談もお待ちしています。
長文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
あしたばFP・安藤宏和
弊社横浜のFPオフィス「あしたば」は、創業当初からiDeCo/イデコや企業型確定供出年金(DC/401k)のサポートに力を入れています。
収入・資産状況や考え方など人それぞれの状況やニーズに応じた「具体的なiDeCo活用法と注意点」から「バランスのとれたプランの立て方」まで、ファイナンシャルプランナーがしっかりとアドバイスいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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